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米国版Pixel 3レビュー 圧倒的にラクなeSIM、将来のFeliCaグローバル対応に期待(鈴木淳也)

ネット接続が簡単で、カメラが楽しい!

鈴木淳也 (Junya Suzuki), @@j17sf
2018年10月29日, 午後04:45 in mobile
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日本でもついに発売が決定した「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」、11月以降順次購入者の手元へと届くことになるだろう。国内へのPixelシリーズ投入は初となるが、筆者も手持ちのNexus 5Xの乗り換え先として、今回Pixel 3を購入したので、その概要をレポートする。

GoogleのMVNO「Project Fi」利用端末として購入

筆者は携帯を日本2回線、米国2回線を常時維持しているが、このうち米国の1回線がGoogleの提供する「Project Fi」だ。維持費だけでいえば基本料金月額20ドルに加え、データ利用時の1GBあたり10ドル、そして税金など関連チャージでおおよそ月額3000〜4000円程度がかかり、いまの基準でいえば料金的には特別安くないのだが、Fiならでは大きなメリットとして「世界中どこでも追加料金なしでローミング自由自在」というのが挙げられる。

飛行機移動で現地空港に到着したら、携帯の電源オンですぐにインターネットが利用開始できるわけで非常に便利だ。またローミング時は"出口"となるインターネット接続のIPアドレスが"米国のもの"となるため、米国外で接続利用制限のかかるサービスも、Project Fiを通せば問題無用だ。テザリングも特に制限がないため、Fiを利用している端末をモバイルルータ代わりに、PCや他の携帯を便利に利用している。

ただしこのProject Fi、利用可能な端末の制限が非常に厳しいという問題を抱えている。サービス開始当初はNexus 5X、しかも"米国内で発売されたモデル限定"という縛りがあり、後にPixelシリーズ各製品のほか、Moto G6、LG G7 ThinQ、LG V35 ThinQ、Android One Moto Xといったサードパーティ製品が対応ラインアップに加わったものの、現時点での現行機種は6種類のみ。しかも「米国モデル限定」という縛りが存在しているため、扱いにくいサービスであることに違いはない。筆者の場合、米国版Nexus 5XでProject Fiを運用したきたのだが、Nexus 5Xのサポートが今年2018年9月に終了したことを受け、代理となる端末としてPixel 3に白羽の矢を立てた。

日本での発売が発売が決定したPixel 3だが、そうした理由で筆者はFeliCaが利用可能な日本国内モデルではなく、eSIM対応の米国版を今回購入している。XLではなくPixel 3にしたのは、単純に「でかい端末が邪魔」という理由だ。

米国でのPixel 3の出荷開始は10月16日だったため、日本におよそ2週間先行しているが、実際の入手はラスベガスでの出張を挟んだ関係で10月24日になってしまった。日本国内でも、すでに複数の先行レビューが掲載されている状況だが、今回は米国版特有のeSIMセットアップに触れつつ、全体の雑感をまとめたい。

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▲送付されてきたPixel 3のパッケージと同梱されているメッセージカード

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▲パッケージを開けたところ。このあたりはお馴染みのもの

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▲同梱品。Pixel 2ではオプション扱いだったBudsが標準添付になっている。まずは最初のセットアップに必要なUSB Type-Cケーブルを取り出す

ネット環境のセットアップは非常に簡単

米国版でのeSIMは「非常に設定が簡単」な点が特徴だ。なにせ、セットアップの途中でキャリア名を選択するだけで作業が進むからだ。特にProject FiでeSIMを利用した場合、必要な情報はGoogleアカウントに記載されているので、既存のSIMで運用していた電話番号もそのまま引き継げるため、さらに作業が簡単だ。eSIMでの利用を選択した場合、旧SIMは自動的に無効化されるため、このあたりもシンプルだ。

初期セットアップ時には旧端末とUSBケーブルで接続することでデータ転送が可能。基本的な手順としては、Pixel 3に電源を投入して移行元の端末とUSB接続、あとはGoogleアカウントにログインし、eSIMかSIMかを選択するだけで作業はほぼ完了する。アプリも引き継がれるものの、サードパーティ製アプリについてはセットアップ完了後にPixel 3への自動ダウンロードが開始される。

ログイン情報等は引き継がれないため、逐次設定してやる必要がある。このほか、指紋認証用のデータやGoogle Payに登録したバーチャルカード情報など、セキュア領域に保存されるタイプの情報も引き継がれない。再度セットアップが必要となる。

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▲パッケージに同梱されているマニュアルには、Project Fiであれば簡単にセットアップ可能な旨が説明されている

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▲これまでProject Fi SIMを運用してきたNexus 5XとPixel 3をUSBケーブルで接続してデータを転送


Engadget▲コピーが終わるとキャリア選択になる。Project Fiを選ぶとそのままeSIMセットアップへと移行する。旧SIMはセットアップの途中でリモートで無効化できる

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▲セットアップ完了。Google本体の設定はコピーされるが、サードパーティアプリはこのタイミングからダウンロードが開始される。中のデータもコピーされないので、イチから設定しなくてはならない

遊びがいのあるカメラ機能

Pixel 3の特徴はいくつかあるが、その最たるものはやはりカメラだろう。最近はハイエンド機での背面3眼カメラ搭載も当たり前になりつつあり、iPhoneもまた2019年モデルでの3眼モデル投入と普及モデルでの2眼統一に向かうという。だがPixelは初代モデルから1眼カメラ搭載にこだわっており、レンズ性能の差異を機械学習による画像補完で強化している。大きく違いが出るのはズームを利用した場合で、競合スマートフォンの多くがデジタルズームを採用する一方、その映像は明らかに元画像を引き伸ばしただけのものとなっている。Pixel 3では独自の画像補完技術により、望遠レンズを搭載しないモデルながらも、十分利用に耐えるだけのパフォーマンスを備える。

