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パナ初のフルサイズミラーレス「LUMIX S1/S1R」ハンズオン、動画に強み

2月1日にスペイン・バルセロナで正式発表。本家EngadgetのSteve Dent記者によるレビューをお届けします。

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2019年2月2日, 午後06:30 in Camera
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パナソニック初のフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1」と「LUMIX S1R」がスペイン・バルセロナで正式に発表されました。2018年9月にお披露目されていた製品で、今回、価格などの詳細が明らかになりました。

EngadgetのSteve Dent記者によるハンズオン・レビューをお届けします。米国では4月上旬までに発売するとアナウンスされていますが、日本での展開については言及されていません。

レビュー原文(英語)はこちら:
Panasonic S1 and S1R hands-on: Feature-packed full-frame cameras



まず、2台のカメラの違いですが、「LUMIX S1」は24.2メガピクセルのセンサーを搭載し、主に動画撮影に一眼カメラを活用するプロカメラマンをターゲットにした製品です。一方の「LUMIX S1R」は47.3メガピクセルのセンサーを搭載し、高解像度の写真を撮影できるのが特徴です。いずれもライカが定義した「Lマウント」の交換レンズに対応します。パナソニックからはS1/S1Rの発売にあわせて3本のフルサイズ用レンズが登場します。

ボディはパナソニックによると「手の動きを抑え、ファインダーに集中できるよう設計している」とのことで、写真家や動画カメラマンの声を聞き、無駄の少ないボタン配置を追求したとしています。グリップはキヤノンの「EOS R」よりもさらに大きく、フルサイズミラーレスの中でも最大クラスのものになっています。同じパナソニックの「GH5」を使っている記者は、ボタン配置は似通っていて、操作にすぐ慣れることができたとしています。

動画撮影を意識したモデルだけに、左側面にはマイクやヘッドホンのポートも装備。充電・データ転送用の端子はUSB Type-Cで、USB-PDによる高速充電もサポートしています。バッテリーの持続時間はスペック上は360枚の撮影となっていますが、パナソニックによると「実利用環境ではより長持ちするのではないか」とのこと。いずれにしても、デジタル一眼レフカメラよりは多めの予備バッテリーを持ち歩いた方が良さそうです。

Gallery: Panasonic S1 and S1R full-frame mirrorless cameras | 14 Photos

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LUMIX S1/S1Rの特徴は2つのメモリーカードスロットを備えていること。1つはSDカード(UHS-II、最大300MB/秒)で、もう1つはXQD(最大440MB/秒)。異なる種類のメモリーカードを持ち歩く必要はありますが、少なくともバックアップにはなります。また、XQDスロットは将来的には新規格「CFexpress」への対応も予定されており、パナソニックがそのアップデートを提供すれば、最大1400MB/秒の高速転送を利用できるようになります。

動画にフォーカスした「S1」では、ビデオ撮影に特化した高感度撮影機能が用意されています。ISO感度は通常モードでISO 100〜51200での撮影に対応しますが、拡張モードではISO 50〜102400までの範囲での撮影が可能です。「S1R」では通常モードでISO 25600、拡張モードでISO 51200が最大となっています。

複数枚のフレームを合成する高解像度モードでは、「S1R」ではなんと187メガピクセル(16736×11168ピクセル)という精細な画像を記録可能。「S1」では96メガピクセル相当で記録できます。本体に手ブレ補正機構が強力に作用することで、風に揺られた木のようなぶれやすいものからもボケを排除できます。

記者がバーや薄暗い環境下で試用したところ、「S1」ではISO 12800の高感度でも非常に良い写りを実現したとのこと。レビュー時点ではS1シリーズのRAW現像に対応する処理ソフトが存在しないため、JPEG画像での評価としていますが、色の再現性は良く、ノイズは抑えられていたといいます。また、「S1R」では47.3メガピクセルの解像度で、非常にクリアな画像を(非常に大きなファイルサイズで)生成しています。

Gallery: Panasonic S1 and S1R image gallery | 13 Photos

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先述の通り、交換レンズにはライカ(Leica)のLマウントを採用しています。パナソニックはライカ、シグマとともにLマウントアライアンスを設立し、共通マウントでレンズ開発を進めていくことを発表しています。フルサイズに初めて参入するパナソニックにとって、レンズのラインナップを急速に充実させるのに適した手段と言えます。

マウントサイズが大きくなったことで、ボディ内手ブレ補正機構の効果もより高めることができます。手ブレ補正では5.5段または6段の補正に対応。たとえば手ブレ補正無しなら1/60秒が限界の状況で、シャッタースピードを1/8秒まで遅くしてピントを合わせることができます。この補正のレベルは「LUMIX GH5」と同程度となっていますが、センサーサイズが4倍に拡大していることを考えると、明確な進化と言えるでしょう。もちろんその分、大きく重厚なボディとなっています。



