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新型Yoga Bookの打鍵感と描き味を試用して感じたことをぶちまける:電脳オルタナティヴ

試した結果「ヨガファイヤー」でした…。

ナックル末吉, @nacklesueyoshi
2018年10月22日, 午後03:20
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パソコン大手レノボ・ジャパンが発表した新モデル「Yoga Book C930」。先代モデルが発表された当時も界隈では「変態端末」として話題になりましたが、今回はなんとE Ink画面を搭載したデュアルディスプレイ搭載という、これまたアレな仕様で我々の前に降臨してくれました。

今回、初搭載となったE Inkの画面ですが、タッチキーボードにもペン入力エリアにもなるということで、早速試したのでレビューします。

キー配置が選択可能なタッチキーの実力は?


Yoga Bookは、物理キーを廃してタッチキーを採用することで、構造のシンプル化、軽量化、省スペース化を可能にし、一般的なノートパソコンとは一線を画した変態モデル、もとい斬新なコンセプトで開発されました。初代にあたる前モデルでは、Windows版とAndroid版が発売され、大いに話題を呼びました。特に、タッチキーに関しては賛否両論あり、残念ながらE Ink画面は採用されず、プリントされた固定配列という仕様でした。

YOGABOOK C930▲Yoga Book for Windows 2016年モデル

今回発表された、Yoga Book C930は初代の弱点を克服すべく、E ink画面を搭載。さすが「画面」というだけあって、表示されるキーのレイアウトは好みに応じて変更可能という夢のような仕様。理論上、1つの個体で日本語配列も英語配列も可能。これは理に適った合理的な仕様と言えます。今後、もしかするとキーボードの制御ソフトのアップデートでThinkPadの7列キーボード表示も不可能ではないかも知れません。その際は、ウワサの「ThinkPad評議会」の意見を参考にして頂けると、ThinkPadファンも納得のキー配列が出来上がるかと。

YOGABOOK C930▲Yoga Book C930 実勢価格12万4800円(税別)~

YOGABOOK C930▲E Ink画面に表示されたタッチキーボード

Yoga Book C930の日本版に標準で搭載されているキーレイアウトは、日本語配列の「クラシック」と「モダン」の2パターンで、それぞれ黒と白のカラバリがあり、合計4パターンの中から選択可能です。

クラシックは一般的なノートパソコンと同様にタッチパッドが常時表示されるタイプ。そのぶん、キーピッチの上下が狭くなってしまうデメリットがあります。

YOGABOOK C930▲クラシック配列。タッチパッドが常時表示されます

一方、モダンは通常はタッチパッドが非表示となっており、中央下部の楕円マークに触れるとタッチパッドが表示される仕組み。タッチパッドを多用するような作業には一手間増えますが、そのぶんキートップの大きさがほぼ正方形となるため、打鍵がしやすくなるというメリットもあります。ちなみに、楕円マークはタッチしなくても、こすることでタッチパッドが表示されるので、慣れればさほどデメリットには感じません。

YOGABOOK C930▲モダン配列。中央下部の楕円マークをタッチすることで......

YOGABOOK C930▲タッチパッドが表示されます

YOGABOOK C930▲白基調のモダン配列

YOGABOOK C930▲キーレイアウトの変更は設定画面から行います

このタッチキーボードですが、打鍵感を高めるためにいくつかの工夫がされています。まず、打鍵して入力を感知すると本体に内蔵されたバイブが振動することや、音がなってユーザーにアンサーバックしてくれる点。これの機能は設定により強弱やオンオフが切り替え可能ですが、実際に試した感想としてはバイブはほぼ感じ取れません。ヒザ上に置いて、ビミョーに解る程度。正直、入力が検知されたかどうかは画面と音で認識すると割り切ったほうが良いかもしれません。ただ、音が出せないシチュエーションでは少々キツイという印象です。

YOGABOOK C930▲バイブによる振動はほぼ感じられません

次に、表示されたキーがストロークするという視覚的演出が施されています。タッチタイピングする人にはあまり恩恵がない機能ですが、E Inkのメリッfトを活かしたメーカーの気遣いといってもいいでしょう。

YOGABOOK C930▲押下されていないキーを......

YOGABOOK C930▲打鍵することで押された表示に変化

では、注目の打鍵感ですが、打鍵感といってもタッチキーなのでキーのストロークはなく、一般的なキーボードを語るのと同列には扱えないのが正直なところ。筆者のように、浅いストローク、軽いキー荷重好きの人にとっては、慣れ次第ではなんとかなるかも? というレベル。モダン表示を選択すれば、タッチタイピングもある程度できることは体感できました。ただ、さすがにガチで長文の原稿を執筆しようとすると、タッチキーはキツイものがあります。やはり、物理キーには及ばないのは仕方のないことですが、それを言い出すとYoga Bookのコンセプト自体を否定することになりかねないので、今後のアップデートに期待しましょう。あ、最後に蛇足を一つ。爪でのタッチは全く反応しませんので、長いネイルの女性は要注意です。

使いどころが難しいペン入力


お次は、E Ink画面のペン入力について。Yoga Book C930に搭載されているE Ink画面は白と黒のモノクロですが、4096段階の筆圧や傾きにも対応した小憎らしい仕様となっています。これは、ペンの描き味にも期待が持てます。まずはイラストから。

