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海外旅行に超便利なiPhone XS / XRの「eSIM」で大失敗:週刊モバイル通信 石野純也

順調と思いきや

石野純也 (Junya Ishino)
2019年1月10日, 午前11:50 in mobile
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年始の恒例行事としてCESを取材するため、筆者は今、米ラスベガスに滞在しています。海外取材といえば、やはり通信環境が悩みの種。米国はプリペイドの通信料金が比較的高めということもあり、約1カ月前に米ハワイに出張した際には、香港キャリアの3が提供するiPhone用のeSIMを使ってみました。その様子は、別途記事にしています。

その後、約1カ月の間に、米国では続々と大手キャリアがeSIMのサービスを開始しています。現時点では、Sprint以外の3社がすでにeSIMを提供済み。中でもT-Mobileは、主に訪米旅行者向けにプリペイドプランを提供しているため、日本のユーザーにとっても利用価値が高いといえます。

iPhone XRでT-MobileのeSIMを試した

料金は、データ通信が通話1000分、SMS無制限、データ通信2GBの「Tourist Plan」が最安で30ドル。ここに10ドル足した「Simply Prepaid」と呼ばれるプランは、通話とSMSが無制限でデータ通信の容量も10GBに上がります。さらに、70ドルでデータ通信まで含めてすべてが無制限になる「T-Mobile ONE Prepaid」というプランも用意されています。

国際ローミングの料金は1日980円と安価になりつつありますが、滞在1週間程度だとやや割高に。T-Mobileで40ドルのプランを契約して、7日間かけて使った方がわずかですが安くなる計算です。もちろん、eSIMはSIMロックさえ解除してあれば、日本のiPhoneでも利用可能。契約もオンラインでサクッとできるため、わざわざショップまで出向く必要もなく、手軽です。

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▲料金は3種類。シンプルで分かりやすい

というわけで、筆者もT-MobileのeSIMを使ってみることにしました。今回は3のeSIMも併用しているため、30ドルのTourist Planをチョイス。T-MobileのeSIMはQRコード読み取り式ではなく、アプリから書き込む方式が採用されています。App Storeからアプリをダウンロードしたら、まずはアプリを起動します。

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▲T-MobileのeSIMは、アプリを利用して書き込むタイプ。まずはアプリを起動すると、対応機種かどうかのチェックが走る

アプリを起動したあとは、メールアドレスを入力。ただし、過去にT-Mobileのアカウント作成に使ったアドレスを使おうとすると、エラーが出てしまいます。eSIMを契約する場合、既存のアカウントは使えず、新規アカウントが必要になるとのこと。過去にプリペイドSIMを購入したことがあるユーザーは、注意が必要です。

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▲メールアドレスを入力。ただし、過去にT-Mobileのアカウント作成に使ったものを入れるとエラーが出てしまう

次に、主に使う場所を入力。端末から取得した位置情報を使って自動的に郵便番号(Zip code)が入力されており、あとの情報はすべてオプション扱いなので、ここでは「Next」ボタンを押すだけでOKです。すると、上記に掲載した料金選択の画面が表示されます。ここでは30ドルプランを選択。最後にクレジットカード番号を入力して、請求書を見るために必要なPINコードを入力すると、申し込みが完了します。

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▲利用する場所のZIPコードだけでOK。位置情報に基づいて自動で入力された

契約までのステップ数が非常に少なく、契約は簡単。あとはiPhone側でeSIMの設定を行うだけです。ここから先は、他のeSIMと手順は同じ。2つのSIMカードのどちらをデフォルトにするかを決めるだけです。設定が終わると、アンテナピクトが2段になり、デュアルSIM化していることが分かります。

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▲上に掲載した画面で料金を選んだあと、クレジットカード情報を入力する

もちろん、接続はLTE。ローミングではなく、現地キャリアにそのままつながるため、遅延も少なく通信速度も高いのがメリットです。ちなみに、iPhoneでは、複数のeSIMを端末内に保存しておき、切り替えながら利用できます。そこで筆者は基本的に3のeSIMでデータ通信をしつつ、1日500MBの容量制限を超えてしまったときだけT-Mobileに変更するという使い方をしています。

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▲あとはiPhoneに表示される手順に従って、eSIMの設定をしていくだけ

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▲設定が終わると、アンテナマークが2段になる。上がデータ通信している回線

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▲ローミングに比べると遅延も少ない


実は順調ではなかった。料金「二重払い」になった顛末

このように書くと、契約が簡単で、使い勝手もいいように見えるかもしれませんが、実はトラブルもありました。クレジットカード情報の入力が終わり、いざiPhoneにeSIMの情報をインストールし始める段階で、うっかり間違ってディスプレイをオフにしてしまったのがその原因。単にスリープ状態になっただけなので、画面を点灯させれば普通に再開できると思いきや、eSIMを書き込む設定画面まで消えてしまったのです。

T-Mobileのアプリも作りが雑で、書き込みが成功したかどうかまではチェックしていない様子。iPhoneにeSIMの情報をダウンロードする前にアプリが終了してしまい、そのまま最初の画面に戻ってしまいました。再度同じメールアドレスを入れれば再開されるのかと思いきや、上記のような重複チェックでアドレス自体が使えなくなってしまう始末。お金を払った直後にエラーが起き、eSIMをダウンロードするすべがなくなってしまったわけです。

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▲本来、eSIMの書き込みがすべて終わると出る画面。途中でスリープにしただけで画面が消え、eSIMの設定が完了する前にこの画面が表示されてしまった

T-Mobileのサポートにも問い合わせてみましたが、このエラーはチャットでは対処できないとのこと。さらに、サポートのスタッフがこちらの情報を引き出すためには、サポートサイトのMy T-Mobileに電話番号を紐づけている必要がありました。ただ、そもそもeSIMのダウンロードに失敗しているため、それもできません。最終的にはテクニカルサポートを紹介されましたが、こちらは電話のみ。状況が込み入っているため、説明にはかなり骨が折れました。

こうして長々と時間を使ってみたものの、結局、問題は解決できず。サポートスタッフからはショップに行くという手も提案されましたが、そこまでの時間と交通費を考えると、やり直した方が安いことに気づき、再度別のメールアドレスを使って契約をやり直した次第です。二度目は画面を消さないよう慎重に設定を進めたところ、無事にダウンロードが完了し、先に挙げたように通信もできるようになりました。ちなみに、料金は二重に発生しているはずです。

何らかの原因でeSIMの書き込みに失敗したときのことが考えられていないアプリの作りが悪いのですが、アカウントを作ったあとのことを前提にしたサポートにも辟易としてしまいました。サービス開始直後ということもあり、まだまだオペレーションもこなれていない様子です。

ただ、iPhoneのeSIMはQRコードを読み取ることでも設定できます。アプリからの書き込みと同時に、バックアップ用のQRコードを発行してメールで送っておけば、避けられた問題といえるでしょう。eSIMの書き込みアプリに対しては、アップルも、もっと審査を厳しくして、ユーザーエクスペリエンスを統一してほしいと感じました。日本ではまだどのキャリアが導入するかは決まっていませんが、こうした失敗例を踏まえ、トラブルがなるべく起きないようにしてほしいところです。


関連キーワード: apple, esim, iphone, mobile, t-mobile, TMobile
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