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Apple Watch Series 4、小さなデザインに関する4つのヒミツ(松村太郎)

「Gather round」の主役はApple Watchでした

松村太郎(Taro Matsumura), @taromatsumura
2018年9月18日, 午後02:02 in apple
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9月12日のイベント「Gather round」で新型iPhoneとApple Watchを披露したApple。iPhoneはAppleの売上高の6割以上を占める主力製品であり、いわば「絶対に失敗できない」製品です。

Tim Cook CEOが「最もパーソナルな2つの製品を発表します」とイベントをスタートしましたが、iPhoneに対してApple Watchは、現在成長中の業界を主導する製品です。

個人的には、iPhoneの進化はもちろん興味がありましたが、それ以上に様々な意味で注目していたのがApple Watchでした。そして、その期待に見事に応えてくれたのも、Apple Watch Series 4だったのです。

関税はどうなる...

「Appleは親中企業...」

ドナルド・トランプ大統領はAppleに対して、そんな評価を下しているかもしれません。

米国のドナルド・トランプ大統領は、中国に対して2000億ドルの関税第3弾を指示し、9月17日月曜日にも発行しますが、これにApple Watchをはじめとする、Appleにおける「その他の製品」のほとんどが含まれています。

そのため、除外を求める書簡を出していますが、トランプ大統領はTwitterで次のように述べています。
Apple製品は関税の影響を受けるが、関税をゼロにし、さらに税優遇を受ける簡単な解決方法がある、それは製品を中国ではなく米国で作ることだ。そうAppleに説いているのです。

AppleはApple Watch Series 4のGPSモデルを399ドルから、GPS+セルラーを499ドルから、と案内しましたが、関税の影響を受けるとなると、米国での価格を変更しなければならなくなります。この点についてAppleは今のところ特にアナウンスをしていません。今週にもなんらかの動きがあるのではないか、と見ています。

※編注:アップル製品の関税について、記事を寄稿いただいた時点では未発表でしたが、本日付で、正式にアップル製品の関税除外が発表されました。

1. 初めてのデザイン変更は深部まで

Apple Watch Series 4は、第4世代にして初めてデザイン変更を施しました。iPhoneは通常2年に1度のデザイン変更のペースを守ってきたため、Mac製品並みのデザインサイクルの長さです。

身につけるものということもあって、デザインの陳腐化を避けるかと思われましたが、その背後には戦略がありました。

他社製のスマートウォッチは、一般的な腕時計がそうであるように、ケースを丸く作って「時計らしさ」を表現しようとしています。しかしApple Watchは今回のデザイン変更後もケースは丸くなりませんでした。



Apple Watchの新しいデザインは実に巧妙です。普通の丸い機械式時計に近づけるよりも、別のもの、すなわちiPhone Xに近づけていたからです。

ケースそのものは38mmモデル、42mmモデルともにそれぞれ2mm拡大し、40mm、44mmになりました。ディスプレイは角が四角かった有機ELディスプレイの角を丸くし、iPhone Xのそれと同じものとしました。



デザインが変わってかなり薄型化されたことが装着感からも伝わってきますが、Apple Watchの四角いアイコンは崩さず維持しました。これによって、引き続き、古典的は機械式時計との比較を下げながら展開していくことができるのです。

デザインの変更は外部だけではありません。Apple Watch登場時に、Appleは自社のコーポレートタイプフェイスとして「San Francisco」をデザインしました。今回のApple Watch Series 4には、San Francisco Rounded、つまり丸みを帯びた書体が採用されました。

また、ボタン類も角丸の四角から、短辺は完全に弧を描くデザインに変更されています。このように、ディスプレイの形状の変化に合わせて、書体まで手を入れていたのです。

そのため、形は似ているけど、装着して使って見ると、形から、そして画面に浮かび上がる表示からも、新鮮な感覚を与えてくれる—Apple Watch Series 4の面白さがここにありました。

2. 感触のデザイン

Appleは「TapTic Engine」という触覚を作り出すインターフェイスをiPhone、MacBookシリーズ、Magic TrackPad 2、そしてApple Watchに採用してきました。つまり、指先や手首に触れている場所に伝える感触を、操作性の向上に生かしてきたのです。

iPhoneやMacBook、Magic TrackPadは、実際は圧力を感知しているだけで上下していない平面であっても、あたかも押し込んでいるような感覚を与えてくれる仕掛けを作り出しています。

例えば新モデルでは既に廃止されてしまったiPhoneのホームボタンも、上下の動きをしなくなり、ボタンのスイッチが壊れることはなくなりました。しかも、反応するまでの圧力を変更でき、好みの感触が選べるようになりました。