YOGABOOK C930▲参考画像を左の液晶に表示してE Ink画面にイラスト書くのが便利

まず、筆圧感知や傾き検知はSurfaceやiPad Proにも勝るとも劣らない感触。しかし、入力後の線がピクセルデータではなく、ベクターデータなので色々と使いづらいところも。たとえば、少しはみ出した部分を消そうと思って消しゴムツールでゴシゴシやると、線一本まるごと消えちゃいます。つまり、もろもろ微調節ができません。普段から「CLIP STUDIO PAINT」や「PhotoShop」などでイラストを描いている人にとっては不便に感じるところかもしれません。逆に、ペンタブを使って「Illustrator」で書いている人にとっては違和感はなさそうです。それと、E Inkの特徴かもしれませんが、少々動作がもっさりしている点が気になるところ。ペン先と描画される線の視差は気になるほどではありませんが、「元に戻す」とか「ツールの切り替え」などが1~2テンポ遅く、操作が受け付けられていないのでは......という不安にかられることもあります。

しかし、本当の問題はここから。

このE Ink画面で動作する描画ツールやキーボードは、Windowsとは切り離されたファームウェアで動作しています。つまり、Windowsが提供する様々な便利機能は享受できず、たとえば描いたイラストや手描きで入力したメモなんかは、そのままではクラウドどころかWindows内にも保存されません。

イラストにしろメモにしろ、クラウドに保存したりパソコン内で活用するには、書き終えた後でWindows側に一旦取り込むという作業が必要になります。

YOGABOOK C930▲E Ink側のメニューから「●●としてコピー」を選択するとWindowsのクリップボードにコピーされます

YOGABOOK C930▲Windowsの「ペイント」にペーストしてベタ(黒)を入れてました。この時点でピクセルデータに変換されています

イラストをWindows側に持ってきたら、あとはお好きなWindows用アプリで線画を微調整するなり、色をつけるなど自在にできるのですが、この一連の手間を考えると、最初からWindows画面の方に手書きしたらいいのでは? という疑問にぶつかります。そうなんです、本機に搭載されているカラー液晶も4096段階の筆圧感知に対応したペン入力可な画面なのです。それならわざわざ白黒の画面に描かなくても、最初から使い慣れたペイントソフトが使用できるカラー画面に描いたほうが早くね? という本末転倒な見解に。ただ、もしかすると、このE Ink画面はイラストには最適化されていない可能性も否めません。続いて手書きメモを見てみましょう。

悪くない手書きメモ「だがしかし...」


手書きメモは、カラー画面を360度回転させて、ノートパッドのように使えうのが妥当に感じました。そして、イラストのような微妙な線にこだわらなくてもいい手書きメモこそE Ink画面の本領発揮。普段から取材メモはパソコンやタブレットは使わずに、A5の方眼キャンパスノートに手書きしている筆者としては良好な使い勝手です。

YOGABOOK C930▲背景を方眼にして手書きしてみたところかなり快適

手書きしたメモは「テキストとしてコピー」や「図形としてコピー」を選択することで、画像データとしてではなくテキストや図形データとしてWindowsに取り込むことが可能です。筆者の描いた下手くそな手書きメモがどこまで認識されるかを試すべく、WindowsのOneNoteにコピペしてみました。

YOGABOOK C930▲今回は「図としてコピー」を選択

YOGABOOK C930▲Windows側のOneNoteにコピペ。多少誤変換があるもののまずまずな認識度

しかし、ここでも筆者はあることに気づきます。OneNoteを始め、Windowsには手書きメモに対応したソフトが山ほどあるのです。つまり、手書きメモも最初からWindows画面に書いたらいいのでは、という結論に。ここで、この結論を覆すべくE Ink画面のメリットを考えてみました。

E Inkと言えば超省電力で知られているテクノロジーです。手書きメモをWindowsが動作する画面に長々と書いているとバッテリーの消費も激しいハズ。そこで、学校の講義とか会議の議事録など、メモ帳を開いている時間が長いようなシチュエーションで、E Inkの超省電力が役立つのではないかと。次回、ロングレビューする機会があれば、このあたりを試してみたいと思います。

しかし、実用的、合理的なことばかりを求めていては、この変態端末、もとい斬新な端末は使えません。「こまけぇことはいいんだよ」ぐらいの気持ちで接するのが、正しいYoga Bookの使い方かもしれません。

YOGABOOK C930▲「メモ」としては悪くない描き味

YOGABOOK C930▲画面を表示させっぱなしでもバッテリー残量が気になりません

購入するかどうかを問われると......


さて、このYoga Book C930ですが、筆者が使用するにあたって想定されるシチュエーションとしては、取材メモ、出先での原稿執筆あたり。タッチキーが物理キーに敵わないとはいえ、スマホやタブレットに表示されたQWERTYキーを両親指でプチプチやるのとは雲泥の差。そこそこ長文のメールやSNSへの投稿などにはうってつけかも知れません。

筆者が外出する当日、ガチで原稿執筆の予定がある場合はノートPC、原稿は書かないけど持っていってもいいかなと思えるのがYoga Book、といった使い分けでしょうか。なんといっても、800g弱とは思えない軽さと、薄型コンパクトな筐体はタブレットと同様に、「出番はないかもしれないけど常時携行しても良い」レベルです。

ただ、ノートPCと併用するとなるとYoga Book C930はどうしてもサブ機扱いに。サブ機に税込13万円オーバーは払えないのがホンネです。レノボさん!

YOGABOOK C930▲この軽快性と機動力は素晴らしい。ただ価格が......



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