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ハイブリッド版「マスタング」用? フォードがV8エンジンに3つのモーターを組み合わせたハイブリッドの特許を申請

マスタング史上初のハイブリッドは4輪駆動

Hirokazu Kusakabe
2019年1月28日, 午後06:30 in transportation
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米国の自動車メーカー、フォードがV型8気筒エンジンに3つのモーターを組み合わせたハイブリッド・システムの特許を申請していたことが明らかになりました。V8を信奉するマッスルカー・ファン(映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」参照)と、世界的にますます高まるCO2排出量削減を求める声の両方を満足させるかもしれないこの仕組みは、米国を代表するスポーツカー「マスタング」のハイブリッド・バージョンのためではないかと噂されています。

米国特許商標庁に2017年7月に出願され、今年1月24日に公開された特許申請の書類には、「ハイブリッド車のためのツイン・モーター・ドライブ・システム」と書かれており、申請者はフォード・グローバル・テクノロジーとなっています。

添付された図を見ると、V型8気筒エンジンのちょうどシリンダーバンクの下に、右側および左側を向いた2つのモーターが搭載されていることが分かります。説明文によれば、右のモーターが右の前輪を、左のモーターは左側の前輪を、それぞれ独立して直接駆動するとのことです。

Ford patent
縦置きしたV8エンジンの後方にはトランスミッションが組み合わされ、プロペラシャフトを介して後輪に駆動力を伝えるというレイアウトは、一般的なFR、つまりフロント・エンジン/後輪駆動のドライブトレインと同じです。ただ、フォードはエンジンとトランスミッションの間に"パンケーキ型"のモーターをもう1つ組み込みました。これはV8エンジンをアシストするだけでなく、エンジンが停止している際にはエンジンに代わって後輪を駆動することもできるようです。さらにこのエンジンのクランクシャフトにはスターター/ジェネレーターが接続されており、停止したエンジンを再始動させたり、減速エネルギーを回生して電気に変え、バッテリーを充電する役目を務めます。

つまり、このフォードのハイブリッド・システムは、従来のマッスルカーのようにエンジンとモーターによるハイパワーの後輪駆動でドリフトを楽しんだり、後輪が滑った時にはモーターによる前輪駆動を加えて4輪にトラクションを掛けたり、あるいは街中や内燃エンジン禁止地域では3つのモーターのみによる電気自動車として走ることも可能というわけです。さらに高速コーナリング時には外側のモーターが車輪をぐいぐいと駆動しつつ、内側のモーターに回生ブレーキによる制動を掛け、旋回性能を高めることもできます。駆動方式は走行状況によって自動的に調節されるほか、車内に備わるボタンやタッチスクリーンでドライブ・モードを切り替えることによって変更できるそうです。

Ford patent
もっとも、エンジンと反対側に搭載するモーターを組み合わせた4輪駆動のハイブリッドはそれほど珍しいわけではありません。ホンダの「アコード」は、フロントに横向きに搭載されたV6エンジン+モーターが前輪を駆動し、リアの車軸側に搭載した2個のモーターがそれぞれ左右の後輪を駆動する「SPORT HYBRID SH-AWD」というシステムを採用しています。同社のハイブリッド・スーパーカー「NSX」ではこのレイアウトが前後逆となり、ミドシップに搭載するV6エンジン+モーターが後輪、フロントに搭載された2個のモーターが左右の前輪を駆動します。同様のシステムは、ル・マン24時間レースのレーシングカーにも見られます。

ただ、フォードのシステムが人々の期待を集めているのは、伝統的な(というか、もはやクラシックな)V8エンジンによるFRというレイアウトをベースに、ハイブリッド化が考えられているという点です。これにより、1964年から半世紀以上も人々に愛されてきた"ポニーカー"、マスタングが、古典的な味わいを残しながら現在求められている電動化に対応できる目途が立ったことを、ファンは喜んでいるのです。ハイブリッド化されようと4輪駆動化されようと、ドライバーがスイッチ1つでV8エンジンによる後輪駆動に切り替えられるということが、どれほど素敵なことであるかは、もはやマニアにしか分からないかもしれませんが。

ただし、たとえフロントのモーターを止めてV8エンジンによる豪快な後輪駆動を楽しめるとしても、これまでのエンジンだけを搭載するマスタングに比べれば、モーターやバッテリーなどの装備を持つことで車両重量が大幅に増えることは避けられない事実です。また、重いエンジンを嵩上げして、その下にモーターを置くとなれば、重心が上がり運動性能に悪影響を及ぼすことも、当然ながら懸念されます。

Ford patent
しかし、アメ車であろうとマスタングであろうと、同じ地球の上に住み続けるためには自らを変えなければなりません。時代と環境の要請に応えつつ、それでも「譲れないもの」を必死に守ろうと、フォードのエンジニア達は知恵を絞っていることが、今回の特許申請から分かりました。

ハイブリッドのマスタングは2020年の発表を目指し、今日も開発が続けられているはずです。




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Source: USPTO
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