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「FF4」ヒミツの開発室が教えてくれたこと:レトロゲーム浪漫街道

「しよか・・・・」の意味はいまだにわかりませんが

柳 雄大(Yudai Yanagi), @yanaginekote
2018年12月15日, 午前08:55 in Finalfantasy
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今回は、あの「FF4」に隠されたちょっとステキな場所のお話。ふと思い出して久々にお邪魔してきました。

スクウェア(現スクウェア・エニックス)から1991年(平成3年)7月に発売された、FFシリーズ第4作「ファイナルファンタジーIV」(以下、FF4)。当時、スーパーファミコンで初めてのFFとあって、グラフィック・シナリオ・サウンド・バトルシステムなどすべてがレベルアップし注目を集めた一作です。そんな「FF4」にはゲームの進行とまったく関係ないおまけ要素として、「開発室」なる場所が存在しました。



「FF4」はそもそも、かなり殺伐としたストーリーのRPGです。主人公のセシル(当初)のジョブが暗黒騎士という設定だったり、ヒロインのローザをめぐって親友の竜騎士カインが嫉妬心に苛まれていたり、仲間たちが犠牲になるエピソードが多かったり。またクリスタルをめぐる争いで、行く先々の街や国が次々と滅びてしまうという展開も殺伐とした印象を高めています。

わりと終始そういったムードのシナリオということも相まって、完全なる面白おまけイベントとして突如現れる「開発室」のインパクトは大きかったと思います。

開発室を見学してみよう

「開発室」というのはつまり、「FF4」を作ったスクウェアの開発スタッフが集まる部屋のこと。場所はゲーム中盤に登場する地底世界・ドワーフの城で、武器屋・防具屋の間の隠し通路から行ける酒場、さらにそこから続く隠し通路を通じて行くことができます。

この「開発室」を目指して、「FF4」を久々に1からプレイしてみました。かなりさまざまなハードへ移植あるいはリメイクされている本作ですが、今回はNewニンテンドー3DSで遊べるバーチャルコンソール版でオリジナルの雰囲気を堪能。「開発室」にたどり着くまでにかかった時間は、スタートからじっくりめのプレイで7時間半ほどでした。

FINAL FANTASY IV

ドワーフの城の隠し部屋である「開発室」。パッと見のグラフィックはお城になじんでいて、そこにいる人たちも「FF4」のキャラクターとほぼ同じドット絵ですが、これこそがスクウェア開発室のメンバー。話しかけると各々がとぼけたことを言ったり、グチをこぼしたり、決意を表明したりします。BGMは、劇中で気さくなシドのテーマとして使われていた「親方シド」。

入ってすぐの部屋には、4名の新人スタッフと、かわいいチョコボの姿でウロウロしているディレクター坂口さんの姿が。新人のみなさんから聞こえてくる労働環境がらみのコメントがシビアです。

FINAL FANTASY IV
  • しんじん えんどう としお
  • しんじん たなか しんいち
  • しんじん どばし いくや
  • しんじん こいずみ きょうぢ
  • ディレクター さかぐち ひろのぶ

奥の部屋(左側の扉)にいるのは以下の6名。ドット屋のタカさんは伝説のスーパードット野郎になれたのだろうか。

FINAL FANTASY IV
  • メニュープログラム あだち けいたろう
  • マップデザイン まつむら やすし
  • ドットやの タカ
  • グラフィック ほしの まさのり
  • グラフィック たなか りょうこ
  • グラフィック なかだ ひろみ

右奥の部屋は4名がいる「音楽室」となっており、入室するとBGMが「プレリュード」に変わります。

FINAL FANTASY IV
  • ミュージックコンポーズ うえまつ のぶお
  • サウンドプログラム あかお みのる
  • サウンドエフェクト いとう けんじ
  • サウンドエフェクト うえだ あきら

さらに、中央から下に続く階段を下りると、2名のスタッフが眠る「仮眠室」へ(BGMは「長い道のり」)。ここには「アップまで ゲームきんし!」という貼り紙があるのと、本棚からアイテム「エッチなほん」が入手可能。「エッチなほん」は、実際にアイテム欄で使用することでドキドキすることが起きます。お試しあれ。

FINAL FANTASY IV
  • ゲームしょくにん ときた たかし
  • メインプログラム なりた けん

また、「開発室」内を歩いていると敵とのエンカウントもあります。この敵(7体)もすべて開発メンバーであり、それぞれ個性的すぎるセリフと行動を見せてくれるので必見。「しぬぞ」とだけ言ってくる「たかはし てつや」さん(戦ってみると信じられないぐらい強い)が妙に心に残っています。

FINAL FANTASY IV
  • まつい あきひこ
  • たかはし てつや
  • ひぐち かつひさ
  • なかだ ひろみ
  • いとう ひろゆき
  • あおき かずひこ
  • よしい きよし

90年代スクウェアの大事な思い出

20名以上のスタッフの声が聞ける「開発室」ですが、そのコメント内容以外にはあまり手間をかけない作りになっています。そのためグラフィックやBGMは基本的に使い回しですが、これがかえってじわじわくる、脱力感あふれる世界を演出していました。

ゲームの進行に無関係なおまけ要素がこんなにもうれしいこと。エンディングのスタッフクレジットを見てもわからない開発者の世界がちょっぴりうかがえること。ゲームを作っている人たちがとにかく大変な思いをしているらしいこと。今思えば小学生だった当時、「自分も大人になったら会社の仮眠室で寝泊まりしながら何かを作るのかな」なんて想像しながらこの開発室を見ていたような気がします。

FINAL FANTASY IV
▲「ファイナルファンタジーIVアドバンス」より

「FF4」はリメイクの機会が多いことで知られる作品ですが、各リメイク版でも「開発室」はたびたび登場します。オリジナル版と同じだったり、ちょっとずつ違うことがありながらも、「FF4」を構成するイチ要素として大事に保存されている印象です。

また「FF4」以後のスクウェア作品でもたびたび「開発室」系の隠しイベントが登場しており、その多くはゲームクリア後のご褒美的な存在に。坂口博信さんが関わった「クロノ・トリガー」が特に有名なほか、先日発売された「プレイステーション クラシック」収録の「サガ フロンティア」でもかなり手の込んだ開発室(「開発2部」)が登場します。7人の主人公全員のシナリオをクリアするとたどり着けるようになってるのですが......。こっちに関してはまた別の機会に。

FINAL FANTASY IV
▲「サガ フロンティア」より





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