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魅力的な進化を遂げた新Mac miniは、入門からプロ向け用途まで何でもこなせる万能選手(本田雅一)

最小構成で8万9800 円(税別)。最大構成なら46万3800円(税別)。

本田雅一, @rokuzouhonda
2018年11月3日, 午前10:00 in mac mini
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Appleの新製品発表会、現地取材陣は僕を含めてiPad ProとMacBook Airに夢中で、MacBook Air以上にアップデートの間があいていたMac miniの現地レポートを簡素に済ませてしまっていました。

だって、どっちを買えばいいのかな? なんて個人的な迷いを抱えつつ、オンラインストアでのポチり祭りを横目で見ながら原稿を書いていたんですから、興味がそっち方向に行くことは許して(というか、察して)ください。



一方で、昔からのMacファン、あるいはパソコン使いの人たちには、Mac miniがとても気になっているようです。Mac miniに関しては、Apple自身の製品紹介ページから得られる情報が多く、ハンズオンでの体験差分はさほど大きくありません。

しかし、製品が果たす役割は大きく変化し、コンパクトなコンシューマ向けのデスクトップ環境を整える役割から、プロフェッショナル向けあるいはサーバ向けと、適応範囲の広さという意味では、Macのラインナップ中でもっとも柔軟にさまざまな役割を担える"芸の幅"を持っていました。



まず個人向けエントリークラスのデスクトップMacとしてのMac mini。動画エフェクト、編集、エンコードや3Dレンダリングなどを、ネットワークで繋いだ複数のコンピュータで処理する"クラスタリング"で処理する際、コンパクトで電力あたりのパフォーマンスが高いCPUモジュールとしても活用できます。

個人レベルでクラスタリングを組み、パフォーマンスの不足を補うモジュールとしてだけでなく、さらに突きつめて行けばハイパフォーマンスコンピューティングや各種サーバでの応用が見えてきます。



搭載するプロセッサが大幅に強化されたことも大きいのですが、新しいMac miniの多芸さは外部インターフェイスの充実が、実は評価の大きなポイントです。Thunderbolt 3が4ポートあるほか、オプション設定で10ギガビットイーサネットを内蔵可能なため、クラスタで結合するCPUモジュールとしても魅力的だからです。

また多様な機能が詰め込まれたコンパニオンチップのT2プロセッサ搭載が、Mac miniをビジネス用にもクリエイター向けにも魅力的にしています(詳細は後述します)。

細かな内部構造こそ現地で確認することはできませんでしたが、多数のMac miniをスタッキング(重ねて設置)して並列処理を行っている時でさえ、耳障りな音がしませんでした。その静粛性は、先代のMac miniと同等以上であることは間違いなさそう。

個人的には近年、デスクトップ型コンピュータを使わなくなっていましたが、このサイズと静粛性を考えると(出先では小型軽量機として、自宅ではMac miniを使うといった)運用シナリオの見直してもいいかもしれない、と新たな悩みが生まれてしまったわけです......。

Gallery: Mac mini (2018) 実機ギャラリー | 9 Photos

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良い意味で"存在"を感じさせないデスクトップMac



まずは純粋に個人向けのコンパクトなデスクトップ機としてのMac miniについてお話しましょう。

今回発表された新しいMacBook AirとMac miniは、いずれも故スティーブ・ジョブズ氏が直接関わって企画された、戦略的な製品という意味で共通しています。

MacBook Airは発表当時、画面もキーボードも小さく、操作性が犠牲になっているモバイルコンピュータが多かった市場を背景に、充分な大きさの画面とフルサイズのキーボードを備え、薄くすることで可搬性を高めたコンピュータとして登場しました。

一方のMac miniは、まだMacがインテル製プロセッサを搭載していない時期に投入された製品で、MacBook Airとは背景がやや異なります。2005年発売の翌年2006年にはインテルプロセッサ搭載版が用意されますが、そうした初期のMac miniから現在まで、この製品は一貫して"Macへの入り口"として作られてきました。



Mac miniのコンセプトは明快です。モバイル向けにも利用可能な電力効率の高いCPUなどのコンポーネントを用い、既存のキーボードやディスプレイなどをそのまま使いつつ、コンピュータモジュールを置き換えるだけで、静粛でコンパクトなMacが使えるようになる......というものです。

そのコンセプトがもっとも活きたのが2006年のIntel Core Duo(Core Solo版もあり)を搭載するインテルプロセッサ移行直後のMac miniでした。タイミング的にはMacOS X(現在のmacOS)が10.3(Panther)になり、機能やユーザーインターフェイスが落ち着き、10.4(Tiger)への移行で洗練された環境が整ってきた頃のこと。

実のところ筆者は(モバイル環境はWindowsのままでしたが)、このときに(Windows用のキーボード、マウス、ディスプレイを流用して)Mac miniを使い始め、ユーザーインターフェイスと文字レイアウトの美しさにやられてしまいました。そして、そのままMacに定着した思い出深い製品です。

