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ソニー新フラグシップ「Xperia 1」開発者インタビュー(石野純也)

「原点回帰の雰囲気、社外からも感じた」

石野純也 (Junya Ishino)
2019年3月1日, 午前11:50 in interview
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ソニーモバイルは、「MWC19 Barcelona」で「Xperia 1」「Xperia 10」「Xperia 10 Plus」を発表しました。Xperiaの後に数字を冠していることからも分かるように、このモデルではブランドを刷新。21:9と、どのメーカーのスマホよりも縦に長いディスプレイを採用し、映画などの映像がピタリと納まるようにしています。Xperia 1は、カメラにスマホ初の「瞳AF」を採用。画角の異なるトリプルカメラを搭載するなど、機能も充実させました。

フラッグシップの戦略を転換

同シリーズの開発を率いたソニーモバイルの代表取締役社長、岸田光哉氏によると、同氏が就任後「約1年でマネージメントを一新し、従業員とどこに向かうのかを議論してきた」といいます。その結果として生まれたコンセプトが、「『好きを極めた』お客様に寄り添っていくこと」(同)だったといいます。「この標語を定めたことで、ターゲットも決まった」(商品企画部門 田嶋知一部門長)とのこと。導き出した答えが、「コンテンツ体験に集中して進化を進めようとした」(同)というものです。

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▲新シリーズのコンセプトを語る、ソニーモバイルの岸田社長

開発にあたり、「ソニーは何が得意なのかをもう1回考えた」(同)といい、たどりついたのがコンテンツです。より具体的にいえば、それは「映画」のこと。「シネマを映画館で見るように、Xperiaで楽しめるようにする」(同)にはどうしたらいいかを考えた結果、たどりついたのが21:9のディスプレイでした。田嶋氏はこれを、ディスプレイではなく、「21:9のシネマワイド体験」と呼びます。

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▲具体的な開発経緯は、部門長の田嶋氏が語った

観るだけでなく、「放送機器や映画の撮影という、プロフェッショナルな機能まで盛り込むことができた」(岸田氏)のも、Xperia 1の特徴といえるでしょう。カメラは「Xperiaとαで合同のチームを作り、そのチームで開発を行った」(田嶋氏)といいます。そのうえで、さらに「新しいチャレンジ」(同)として、神奈川県厚木市にある、プロ用機材を開発する部門に協力を仰ぎました。

その結果の1つが、「クリエイターモード」。「BT2020」をカバーして、色階調も10ビット相当を実現。ここには、映画撮影時に仕上がりを確認する「マスターモニターのカラーマネージメントを使った」(同)といいます。また、映画の撮影に使う「VENICE」というカメラのユーザーインターフェイスも、Xperia 1に導入しました。田嶋氏はこれを、日常を撮るだけで、「シネマのような1シーンに変わる機能」と評します。

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▲映画撮影用カメラの「VENICE」に近いユーザーインターフェイスで、本格的な動画撮影を楽しめる

このように開発コンセプトを大きく変え、背水の陣で臨んだ新生Xperiaですが、ディスプレイが長くなったぶん、スマホとしての使い勝手は気になるポイント。また、カメラの仕様も、初のデュアルカメラモデルだった「Xperia XZ2 Premium」から大きく変わっています。MWCで開催されたグループインタビューでは、田嶋氏がこうした疑問に答えています。以下は主な一問一答です。

──方針転換でユーザーの「好きを極めた人」に寄り添うというお話がありましたが、エントリーモデルやミドルレンジモデルはなくなっていくのでしょうか。

田嶋氏:今回は、Xperia 1とXperia 10で、「1」と「10」を決めました。10ぐらいまでなら、「好きを極めた人」に寄り添える商品が作れるからです。その価格帯で、「好きを極めた人」に刺さるものが作れるのか。作れないなら、やめた方がいいと考えています。

日本国内では料金体系が変わり、分離プランが入ると端末に対する考え方も変わってきます。好きを極めたいが、そんなにお金を払えない方もいます。ここに向け、普及価格帯で「好きを極める」商品を導入することも検討したいと考えています。

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▲Xperia 10のようなミドルレンジモデルでも、「好きを極める」は追求していくという

