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iPhone XRってそもそも何?アップルのフィル・シラーにEngadgetが訊く

iPhone Type R

Ittousai, @Ittousai_ej
2018年10月23日, 午後04:41 in iphone
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立ち位置がいまひとつわかりにくい iPhone XR について、 アップルのグローバルマーケティング担当上級副社長フィル・シラーその人に直接訊きました。聞き手はEngadget本家のモバイル番長クリスV。

話題は「そもそもRって何?」から、XS / XS Max と XR の関係について、アップルが何を考えてあの性能と価格のバランスを選んだのか、など。



まずはよく聞かれる、XRの「R」って何?から。

フィル・シラーによれば、XRの「R」もXSの「S」も、特に具体的な何かの略や頭文字ではない、とのこと。これは従来のiPhone の S 型番から続く公式見解です。ただし個人的には、と前置きしたうえで「わたしは自動車などとにかく速いものが大好きだが、R も S も、本当に特別なスポーツカーを示すために使われる文字でもある」

公式には「特になんの略でもない」ですが、あくまで個人的には、シラー氏は「iPhone X Type R」的に考えるのが好みのようです。

続いて、iPhone XR の仕様と価格、位置づけについて。

簡単に「上位版の iPhone XS (Max)、廉価版のiPhone XR」と表現されることが多いXRですが、かつての「安い iPhone」だった iPhone SE や iPhone 5C が明らかに別デザインで小さかったり、中身が型落ちだったりと分かりやすく下位だったのに対して、XRは

  • プロセッサは iPhone XS / XS Maxと同じ、最新の A12 Bionic。昨年のiPhone Xより大幅に高速化・高性能化
  • ディスプレイサイズはXS (5.8インチ)とXS Max (6.5インチ)の中間にあたる 6.1インチ。
  • ホームボタンを廃した「フルスクリーン」なスタイルと、縦長の縦横比もXSと共通
  • ホームボタンのTouch IDのかわりに採用するFace IDセンサはXSと共通。iPhone Xより認証が早い。
このほか共通の部分が多すぎ、列挙していると下まで続きます。性能部分については上位版のXSと同等、昨年の X より上の部分が多数。従来の「廉価版」とは明らかに違った位置づけで設計されたことが明白です。



逆に差を挙げると、
  • カメラは光学2倍望遠がないシングルレンズ。XS広角側と同じF1.8レンズ、同じ画素数の12MP。デュアルレンズiPhoneだけだったポートレートモード(背景ぼかし)は、シングルレンズと機械学習で実現。インカメラの自撮りポートレートモードも対応。照明処理のリアルタイムプレビューなど、iPhone Xでは不可能な機能も。
  • 筐体の素材は、従来のiPhoneと同じエアクラフトグレードのアルミ。カラーバリエーションは6色。(XSはステンレスで3色)
  • ディスプレイの種別は、Xから採用の有機ELではなく、「アップル史上最高」という液晶。コントラスト比などはもちろん有機ELが上。輝度は同じ。
  • 強く押す3D Touchに非対応。従来 3D Touchで呼んでいたメニューなどは、部分的に長押しで置き換え。
  • 防水は「水深1mに30分まで」。XSは「2mに30分まで」。
  • ストレージの上限が256GBまで。XSは512GBも選べる。
  • ディスプレイの解像度は326ppi (1792 x 828)。iPhone XSはさらに細かい458ppi。
マーケティング上の名前では、コントラスト比などに優れHDRに対応する有機ELの iPhone X, XS, XS Max は「Super Retina HDディスプレイ」、従来どおりの液晶を採用する XR は「Liquid Retina HDディスプレイ」と称しています。

表示の細かさを示すppi (Pixel per Inch)は326。iPhone XS や XS Max では画素がもっと細かく(5.8インチ2436 x 1125 と6.5インチ 2688 x 1242) 、458ppi に達するのに対して、XRは従来の iPhone 8までの4.7インチ系から据え置きです。(画面が広くなった分しかピクセルが増えておらず、もっと細かくなったわけではない)。

この点について訊くと、シラーの答えは「ディスプレイの良し悪しを見極める唯一の方法は、実際に見てみることだと思う」。アップルは通常使用の距離からは個々のピクセルが見分けられないとしてRetina(網膜)ディスプレイという用語を使ってきたことを踏まえて、「ピクセルを視認できないなら、ある時点から、(ppiという) 数字には意味がなくなる。まったく恣意的なものだ」。

