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産総研、大工ロボ「HRP-5P」を公開。石膏ボードを巧みに壁に取り付け

「棟梁、新しい弟子を連れてきました!」「お、おぅ?」

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年10月2日, 午後01:30 in Robots
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日本の産業総合研究所(産総研:AIST)が、人間が行うような重労働を軽くこなすヒューマノイド・ロボットのプロトタイプ「HRP-5P」を開発、公開しました。HRP-5Pはざっくり言えば大工(見習い)ロボ。建築現場における主に重労働を役割として与えるために開発された、身長180cm、体重101kgのすらりとした体型とたくましく黒光りする外観が特徴です。

産総研はこれまでにHRPシリーズとして1998年からヒューマノイドの研究開発を進めています。初代となるHRP-1は本田技研工業株式会社が開発した「P3」がベースで、ASIMOとは従兄弟の関係と言えたかもしれません。

HRP-1の影響からか、HRPシリーズのヒューマノイドは機能に直接関係しないながらも外装部分の造形に凝るのが特徴のひとつになっていました。それに対して、HRP-5Pは外装パネルを排除、まるで先祖返りしたかのような荒々しい見てくれがいかにも重労働に強そうな趣きになりました。

外観はともかくその中身はといえば、当然ながら最新のハードウェア技術を投入しており、各部の関節も首2軸、腰部3軸、腕部各8軸、脚部各6軸で構成、高出力モーターの採用で、一部では人間を超える自由度を得ています。

もちろん体躯が良いだけでは仕事は勤まりません。そこで「環境計測・物体認識技術、全身動作計画・制御技術、タスク記述・実行管理技術、高信頼システム化技術からなるロボット知能を搭載」し、「建築現場での代表的な重労働作業」と説明される石膏ボードの施工作業を単独でこなすことを可能としました。

頭部には複合センサーを備えており、0.3Hz周期で周囲の空間を3D認識、情報の蓄積と更新によって周囲状況の変化にも柔軟に応じることが可能。さらに作業対象物を画像データベース化し「畳み込みニューラルネットワーク」を鍛え上げたことで、人間では作業できない暗い場所でも対象物の作業領域を背景や周囲状況から90%以上の精度で正しく認識し、作業を遂行できるとのこと。

紹介動画では、パレットの上に積み上げられた石膏ボードの山から、1枚だけ手前に引き出し、てこの原理で器用に持ち上げます。そして、建設中で柱だけの壁面にボードをあてがい、右手に持ったネイルガン(釘を射出する建築工具)を"ちゃんとした位置に"押し当ててボードを固定する様が確認できます。

高身長ゆえか、ガンを押し当てた際に状態が揺れてしまうのは致し方ないところかもしれません。動画で、ボードの右上部分を固定する際に反動で的が外れ、関係ない柱部分にガンを当ててしまっているのは、(トリガーを引かなければ釘は出ないにしても)もし後ろで棟梁が見ていたら大目玉ものかもしれません。また、ネイルガンはともすれば武器にもなり得るもの。25万行とされるプログラムが不具合を起こして暴走、ネイルガン乱射などという事態だけは起こらないことを願います。

大工と言えば子どもたちが将来就きたい職業ランキングで必ず上位に顔を出す人気職種です。とはいえ、いざ就職となれば、とかく体力仕事は敬遠されるのが実際のところ。重量物を持ち上げる作業というのは腰を痛める可能性もあり、高齢化と若手減少に悩む職業においては、HRP-5Pのようなロボットのニーズは今後高まりそうです。

一方で、熟練を要するような重労働についてはロボットでは石膏ボードやコンパネの取り付けのようなわけにはいかないはず。そういう部分にはフォードが世界の工場に採用した「EksoVest」や、LGの「CLOi SuitBot」のようなロボット外骨格の導入も効果的かもしれません。




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Source: AIST
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