──ここまでディスプレイの色域を広げると、モニターとして使えないのかという声も出てくると思います。

田嶋氏:将来的には考えていきたいことで、すでにニューオリンズの(撮影)現場では、Wi-FiダイレクトでXperia 1をつなぎ、スタッフのモニターとして使うテストをしています。これはクリエイターの方が真っ先におっしゃっていたことで、VloggerやYoutuberの方にも刺さる使い方になるのではないでしょうか。

──以前からスマホ向けの4Kをやっていますが、コンテンツが追いついていない印象があります。ソニーが作っていくということは考えていますか。

田嶋氏:コンテンツの配信パートナーとは、21:9のディスプレイをやるにあたり、みっちりとお話をしました。Netflixにはアプリを自動的に伸ばし、フルフルで映像を出せるよう、真っ先に対応していただけました。一方で、4K需要はまだ早いと考えているプラットフォーマーの方もいます。ただし、日本では需要がだいぶあり、話し合いは続けています。こういった商品が出てくると、説得力もあると思います。

──ディスプレイが長くなると、手に取ったとき、指が上部に届きづらくなります。この点の使い勝手は、どうカバーしたのでしょうか。

田嶋氏:「Xperia XZ3」のときから「サイドセンス」をやっていて、この端末にも踏襲しています。まだまだ作り込みは必要ですが、サイドセンスでアプリを開き、そこから没入するところまで行くという導線を考えています。もちろん、片手モードも入っています。

また、今回はコンテンツを前面に押したのであまり説明しませんでしたが、マルチウィンドウモードもあります。期せずしてになりますが、21:9のディスプレイだと、16:9の縦と、16:9の横を組み合わせることができます。たとえば、画面の上に横画面のYouTubeを表示しながら、下は縦の画面を片手で操作してブラウジングするといったことも可能になりました。

マルチウィンドウはだいぶ凝って作り、アプリで組み合わせができたりと、使いやすさの提案もできていると考えています。

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▲簡単に画面を分割できるアプリを搭載


──アプリという意味では、縦長になったぶん、上下に帯ができてしまわないのでしょうか。

田嶋氏:グーグルの皆さんがアプリベンダーに推奨している最大が21:9で、ほとんどのアプリはスケーリングで対応できます。基本的に、マジョリティは問題なく対応できると見ています。


──Xperia XZ2 Premiumには、デュアルカメラを処理する「AUBE」というエンジンが搭載されていました。今回は搭載していませんが、なぜでしょうか。

田嶋氏:今回は搭載していません。AUBEは、モノクロで感度を稼ぐためのもの(モノクロとカラーを合成するため)でした。Xperia 1ではレンズを明るくして、画素ピッチを広げ、RAWのままノイズリダクションをかける「BIONZ X」のアルゴリズムを入れています。マルチカメラにしたのは、レンズを交換(に近いカメラの切り替え)をしてクリエイティブなコンテンツを作るためで、複眼に対する思想を変えています。クリエイティビティを刺激する、最適な画角で撮ってくださいということです。

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▲トリプルカメラを搭載し、画角を3段階に変更できる

──パープルがあるのは、原点回帰という意味合いでしょうか。

田嶋氏:そういう空気感は社内、社外で感じていて、1から始まるXperia 1にはパープルを入れています。

──MWCでは5G端末が多く出展されていますが、Xperiaはまだプロトタイプです。製品はいつ出るのでしょうか。

田嶋氏:ここで言えればいいのですが、残念ながら具体的なスケジュールはお話できません。5Gには、ミリ波とサブ6があり、今はミリ波の領域のアンテナ技術を磨いているところです。性能が上がり、プラットフォームと環境がそろったタイミングで、商品は出したいと考えています。重要なのは、そこでどんなコンテンツを流すかです。ただ受信端末ができましたといっても、1億台、2億台を販売するプレイヤーには太刀打ちできません。5Gは、ユニークなコンテンツと、送信、配信のワンセットで提案していきたいと思います。

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▲5Gスマホは、まだプロトタイプの段階

──気が早いですが、Xperiaのあとの数字がレンジを表しているとなると、後継機が出たときの名前はどうなるのかが気になります。「Xperia 12」......ではないですよね(笑)

田嶋氏:それはお楽しみにしていてください(笑)。後継機が出たときに、「そういうことか」と思っていただければうれしいですね。



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