液晶の製造が間に合わず、XSよりあとの出荷になったのでは、という説について尋ねると「準備が整ったときが出荷するとき」との回答です。

こうした仕様の違いに加えて、単純に「廉価版」と言いづらいのは、10万円台半ばや後半に達するXS / XS Max と比べれば相対的に手に入りやすいものの、安いAndroidスマホなどと比べれば全然「廉価」ではなく、いわゆるミッドレンジ~ローエンドに対抗する価格ではないこと。(アップル直販のSIMロックフリーモデルは税別8万4800円から。)

シラーによれば、まず昨年の iPhone X は「未来の iPhone」となるべく数年に渡って開発してきたもの。iPhone X を「昨年時点で発売すること自体がエンジニアリングチームにとって非常に難しい課題だったが、やり遂げた。発売すれば大成功することは分かっていたが、次に必要なのは、(Xが開拓した新しいiPhoneの)ラインを広げ、もっと多くの人の手に入りやすくすることだった」

つまり iPhone XR は、「高価なXSと安価なXR」で住み分けるために価格前提で逆算したのではなく、iPhone Xから始まった、アップルが考える「iPhone の未来」を提供できることを最低ラインにして、そのうえでできるだけ買いやすい価格にすべく取捨選択した製品、ということのようです。

シラーいわく、iPhone XRの開発にあたってアップルが向き合った課題は「XS と XS Max は、iPhoneの到達点をさらに引き上げる最高の製品にするとして、もっと多くの人にとって手に入れやすい製品を作るにはどうすべきだろうか。iPhone のオーディエンス全体をもっと広げるには?手にしたユーザーに「わたしのiPhoneも一番いいやつ」と言わせるには、どんな取捨選択をすべきだろうか」



こう聞くと、アップルが「安いほう」であるはずの iPhone XR に型落ちのプロセッサではなく、昨年の最上位機種である iPhone X よりもさらに高性能な最新チップ A12 Bionic を採用した理由、譲れた部分と譲れなかった部分の線引きがまた別の視点で見られるようになります。

6.1インチという、XS と XS Max の中間にあたるサイズを選んだ理由は、フィル・シラーによればもっとも多くのユーザーが欲しがるサイズがこれと判明したため。

もう少し大きいほうがいい、小さい方がいいという好みには XS Max, XS を選ぶしかありませんが、逆にアルミ筐体を採用したことで、カラーバリエーションはいきなり6色から選べます。



とはいえ、8万円台はXS / XS Max と比較しなければ「安い」の範疇ではなく、Androidには部分的にスペックが上で価格は下の高コスパモデルも多数あります。スマホ市場の競争は激しく、いわゆる廉価版スマホでもどんどん性能が向上している状況です。

(XRのプロセッサ A12 Bionicが独自の機械学習エンジンを含めて異様に早いため、単純に「AndroidならXRよりスペック上で安いのがたくさんある」と言い切るのが難しく、歯切れが悪くなりますが)。

この点については、アップルは他社製品との競争について「あまり気にしない」「(ミッドレンジ~などの)カテゴリでは考えない」。フィル・シラーに言わせれば、アップルの考え方は「本当にすばらしい iPhone X の技術、体験を、できるだけ多くの人に、あくまで「一番いいスマートフォン」のまま届けたい」

価格差、性能差があるのに「どちらもベスト」という説明がどこまで通用するのかは分かりませんが、少なくともアップルの意図としては、最新モデルの iPhone XS, XS Max, XR ならばどれを選んでもアップルの考えるベストな体験ができる、価格でXRを選んだとしても妥協した中身ではない、と言いたいようです。

そのうえで、もっと大きな画面や有機ELの高コントラスト、望遠レンズ、ステンレス素材、オプションで選べる512GBストレージといったお好みに対してプレミアムを見出すならXS, XS Max ということでしょうか。





(米国版記事をソースに、シラーの回答を抜き出し補足を加えました。Chris Velazco記者の記事はこちら。With the iPhone XR, Apple broadens its 'best' 。シラーとの問答を踏まえて、記者自身のXRに対する印象評がメインです。)

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