撮影したオブジェクトを画像検索対象とする「Lens」やPixel 3だけで360度画像を作れる「Photo Sphere」といった面白い機能もあるが、単純にズーム機能で遠方画像を撮影したり、ハイライトの激しい状況でHDR撮影を行うだけでも十分に楽しい。筆者は街角のスナップ用にPixel 3を持ち歩き、Active EdgeによるGoogle Assistant起動を使い、音声操作を組み合わせることで1秒以内にカメラアプリを起動し、貴重な瞬間を逃さないよう撮影を楽しんだ。たまにロックスクリーン状態が続いてカメラアプリが起動しないケースも見受けられたが、そのあたりも含めて今後のソフトウェア改良で調整されていけばいいと思う。

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▲Google Assistantを呼び出すActive Edge(握る動作)機能。筆者はもっぱら「Open Camera」と呼びかけてロック状態からカメラを緊急起動するのに用いている

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▲Pixel 3はカメラ機能が充実している。物体を撮影して識別する「Lens」機能も楽しいが、おそらく最も面白いのはカメラによる撮影機能そのものだ

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▲Pixel 3を片手に作例撮影のためにGoogleの本拠地である米カリフォルニア州マウンテンビューに乗り込む

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▲ハンバーガーにポートレート撮影をかけたところ。比較的自然な仕上がりだ

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▲実際のところ、アフターエフェクトなしでも十分に綺麗な映像が撮影できる

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▲パンケーキも自然に撮影できる

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▲マウンテンビュー駅近くで人気のラーメン屋に入ってみた

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▲デジタルズームに挑戦してみた。これは通常状態

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▲2段階拡大したところ

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▲4段階目の最大状態。背景のセールスフォースタワーのディテールのほか、看板等の文字が潰れずにきれいに再現されている


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▲被写体を変更してズームを試す

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▲拡大2段階目の状態

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▲拡大4段階目の状態

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▲自然な(デジタル)ズーム画像を提供するPixel 3だが被写体との相性はあるようだ。この最大拡大状態の画像ではディテールが不自然に潰れてしまっている

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▲こちらも草木や車を中心にのっぺりとした画像になってしまっている

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▲2段階ズームを利用した作例。倍率でいうと2.5-3倍程度だが、ディテールもほぼ再現されており常用できるレベルといえる

残念だった日本国外版のFeliCa未対応

今回のPixel 3では日本初投入かつ、Googleのスマートフォンとしては初のFeliCa搭載でGoogle Payによる国内電子マネーやクレジットカード払いが可能になった点で大きな進展となった。一方で、ある意味で最も期待されたグローバル端末でのFeliCa対応は達成されず、日本版はFeliCa対応、グローバル版はeSIM対応という形でSKUが完全にわけられた。

だが一部の説明によれば「基本的なハードウェアは共通でグローバル版にもFeliCaは搭載されている」とも聞いており、なんらかの理由でFeliCaとeSIMを地域モデル単位で切り替えているとみられる。現在は、FeliCaを搭載しながらもグローバル版では無効化されているという「iPhone 7」に近い状態。将来モデルでのFeliCa本格対応の道筋を立てたといえるだろう。やはり、訪日外国人が自分のスマートフォンを日本でオンにした段階で国内の決済サービスに対応し、簡単に公共交通や買い物できるのが理想だからだ。

もう1つ興味深いのが、「Wi-Fi」と「テザリング(Wi-Fiホットスポット)」の両立だ。Project Fiの動作テストのためにテザリングをオンの状態にしてルータ代わりにし、複数の端末をぶら下げた状態で利用していたところ、インターネット通信できないことに気付いた。Pixel 3上では問題なくインターネット通信できているにも関わらず、テザリング接続のデバイスでWebブラウジングできなかった。

このテストはサンフランシスコ市内のスターバックスにて実施した。ここではGoogleが無料インターネット接続サービスを提供しており、利用者はいったんWebブラウザを開いて認証する必要がある。実は、Nexus 5Xの設定を引き継いだPixel 3がこのStarbucksのサービスにWi-Fi接続に自動接続されており、サインイン要求のアイコンが出た状態で止まっていたのだ。まだサインインしていない状態のため、Pixel 3側では通常のFiのネットワークに接続してインターネットが利用できていたが、テザリングを利用している端末はスターバックス側のサービス接続にまわされていたようで、うまくインターネット接続できなかった。Pixel 3のWi-Fi機能を遮断するとテザリングで問題なく通信可能になる。奇妙な話だが、以前の機種にはみられなかった挙動で、今後いろいろ使い方が発見できるかもしれない。

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▲以前からある機能だが、米国などではGoogle Pay対応店舗が近くにあると通知で知らせてくれる

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▲今回のPixel 3で隠れた特徴的な機能といえるのがWi-Fiとテザリングの両立。Wi-Fiマークとテザリングのマークが同時に出ていることがわかるだろうか。一種のWi-Fiブリッジが可能で、このために専用機器を導入たユーザーには便利だろう

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▲認証マーク一覧。やはり技適はない

モバイル決済分野を主に取材する筆者としては、現状のPixelのFeliCaやeSIM実装にはまだまだ不満が残るものの、今後の道筋を切り開いた初の端末として前向きに評価。一方で端末の機能自体は非常に興味深く、特にカメラ機能はGoogle製端末としては初めて「使える」というレベルのクォリティを実現しており、Pixel 3購入ユーザーに特典として付与される「2022年1月いっぱいまでのGoogle Photo無制限利用権」を活用し、今後も写真の記録を続けていきたい。

関連キーワード: android, esim, felica, google, mobile, pixel, pixel3
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