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QRコード決済に出遅れた「au Pay」 3つの勝算:週刊モバイル通信 石野純也

楽天Payインフラ活用でロケットスタートへ

石野純也 (Junya Ishino)
2019年2月13日, 午後12:40 in kddi
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KDDIが「au Pay」を4月に開始します。au Payのサービス開始自体は以前から決算説明会などでたびたび予告はしていましたが、同社はこれに合わせて金融事業全体をリブランド。「auフィナンシャルホールディングス」という持ち株会社を設立して、一体感を強めていきます。

QRコード決済に出遅れたau、巻き返し図る

ただ、QRコード決済という意味で見ると、KDDIは出遅れた感もあります。すでに大規模キャンペーンでPayPayが話題をさらっている上に、LINE Payもここに対応しており、楽天Payも競合として立ちふさがっています。また、キャリアという観点では、ドコモも昨年4月に、d払いを開始しており、1年間のアドバンテージがあります。

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▲4月に開始するau Pay

こうした見方に対し、KDDIの代表取締役社長 高橋誠氏は「後発と言われるかもしれないが、そんなに後れを取っているわけではない。(既存のQRコード決済は)そんなに多くのトランザクションが走っていない」と反論します。では、KDDIの"勝算"はどこにあるのでしょうか。

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▲au Payの勝算を語る、KDDIの高橋社長


勝算は「1000億円残高」「au WALLETアプリ」「楽天Pay連携」

1つは、「控えめにいっても1000億円」(同)という、au WALLETの残高です。プリペイド型のスマホ決済は利用のためにチャージが必要になりますが、auには、すでにその残高が1000億円以上あるというわけです。au WALLETが2000万以上あるため、単純計算すると1アカウントあたりの残高は5000円前後ですが、「使っている方とそうでない方がいるので、単純に5000円という計算にはならない」(同)とのこと。ヘビーユーザーほど、ポイントを貯めこんでいる可能性がありそうです。

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▲サービス開始前から1000億円の残高があるという

逆にいえば、au Payは、この残高をユーザーに使わせて、経済圏を循環させるための手段といえます。もちろん、チャージもできますが、まずは使ってもらうことが肝心。QR決済事業者各社が、アカウント開設時にお試し用の残高をプレゼントしているのはそのためですが、au Payの場合、こうしたキャンペーンは必要ないとことになります。

ロケットスタートを切れる2つ目の理由になりそうなのが、アプリがすでに存在していて、しかもそれがユーザーに使われているということでしょう。それが、au WALLETアプリです。このアプリは、auの通信料金に対して貯まるポイントを確認したり、それをau WALLETプリペイドカードにチャージしたりために使うものですが、月間のアクティブユーザーは「1000万人に届かないが、数百万の上の方」(代表取締役社長 高橋誠氏)と、比較的活発に使われています。

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▲サービスは、au WALLETアプリをリニューアルする形で導入される

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▲QR決済に付随する様々なサービスも4月にスタート

KDDIは、このアプリをQRコードや非接触決済の"ウォレット"に進化させる方針。チャージやポイントから変換した残高を、QRコード決済なり、Apple Pay(のQUICPay)なりの手段で支払えるようになります。au Payは単なるQRコード決済ではなく、文字通りのウォレットで、その先の支払いインターフェイスは複数存在するというわけです。

競合ではLINE Payがこれに近く、同サービスもQRコード決済やQUICPay、プリペイドカードと、複数の支払い方法に対応しています。au Payの場合、QR決済は出遅れてしまいましたが、楽天Payのインフラを借りるうえにQUICPayでも利用できるため、開始時点で決済可能な店舗数は「スポットベースで100万を超える」(同)といいます。加盟店はKDDI自身が開拓していくほか、食べログとも連携。大規模店舗は非接触決済で、逆に中小店舗はQRコードでと、棲み分けを狙っていきます。この加盟店の多さは、3つ目の勝算といえるでしょう。

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▲サービス開始直後から100万店舗を達成

auサービスは今夏キャリアフリー化

ただ、それがauに閉じてしまうと、天井もすぐに見えてしまいます。現状では、auのモバイルID数は、MVNOまで含めておよそ2680万。多いようにも見えますが、ドコモやソフトバンク、さらにはMVNOのユーザーにリーチできないと、規模感はどうしても小さくなります。実際、高橋氏も「加盟店とお話するなかで、『auだけなの?』となる」と語っています。

一方で、新設するauフィナンシャルホールディングス傘下の企業には、au以外のキャリアを使うユーザーもいます。たとえば、じぶん銀行のように、通信事業のauとは関係なく、ネット銀行としての利便性の高さや、お得さで選ばれている事業もあります。こうした背景もあり、KDDIは「IDや決済、ポイントを夏にかけてキャリアフリーにしていく」といいます。サービス開始時点ではauユーザー限定のau Payですが、夏には他キャリアのユーザーも利用できるようになるというわけです。

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▲IDや決済、ポイントがオープン化する

他キャリアに目を移すと、すでにドコモはIDやサービス、ポイントをオープン化済みで、事業基盤もポイント会員を軸にすることを打ち出しています。対するソフトバンクは、オープン化を声高には叫んでいませんが、PayPayやDiDiなどの新規事業は基本的にオープン。海外でヒットしたサービスに出資し、日本展開を支える方針なので、ある意味オープン化が当たり前といえる状況です。KDDIのオープン化も、ここに対抗したものといえるでしょう。

PayPay並の"バラマキ"は否定

出遅れながらも、必要なピースをそろえ、ロケットスタートを切る準備も万端なau Payですが、不安要素がないわけではありません。現状のスマホ決済、特にQRコード決済は、大規模キャンペーンでユーザーの認知や利用促進を図っている段階です。PayPayの100億円キャンペーンはもちろんですが、LINE Payもここに対抗して、市場が盛り上がっています。QRコード決済とは少々異なりますが、ドコモもdポイントの3周年記念で、30億円相当のポイントアップ還元を実施していました。

これに対し、KDDIは「PayPayのように気前よくいくかというと、(そういうことは)想像していない」(同)といいます。「ウォレットを増やすための行動を取る必要がない」ためだといいますが、そのユーザーに実際使ってもらうための利用促進は必要になるはず。PayPayもLINE Payも、日常の利用シーンで使ってもらうためのキャンペーンに力を入れていますが、au Payにもこうした取り組みは必要になりそうです。

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▲「身近なスマホ金融」をうたうが、利用促進をどう図るのかが鍵になりそう

オープン化をどこまで進められるかも、ポイントといえます。他キャリアのユーザーに開放するといっても、それなりにメリットがなければ利用は進みません。auには共通ポイント化しているdポイントのような武器もないため、単に開放しただけでは、物好きなユーザーが使って終わりということにもなりかねません。上で挙げたキャンペーンの話と重なる部分はありますが、auユーザー以外が、どこまで利便性やお得感を感じられるかが鍵になりそうです。


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