前述したように、こうした"パソコンとしてのMac"の核となる部分はそのままに、今回のMac miniは最新のプラットフォームに更新されたわけです。"そのまま"というのは、コンパクトで静粛性が高いという意味で、"最新の"に関しては最新プロセッサを搭載しているという意味も含まれますが、コンピュータの基盤として大きいのはT2チップの搭載と言えるでしょう。

T2チップ搭載が、"単にCPUが速いだけ以上"の価値をもたらす



極めて高い静粛性は維持されているうえ、Coffee Lakeアーキテクチャを採用。クアッドコア、もしくは6コアの第8世代Intel Coreプロセッサから選択することができます。

そのスペックは、ほぼMacBook Proの15インチモデルに相当するレベルから、さらにオプションで高速なバリエーションを選べます。Intel Core i7-8700Bは3.2GHz(TurboBoost時4.6GHz)のクアッドコアですが、これはTDP(熱設計電力)が65ワットと、ノートPC用プロセッサ向け最速プロセッサの45ワットという枠よりも、さらに20ワット分も大きな消費電力なのです。

"消費電力が大きい"というとネガティブに感じるかも知れませんが、極めてコンパクトな本体と負荷をかけても比較的大人しい(静粛性がある)のは、こうした大消費電力にも耐えうる設計がされているからに他なりません。



なお、SO-DIMM採用ということで、メモリ構成の変更は購入後にも可能です。底面の黒く丸い部分を取り外すと、その中にスロットがあります。トルクス孔の小さなビスを5つ取り外す必要があるため、購入したお店などに尋ねるのがいちばんいいのですが、基本的にはユーザーに電話での情報公開はしていない模様です。 とはいえ、メモリ管理に関してフォーカスするならば、購入後の運用が柔軟になる点は好ましいところです。

ただし、ディスクリート型GPUは搭載できません。このため、GPU能力への依存度が高い処理(ゲームが代表的ですが、動画、写真などのジャンルでGPUを用いている場合はもちろん、差が出てきます)は、本体だけであれば15インチMacBook Proの方が高くなります。もちろん、Mac miniにはThunderbolt 3ポートが4つありますから、eGPUを接続するなどの拡張も可能です。



額面だけの数字で言えば搭載メモリはDDR4 SO-DIMM(2666MHz)を2枚、最大64Gバイト(従来の4倍)まで搭載可能となっていたり、従来機種と比べて最大5倍のパフォーマンスのプロセッサ、内蔵GPUの60%の高速化がなされていたりと派手な数が飛び交いますが、最後にアップデートされたのが2014年だったわけですから、このあたりは想像の範疇ですね。



しかし、iMac Proで導入されたT2チップが一直線の進化とは別のバリューを付加しています。いわゆる"パソコン"のシステム構成とは独立してT2チップが動作する点です。たとえば暗号化機能付きのストレージコントローラが内蔵されているため、macOS側からはあずかり知らぬところで記録データが暗号化されます。こうしたセキュリティ機能は、システムを起動した瞬間から機能しているため、起動プロセスを乗っ取ることもできません。

しかし、こうしたお堅い機能だけでなく、T2には音声信号処理や映像圧縮のアクセラレータ機能なども搭載されています。ノート型の場合「ヘイ、Siri」の呼び出しモニタリングや、ステレオ音声のエンハンスなども重要なのですが、Mac miniの場合、もっとも役立つのは動画コーデックのHEVCではエンコードを30倍高速化できることでしょう。

ゲーミングPCなどに使うのでなければ、小さなサイズに電源も含めてすべて内蔵し、動作音も小さいMac miniは、存在をもっとも感じさせないコンピュータとして活躍してくれるはずです。

4つのThunderbolt 3ポートとオプションの10GbE

一方、このMac miniの可能性を広げるのが10Gビットイーサーネットをオプションで選べることでしょう。コンパクトで静か、電力効率がよく、外部にACアダプタが必要ないMac miniは、そのまま重ねてネットワークに追加し、比較的手軽にパフォーマンスを積み上げていくことができます。

たとえば自宅に何台かのMac miniを積み上げておいて、出先にはMacBookやMacBook Airを持ちだしてプログラミング。プロジェクトのビルドをMac miniのクラスタに行わせれば、カフェで優雅に大きなプロジェクトの開発を行えることでしょう(ニーズがあるかどうかはわかりません。たとえばの話ですよ)。



ハンズオン会場でも、5台のMac miniを使ってFinalCut Proを動かし、各種のエフェクトやグレーディング処理を4Kで行うデモが実施されていました。Appleはインテル版Mac miniが登場した直後から、Xgridという並列処理のフレームワークを提供し、標準機能としてきたこともあり、プロフェッショナル向けツールの多くがこうした分散コンピューティング機能に対応しています。



4ポートあるThunderbolt 3を用いたGPU性能の積み増しや周辺機器への接続性、MacBook ProにはないUSB Type-A端子の装備なども含め、サイズは小さいけれども拡張性は高いということで、とてもいいアップデートですね。

"Macへの入り口"から、"プロフェッショナル向けのパワフルなツール"まで、GPUオリエンテッドな処理以外なら、Mac miniだけで対応できる適応範囲の広さ。それこそがこの製品の狙いなのでしょう。

Gallery: Mac mini (2018) 実機ギャラリー | 9 Photos

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