Sponsored Contents

Spaceの最新記事

Image credit:
Save

ジェネレーティブデザイン用いた新世代の惑星着陸機。NASAとAutodeskがコンセプト発表

剛性確保しつつ軽量化

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年11月15日, 午前08:50 in Space
221シェア
133
45
0
43

連載

注目記事

CADソフトウェアAutoCADで知られるAutodeskが、NASAジェット推進研究所(JPL)と協力して製作した、惑星着陸機のデザインを発表しました。コンセプトは火星よりもさらに遠い木星や土星の衛星に着陸し、極低温下でも自由に行動できる着陸探査機です。

Autodeskで工業リサーチ部門を率いるマーク・デイビス氏は、最初にランダーの話をJPLに話を持ち込んだときは見向きもされなかったと述べています。しかし、デザインや構成素材を改良して当初より30%もの性能改善を成し遂げたことを示したことで、JPLを振り向かせることができたとのこと。

宇宙空間を遠く旅するミッションを考えるとき、NASAの技術者はその技術が"必ず動作すること"を最優先します。なぜなら、失敗すれば再挑戦の機会はないに等しいため。したがって宇宙船や探査機などに使う素材は宇宙の過酷な条件に耐えられると実証済みのチタンやアルミニウムといった素材を多く使う傾向があります。

一般的にはこれら素材でも十分に軽量ですが、火星よりもさらに遠くの惑星に着陸して調べようとするミッションの場合、古い設計概念のままでは燃料との兼ね合いで相対的にその重量が問題になってきます。たとえば搭載する探査機を少しでもいまより軽量化できたなら、その分新たなセンサーや計測機器を搭載でき、到着した星をより詳しく調べることができるはずです。

Autodeskは、既存の概念にとらわれないランダー設計を行うために、機械学習技術を応用しました。Fusion 360ソフトウェアで提供される「ジェネレーティブデザイン」と名付けられたこの新しいプロセスは、クラウドコンピューティングとマシンインテリジェンスを駆使して、与えられた制限の範囲内で剛性を確保しつつ軽量化を実現するための幅広い解決策を生成します。

最新のF1マシン開発にも利用されているこの生成的設計プロセスは、従来なら2~4か月かかっていた設計解の生成を2~4週間に短縮することができるとAutodeskは説明します。そしてこの設計技術がJPLの惑星間ランダー開発を成功に導き、将来的な人類移住への道につながることを望んでいるとのことです。

今回の発表はあくまでもデザインのコンセプトを示すもので、実際に動作するわけではありません。しかし、いずれこのようなランダーが実際に開発され、タイタンやエウロパの地上を探査してまわることに期待したいものです。


221シェア
133
45
0
43

Sponsored Contents