S1シリーズで、画期的な新しい安定化機能を取り入れています。撮影時のビューファインダーやモニターでの表示に、手ブレ補正機構の動作状況を追加したのです。

同心円に描かれた小さなドットの移動によって、カメラがどのくらいグラグラしているのかが分かります。ドットを小さな円の中で安定させられたならば、手ブレ補正が十分効いている状態。ドットが円を大きく外れている状態だと、ピンボケした動画や写真になると分かります。撮影中の手ブレ補正がどう働くかが「ブラックボックス」だったこれまでのカメラと比べると、視覚的な情報表示が加わったR1シリーズでは、手ブレ補正機能が格段に扱いやすくなったと言えるでしょう。



ファインダーは有機ELで570万ドット、リフレッシュレート120Hzと高性能なもの。光学ファインダーよりも明るく鮮明で、記者は「光学ビューファインダー派の残りの論拠のほとんどを打ち破ってしまうほど素晴らしい」と評しています。

後部のディスプレイは左右への傾けることができますが、背面まで回すことができないため、自分撮りに使うことはできません。マイクロフォーサーズでは自分撮りができることをアピールポイントとしていただけに、やや残念な部分と言えます。

オートフォーカスでは「空間認識AF」が搭載されています。ロックオンにかかる時間はわずか0.08秒と高速ですが、ソニーのα7IIIの像面位相差AFほどではありません。連写では最大9fpsまでフォーカスを維持しつつ、最大40枚の連続撮影が可能。書き込みが高速なXQDスロットに記録する場合は、90枚まで処理できます。

ビデオ撮影中のオートフォーカスについては、GH5のコントラストAFよりも遅いようですが、コントラストAFで動画を撮ると、不快な写りになる「ピント探し」がない点では優れています。

パナソニックの空間認識AFの真骨頂は、アップデートによりパフォーマンスを改善できる点にあります。現に記者が使用していたGH5では、アップデートにより大幅にパフォーマンスが改善されています。Panasonicは空間認識AF機能にAIを使った性能改善の仕組みを取り入れており、今後のフォーカス速度の改善が期待されます。

Image taken with Panasonic S1R Steve Dent/Engadget


動画撮影の仕様は「S1」と「S1R」で異なっており、しかも少々複雑です。特に「S1」では非常に強力な動画撮影性能を備えています。

どちらのカメラも最大60fpsの4Kムービー、180fpsの1080p(フルHD)ムービーを撮影できます。これはライバルのα7IIIや同じパナソニックのGH5に並ぶ性能と言えるでしょう。そしてHDでは240fpsのスローモーション撮影も可能です。

動画撮影に特化した「S1」では、フルピクセル読み出しのトリミングなしで4K 30fpsのムービーを撮影できます。ただし、60fpsの4K映像を取るときには、APC-C画角への切り出し機能を利用する必要があります。

「S1R」ではトリミングなしで4K 60fpsの記録が可能です。しかし、30fps/60fpsの両方でラインスキップ方式によるダウンサンプリングが発生するため、S1で撮影した4K映像ほどの鮮明さは得られません。4K撮影でフルピクセル読み出しを行うためには、かならずAPS-C切り出し機能を利用する必要があります。

動画のビット深度は「S1」では8bitに制限されます。一方で「S1R」では外部レコーダーを接続することで、4:2:0 10bit/4:2:2 10bitというより色のきめ細かい映像の記録がに対応します。PanasonicはGH5のように、将来的にファームウェアアップデートによって、4:2:2の10bit映像の内部記録(SDカードへの保存)を可能にする機能拡張を有料で提供するとしています。


動画撮影機能についてDent記者は、総じて満足というポジティブな評価を下しています。特に「S1」については豊かな色で鮮明な映像で記録できる上、非常に浅い被写界深度での撮影が可能とのこと。「将来的にGH5やGH5sと同等程度まで能力を引き上げることができれば、S1は将来的にビデオ撮影に最も適したフルサイズカメラと言えるだろう」と評しています。

記者が疑問を呈したのは価格について。「S1」はボディのみで2499ドル(24-105mm/f4レンズセットで3399ドル)とライバルよりやや高価な設定となっていますが、動画撮影性能の高さから、コストパフォーマンスは高め。

一方で「S1R」はボディのみで3699ドル、(24-105mm/f4レンズセットは4599ドル)と、ライバルのソニーのα7R IIIやNikon D850よりを400ドル上回っています。「S1Rは高解像度やローパスフィルター、手ブレ補正機構などで秀でている、オートフォーカスは今のところライバルより下回っている面もある」という記者の評価を踏まえると、購入をやや躊躇する値付けと言えそうです。



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