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二酸化炭素と光のみで自己修復する材料をMITが開発中

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関根慎一 (Shinichi Sekine), @sekine_s
2018年10月14日, 午前06:00 in science
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マサチューセッツ工科大学(MIT)のMichael Strano教授率いる研究チームは、大気中の二酸化炭素と反応して自己修復する材料を開発していると発表しました。修復の際に光だけを必要とする点が特徴。

自己修復材料は、アミノプロピルメタクリルアミドとグルコースのポリマー、グルコースオキシダーゼという酵素、そして葉緑体からなる合成ゲル状物質。見出しの画像は、自己修復材料に亀裂が生じた際、材料自体が空気中の二酸化炭素と反応し、損傷を修復する様子の模式図です。

Strano教授は本材料で考えられる用途として、保護コーティングや建築資材などを一例として挙げています。材料は炭素を取り込むほどに強度を増しますが、まだ建築材料として利用できるほどの強度はないといいます。

自己修復材料の開発にあたっては、ホウレンソウの葉から取り出した葉緑体を利用しています。しかし元の植物から切り離された葉緑体はきわめて不安定な状態になり、数時間後には機能を停止するため、将来的には葉緑体の部分を別の触媒に置き換えるつもりだとStrano教授は話します。この件については現状、抽出した葉緑体の触媒寿命を延長する別の研究成果で対応しているとのこと。

現在、研究チームは材料特性の最適化に注力しており、自己修復コーティングや亀裂の自己修復といった商用利用については、将来的に実現可能ではあるものの、本材料に関連する化学と、材料科学の進歩を待つ必要があります。

Strano教授によれば、これまで物質それ自体の特性として生物の自己治癒能力を模倣する研究がされてきたが、現在のところ、それらはすべて加熱、紫外線光、力学的ストレス、化学的処理といった外部からの能動的な入力が必要であったといいます。Strano教授は今回開発に取り掛かっている自己修復材料については、それらとは対象的に、周囲の光だけを必要とし、さらに大気中の炭素からの質量を偏在させている点に特徴があり「二酸化炭素が単に(社会的な)負担とコストではないことを示している」と話しています。

本研究の今後の展望としては、物質の特性をそのまま利用したコーティング素材や建築資材への利用に向けた研究のほか、Strano教授が指導するフォローアップ研究のためのプログラムも用意しており、このプログラムのスポンサーには米国エネルギー省が参加しています。

Source: MIT
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