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『視野角2倍』だけじゃない──HoloLens 2の進化点まとめ(笠原一輝) #MWC19

今度のホロはエアピアノも弾けるし、音声でメールも送れるし、クラウドと連携して動く

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「未来はここにある」とMicrosoft CEO サティヤ・ナデラ氏はMicrosoftが2月24日の夕刻にMWC 19 Barcelonaの会場で、詰めかけた報道関係者にそう語り、実際の製品の説明を開始した。筆者もこれを聞いたときには「随分大げさなことを言うのだな」と思ったが、その後の製品の説明を聞いているうちに、ナデラ氏の言ってることが決して誇張ではなく、本当に世界を変えてしまうかもしれない、いやおそらく本当に変わるだろうと思えるようになってきた。

それほど今回Microsoftが発表したHoloLens2は「イケテル」デバイスだ。ナデラ氏の後に登壇した「HoloLens」の父こと、Microsoftのアレックス・キップマン氏がHoloLens2の詳細を説明した。

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▲HoloLens2を被りながらプレゼンテーションを行なうMicrosoft アレックス・キップマン氏

ディスプレイが2倍の画角に、SoCもSnapdragon 850になるなど大きく進化したハードウェア


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▲HoloLensとHoloLens2の画角の違い

Microsoftが今回発表したHoloLens2は、ハードウェア的に初代HoloLensから大きな進化を果たしている。最大の強化点は、ディスプレイになる両目のレンズが3:2のアスペクト比の2Kディスプレイが採用され、かつ画角が倍(初代は1度あたり23ピクセルだったのが、HoloLens2は1度あたり47ピクセル)になり、ARコンテンツを表示できる領域が2倍以上となる。有り体に言うなら、表示できるARコンテンツはより高精細で、かつ大きく表示できるようになった。

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▲初代HoloLensでの見え方

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▲HoloLens2での見え方

ボディに関しても進化している。具体的な重量こそ現時点では発表されていないが、ボディの素材はカーボンファイバーになったことで、従来よりも軽くなっている。そうしたこともあり、キップマン氏の言葉を借りるなら、三倍速いならぬ「三倍快適」とのこと。

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▲3倍快適

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▲初代よりもコンパクトに軽くなったHoloLens2

また、SoCも変更されている。初代HoloLensではSoCはIntelのAtomプロセッサだったが、HoloLens2ではQualcommのSnapdragon 850に変更されている。Snapdragon 850は、Snapdragon 845をベースにしてArm版Windowsでも使えるように、CPU/GPUなどを強化した製品。このため、今回からArm版に切り替わったWindows Holographic OS(Windows 10のHolographic版)でも快適に利用することができる。HoloLensと同じようにMicrosoftが独自に開発したHPU(Holographic Processing Unit)が搭載されており、ホログラフィックの表示時などに利用される。今回HPUは第2世代に進化している。

無線関連はWi-FiとBluetooth 5.0で、USB Type-C/PDを利用しての給電と充電が可能で、バッテリーでの駆動時間は2~3時間となっている。また、虹彩認証を利用したWindows Helloの生体認証機能も用意されており、Windowsへのログインも虹彩認証を活用して自動で可能だ。

手の動きや10本の指の動きまでを認識する機能を実現、ホンモノのエアピアノが実現


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▲10本の指全部が認識可能

機能面での大きなアップデートとしては、新しい深度センサーとAIソフトウェアを組み合わせることで実現されている、手と指の認識機能が特筆される。これを利用すると、両手の動きだけでなく、10本の指すべての動きをHoloLensが認識することが可能になる。

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▲AR空間に用意されているボタンを押すことができる

今回の記者会見で行なわれたデモでは、手でARのオブジェクトを持ち上げると、まるで手が触っているような感触でARオブジェクトを持ち上げる様子が公開された。例えばARで用意されているボタンを押して、それが音を出したりすることが可能だ。さらに指を1本1本認識させているので、ARのピアノを弾いて演奏する、そんなことも可能になり、文字通りエアピアノが実現することになる。

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▲ARのピアノを弾いているところ。ARコンテンツが表示されていないとただのエアピアノに見える

また、リアルタイムのアイトラッキング機能(瞳の動きを追尾する機能)や音声認識による操作などにも対応しており、メールソフトを音声で起動し、音声でメールを書いて送信までするデモが行なわれた。

価格は3,500ドル、Dynamics Guideとの組み合わせは月額125ドルと基本的には企業向け


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▲Windows MRデバイスと同じようにバイザーのように開くことができる

このように進化したHoloLens2だが、初代が開発機と位置づけられていたのに対して、今回のHoloLens2はビジネスユーザー向けという位置づけがされている。

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▲Microsoft Dynamics Guideと組み合わせるとマニュアルを表示させながら作業などの環境が実現できる

デモの後半では、Microsoftが法人ユーザーなどを対象に提供しているパブリッククラウドサービスとなるAzureの各種サービスと組み合わせたデモが紹介された。例えば、法人向けのクラウドサービスとなるMicrosoft Dynamicsと組み合わせたデモでは、新しく提供するMicrosoft Dynamics Guideと組み合わせて、クラウド経由で提供されるマニュアルなどを参照しながら飛行機のエンジンを整備する様子のビデオが紹介された。

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▲遠隔地にいるユーザーをホログラフィックとして登場させることも可能に、もはや気分はスタートレックの転送に近づいてきている...

ARソフトウェアメーカーのSptailのデモでは、他のロケーションにいるユーザーがホログラフィックとして登場し、AR空間で共同作業を行なう様子などが公開され、顧客のニーズに合わせたカスタマイズプログラムも発表され、TrimbleのTrimble Connect for HoloLensという建築現場向けにヘルメットと一体化したHoloLensを紹介した。

このように、HoloLens2はビジネス向けというニーズが強く意識されており、価格体系もMicrosoft Dynamics Guideとの組み合わせで月額125ドル、単体では3500ドルという価格設定がされている。個人ユーザーがおいそれと買える金額ではなく、まずは法人ニーズからというMicrosoftの狙いが見て取れる。まずは法人のニーズをがっちり掴み、その後コンシューマを狙っていくそうした戦略だと考えることができるだろう。



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関連キーワード: hololens, Hololens2, microsoft, MR, mwc2019
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