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ダイソン、電気自動車部門にインフィニティ率いたクルーガー氏を迎えると発表。本社はシンガポールへ移転

今年1月に退社したばかり

Hirokazu Kusakabe
2019年1月23日, 午後08:50 in Transportation
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掃除機や扇風機で知られる英国のダイソンが、日産自動車の高級車ブランドであるインフィティで社長を務めていたローランド・クルーガー氏を迎え入れると発表しました。ダイソンが2017年に宣言した電気自動車の開発で指揮を執らせるためです。

これは1月22日に行われた財務報告会で、ダイソンのジム・ローワンCEOが明らかにしたもの。併せて(というか一般的にはこちらの方が大きなニュースですが)本社を英国からシンガポールに移すことが発表されました。シンガポールにはEV生産専用となる2階建ての工場も建設される予定です。

現在53歳のローランド・クルーガー氏は1992年、三菱自動車の欧州部門でデザイナーとして自動車業界でのキャリアをスタートさせました。それからダイムラーのマイクロカー部門スマートでデザイナーを務めた後、BMWグループに移り、製品戦略企画やマーケティング、セールス全般に執行役員として携わってきました。

日本に赴任してBMWジャパンのCEOを務めていたこともあります。このBMWにおけるプレミアム車に関する実績を買われ、インフィニティの社長に就任したのは2014年のこと。その2年前には単独での南極大陸横断を達成するなど、冒険心に溢れたエグゼクティブとしても知られています。インフィニティ社長時代には売り上げを15%伸ばし、2017年まで8年連続となる記録更新を続けています。

日産が世界で最も売れているEV「リーフ」を販売しているにも関わらず、その高級車部門であるインフィニティはEVへの参入に慎重で、現在まで同ブランドからEVが発売されたことはありません。とはいえ、数年前から世界各地のモーターショーで様々なEVのコンセプトカーを発表しているインフィニティが、今年はじめに退社したクルーガー氏の指揮下で、既に製品化までの計画を整えているとしても不思議ではありません。"冒険家"のクルーガー氏は、インフィニティからEVが発売になる日を待たず、次のステージに移ることを決めたようです。

ダイソンのローワンCEOは、クルーガー氏について「自動車業界で非常に尊敬を集めた経験豊かな人物。彼を迎え入れることは、我々がEVプロジェクトにどれほど真剣に取り組んでいるかの証明であり、この部門を次のレベルに押し上げることになるでしょう」と語っています。既にダイソンは過去18ヶ月の間に、英国の高級車メーカーであるアストンマーティンからも、製品開発チーフを務めていたイアン・ミナーズ氏をはじめ複数の人物を雇ったことが分かっています。

ダイソンは既にEVプロジェクトに20億ポンド(2,850億円)もの巨額を投じていますが、ローワンCEOによれば、今年1年だけで「10億ドル(約1,100億円)以上」の投資を予定しているとのこと。2021年の発売を目指すというEVの生産はシンガポールの工場で行われる予定ですが、その開発のために英国ウィルトシャー州ハラビントンの飛行場を改修してテストコースを建設することも発表済みです。この施設には高速走行用の直線からハンドリング実験用のサーキット、オフロード用コース、公道を模した路面、スキッドパッドまで揃う予定です。ダイソンでは既に400人がEVプロジェクトに関わっていますが、さらに300人の追加雇用を計画しているとのことです。

ダイソンが2021年に発売する最初のEVは、同社創業者のジャームズ・ダイソン氏がメディアに語ったところによると、年間生産台数1万台以下という比較的少量生産のプレミアムなモデルで、しかし「スポーツカーではない」とのこと。そして「何らかの」自動運転機能を備えるそうです。つまり、日産リーフのような量販EVではなく、テスラの「モデルS」や「モデルX」あたりと競合するモデルになると推測できそうです。続いてもっと手頃な価格が付けられる2車種の大衆向けモデルが計画されているようですが、そのうち1つはSUVになるようです。

既存の自動車メーカーからベースとなるコンポーネントの供給を受けず、全て自社と協力サプライヤーで作り上げるというダイソンのEVが実際にどんなクルマになるのか、まだほとんど分かっていません。ダイソンは2015年に全固体電池を研究するSakti3社を買収しましたが、来年にはプロトタイプが走り始めるダイソン初のEVに全固体電池が採用されるか(間に合うか)も不明です。

とはいえ、あのダイソンの製品なのだから、同社の掃除機や扇風機やヘアドライヤーのように、一目でそれと分かるユニークな物になることが期待されます(かといって、冒頭の画像のようなクルマを期待しているわけではありませんが...)。いずれにせよ、今から3年以内には、きっと表参道で見られることでしょう。



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