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「アイロボットは家庭用ロボットのリーダーであり続ける」ロボット掃除機ルンバのCTOに聞く

「片付け」までできるロボットまだ?

砂流恵介(Keisuke Sunagare), @nagare0313
2018年12月25日, 午後06:00 in robots
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ロボット掃除機の代名詞であるアイロボット社の「ルンバ」。国内の累計出荷台数は300万台を超え、2018年10月にはルンバ史上最高の価格性能比を謳う「ルンバe5」を発売するなど、日本でも積極的に展開しています。

Engadget編集部では、アイロボット社のCTO(最高技術責任者)であるクリス・ジョーンズ氏にインタビューする機会を得ました。ジョーンズ氏いわく「スマートホームはロボットそのもの」「ルンバはスマートホームの進化に貢献できる」。同社が目指す次世代の家庭用ロボットやスマートホームへのビジョンを明かす内容です。

(聞き手: Engadget編集部)

*アイロボット社でのロボットの定義
「物理的な世界において感覚的かつ慎重に行動し、目的を達成する物理的なシステム」

■スマートホームが「考える」プロセスに取り組む



ーー 米国のアイロボット社は10月31日に、Googleと「次世代のスマートホームに進化するための提携」を発表しました。スマートホームが現状の「リモコン代わりに声で操作」や「センサーや条件組み合わせで自動化」のレベルではない、「次世代」と呼べるものに進化するためには何が必要でしょうか。

まず前提となる考えの部分からお話させていただきますと、我々はさまざまなデバイスで構成されたスマートホームをロボットだと考えています。

ーー 「家がロボット」ですか?

はい。1つの大きなロボットであると捉えてみてください。ロボットの一連の動きというのは、まず何がどこにあるなどをセンサーで「感知」して、状況を踏まえて何をするべきか「考えて」、物理世界での「行動」を起こします。「感知する」「考える」「行動する」という3つのプロセスがあるんですね。



それをスマートホームで見た場合が上記の図です。現在のいわゆるスマートホームは、たとえば照明をつけたり、カーテンを開けたり閉めたり、鍵の施錠解錠など、デバイスごとに「感知」をして「行動」することはできますが、スマートホームを構成する複数のデバイスが得た情報を総合的に把握して、そのうえで各デバイスが何をすべきかを「考えて」行動することはできていません。アイロボットはこの「考える」の部分で技術を提供していきたいと思っています。

ーー 具体的にはどういった技術になるのでしょうか

物理的な空間を認識する技術です。ルンバを例に挙げると、ルンバはカメラとセンサーから得た情報でマッピング(間取り作成)をします。自分がどこにいるとか、充電をするためのホームベースはどこにあるなどを把握するための機能です。周辺の環境を物理的に理解しているので、たとえばアプリから「リビングを掃除する」という指示を出した時に、経路などを考えて効率的な掃除をします。



Googleとの提携は、この空間認識技術やマッピングデータをGoogle アシスタントと連携させていくものです。スマートホームを構成するほかのデバイスをよりシームレスに連携させるうえで重要な役割になると思っていますし、物理的空間理解を高めることでデバイスを次のレベルのパフォーマンスに上げることもできると思っています。

ーー なるほど。「考える」というとAIがセンサからのデータを分析して、といった話を想像しますが、まずは空間認識が重要になるんですね。

AIの活用はもちろんなのですが、何よりも最初にまず、周辺環境、物理的空間の認識がポイントです。空間の物理的な理解や認識ができるようになれば、さまざまなAIを活用した次世代のスマートホームの体験や可能性が広がると思います。

ーー 「次世代のスマートホーム」について、どのあたりが次世代なのか、何か具体的な例を教えていただけますか

ひとつの例を挙げるとすれば複数のデバイスの連動です。たとえばモーションセンサーと照明を組み合わせて、部屋に入ったときに自動で電気がついて、違う部屋に入れば別の照明がつくといったもの。今の技術でもできなくはないのですが、コンシューマー自身がセンサーや照明などさまざまなものをセッティングしてようやく実現できるので、非常に負担が大きいですし、誰もやりたがらない状態です。

でも、空間認識技術やマッピングデータ、そしてセンサーがどこにあるかがわかればコンシューマーがマニュアルで設定することなく、自動でできるようになります。

ーー 機器の組み合わせや設定が面倒で敷居が高いという話はまったく同感です。ただ見方によっては、「できることは今と同じで、セットアップが簡単になるだけ」とも受け取れます。現状のスマートホームが響かない人にも伝わるような、もう少し分かりやすい「次世代」の例はありますか?

空間認識を活用する可能性はいろいろあると思います。米国ではベータ版として、ルンバで家じゅうのWi-Fi信号の強度を計測してマッピングしていますし、室温も部屋ごとに、どの部分が高い・低いまで計測できます。

ルンバは掃除機ゆえに同じ場所を何度も通ります。Wi-Fi強度や室温などを含めた空間情報を最新にアップデートさせながら記録を保持できるので、こういった情報を活用した高度なスマートホームを体験できるようになると思います。

■家庭内ロボットのリーダーであり続ける


ーー なるほど。ではさらに将来の家庭用ロボットについて教えてください。たとえばモノを拾ったり、動かしたりといった家事ができるお手伝いロボットの実現には何が必要でしょうか。

一般家庭でロボットが自動で動いて家事をこなして、さらに現実的な価格で提供するとなると本当に難しいと思います。いずれにしても、ポイントとなるのはロボット自身が空間を理解することです。たとえば、ビールを持ってきてもらうためには、アームがあるだけではダメで、キッチンのどこにあるのか、冷蔵庫のどこにあるのか、冷蔵庫の何番目の棚にあるのか、などをロボットが知覚し、認識する必要があります。

ロボットがもっと高度になっていくうえで空間認識は必要な要素です。ですので、私たちは巨額の投資をしています。非常に厳しく難しい道のりではありますけども、一つずつ問題を解決しながらイノベーションを起こしていきたいと思っています。

ーー アイロボットはルンバでロボット掃除機の市場を開拓しただけでなく、「ロボット掃除機」という言葉を一般に定着させました。そのアイロボットが考える今後のキーワードがあれば教えてください。

私たちはスマートロボットを作り続けています。そのスマートロボットで今後のスマートホームの価値を高めていきたいと思っていますので、これから重要になっていくキーワードとしては、「スマートロボット」「スマートホーム」の2つになるかなと思います。

ーー アイロボットはこれまで家庭用の掃除機以外のロボットビジネスも展開してきました。いま挙げていただいたキーワードは家庭に関するものだと思いますが、今後も家庭内のロボットに注力するのでしょうか?


アイロボットは28年の歴史があり、ずっとロボットに特化してビジネスをしてきました。エジプトの発掘現場や、東日本大震災後の福島、石油が流出した海域汚染などさまざまな場所で弊社のロボットが活躍しましたが、現在は家庭内でのロボットに特化しています。私たちは家庭内ロボット分野でのリーダーであり、リーダーであり続けようと思っています。

まだまだ成長が著しい分野だと思っていますので、引き続きこの分野に特化していきたいと考えています。


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