Apple Watchには、時計に多く見られる竜頭(りゅうず)のようなインターフェイス、デジタルクラウンが備わっています。とにかくスムーズに回転するインターフェイスという心地よさがありました。



2018年モデルのApple Watch Series 4には、新たに設計されたデジタルクラウンを通じて、TapTic Engineが動作するようになりました。ちょうど、機械式のダイアルを回しているように、画面の動きに応じてカチカチとした感触が伝わってくるのです。

しかし、ただ回すときにカチカチいうだけではありません。内容に応じて間隔が変化しています。

メールや通知のように、文字列がたくさん表示されているようなコンテンツのスクロールでは、1行動くごとにカチカチと反応します。しかし、通知の画面の下の方にボタンが用意されている場合は、ボタンごとにカチ・カチと反応します。

細かい話ではありますが、拡大されたとはいえ小さな画面を操作する上では、なくてはならない存在になりそうですね。

3. 25万日分の「転倒」で作られた

Apple Watch Series 4が、今回のAppleの「Gather round」の主役だったと感じた理由は、ここから2つのデザインが盛りこまれていたからでした。Appleは、スマートウォッチという汎用デバイスだからこそ実現し、また汎用デバイスだからこそ使ってもらえる、そんな機能を盛りこんだからです。



その一つが、転倒検出機能です。Apple Watch Series 4を装着している人が転倒すると、それを検出し、緊急通報の待機状態になります。1分間画面への反応がない場合は、自動的に緊急通報が行われる仕組みです。

これによって、転んで動けなくなってしまったり、重大なケガをしてしまった場合でも、助けを呼ぶことができる可能性が生まれる、ということです。

この機能の実現には、数年間の準備期間を要しました。2500人、延べ25万日分のテストの中で、転倒した際のデータを収集したからです。

転ぶと言っても、いろいろな転び方があります。筆者が経験したことがある転び方だけでも、
  • 何かに躓く
  • 足がもつれる
  • 踏み台から落ちる
  • 階段を踏み外す
  • 氷上でスリップする
  • イスの背もたれに寄りかかりすぎて倒れる
  • 後ろから跳び蹴りを食らう
などのパターンがあります。また、体から落ちたのか、手をついてしまったのかなど、倒れたときの衝撃の強さも様々です。こうした様々な転倒パターンの加速度の動きを収集し、ダメージの危険性がある転倒を検出するアルゴリズムを作り、手首のモーションセンサーによって検出できるようにしました。

しかも、Apple Watch Series 4のモーションセンサーはこれまでの2倍のダイナミックレンジを持ち、32Gまで検出できます。衝撃の強さを解像度高く検出できることで、転倒検出機能を実現させたのです。

4. ECG

イベントで最も盛り上がったのは、Apple Watchに心電図機能がついたことが発表された際でした。もともと心拍計は搭載されてきましたが、心電図は心臓の電気的な動きをグラフで記録することができる仕組みです。



米国で心電図を取るには、かかりつけ医から心臓医を紹介してもらい、心臓医の診察を受け、技師を通じて心電図を装着してもらい、その結果を再び心臓医に聞いて、やっと治療が始まります。このプロセスはどんなに早くても1ヶ月はかかります。

また、急な頻脈、徐脈、不整脈の際には救急救命に駆け込むことになるのですが、経験上、駆け込んで心電図を取るときにはもう落ち着いていることが非常に多いのです。

これを、Apple Watch Series 4だけで実現できるようになるのです。「おかしい」と思ったときに、ECGのアプリを立ち上げて30秒間安静に座っているだけで心電図が取れ、そのグラフはPDFファイルとして医師に送信できるようになります。



米国はFDAの認証を取得しており、今年中のソフトウェアアップデートで正式に利用できるようになりますが、他国では未定。各国で認証を取らなければならないため、時間を要することになりそうです。

ちなみに、転倒検出も心電図も、専用のデバイスは既に存在しています。しかし、スマートウォッチであるApple Watchで利用できる点は、非常に重要なデザイン要素なのです。

例えば高齢の身内にも、転倒の危険性や不整脈を持つ人はいます。しかし、そうした補助的なデバイスを「老いの象徴」として付けたがらないのです。Apple Watch Series 4は、前述のように一般的な機械式時計とは異なるアイコンとなっていますが、時計としても機能するデバイスです。

こうした機能が必要な人にとって、心理的なハードルを下げて装着してもらえる可能性が高まり、あるいは命を救う機会が、今後、より増えていくかもしれません。






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