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熱も光も電気に変える!『PowerWatch 2』MATRIX CEOインタビュー

ずっと着けてられる

Marika Watanabe
2019年4月2日, 午前07:30 in wearable
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活動量計としてスマートウォッチを使っている人にとって最大の悩みといえるのがバッテリー問題。国内でユーザー数の多いApple Watchでは最大18時間、筆者が愛用しているGalaxy Gear S3でも最大4日間というのが公式アナウンスとなっています。心拍数を測ったりトラッキングをしたりすれば、当然それよりも使える時間が短くなるのですが。

そのため、睡眠を記録したいと思っていても、就寝時に充電台に載せなければならないというもどかしさを感じるかもしれません。

そこへ登場したのが、世界ではじめて体温を利用して発電した電力を用いて駆動させるスマートウォッチ『MATRIX Powerwatch』シリーズです。こちらは、MATRIX INDUSTRIESが開発。米クラウドファンディングサービスIndiegogoで2億円近い資金調達を果たしたことから、充電問題に多くのユーザーが悩まされていたことがうかがい知れます。

そして、2019年1月。充電要らずのPowerWatchが『MATRIX PowerWatch 2』(以下、PowerWatch 2)として生まれ変わり、Indiegogoに登場しました。

PowerWatch 2は前モデルとの違いや開発の経緯、今後の展開などについて来日したMATRIX INDUSTRIESのCEO Akram Boukai(アクラム・ブカイ)氏とCTO Douglas Tham(ダグラス・タム)氏に話を聞きました。

高機能なのに充電不要


「温度差を電気に転換する温度差発電という新しい技術をPowerWatch 1で紹介できたが、多くの機能を搭載できなかった」とブカイ氏。「でも、PowerWatch 2には14もの機能を盛り込むことができました」と語ります。



追加されたのは心拍数モニター、GPS機能、カラーLCDディスプレイといった他社製のスマートウォッチのほんとどが搭載している機能。さらに、Google FitやAppleのヘルスケアのようなサードパーティ製アプリを使うこともできるようになりました。
MATRIX_02▲中央のものがPowerWatch 2。カラーLCDディスプレイで視認性が高まった。

MATRIX_03▲PowerWatch 2デモ機。インデックス部分がソーラーパネル

「でも」とブカイ氏は言葉を続けます。「温度差発電のほかにPowerWatch 2にはソーラーパネルも搭載したので充電する必要がない。これが他社製品に対してのアドバンテージになります」。

前モデルでは、真夏のように体温と気温の差が少ないと充分な電力を得られなく成る可能性がありましたが、ソーラーパネルがあるので、今後はそのような心配もいらなくなったといいます。

「夏はソーラーパネルが、冬は温度差が電力を生じさせます」とタム氏。「身に着けていなくても1年はバッテリーが保ちますよ」。

ブカイ氏も「電力を多く発生させられるようになったこともあるが、低い消費電力で、ストレスなく動作できるようハードもソフトも最適化することにかなり力を注いでいる」と付け加えました。

細かい点では、リュウズを廃して4つのボタンで操作可能になったこと、50mから200mに防水機能が強化されたこと、バックライトが明るくなったこと、PowerWatch 1の上位モデルPowerWatch X(直径51mm、厚さ17mm)より若干コンパクト(直径47mm、厚さ16mm)になったことなども挙げていました。

PowerWatchはデモのためのプラットフォームだった!


MATRIX INDUSTRIESは、2011年にシリコンバレーの材質科学会社として、タム氏とふたりで起業。「熱を電気に転換する技術を持っていたので、それを使って何かできないかと考え、PowerWatchの開発に至った」とブカイ氏は説明してくれました。

「PowerWatch 2の開発で難しかったことは?」の問いに、「すでにPowerWatchを作っていたので、機能をこのサイズに詰め込むのは大変だったが、最初のものほどではなかった」とサラリと答えます。

タム氏は、「PowerWatch 1のときは、ファームウェア開発を外注していたけれど、遅れが生じがちでした。そこから学びを得て、PowerWatch 2ではエンジニアを5人採用して、ファームウェアを内製することにした。おかげで前モデルよりUXの良いものを完成させることができました」と説明しました。

MATRIX_06

「持っている温度差発電の技術をスマートウォッチにするというのは創業当初からの考えだった?」という問いに、ブカイ氏は「いい質問ですね」とにやり。「はじめは、その技術を搭載したモジュールを販売しようと思っていた」と言います。



▲温度差発電の仕組みを説明するためのモジュールなど一式。白い部分に指を当てると体温が伝わり、ヒートシンクで取得している環境温度との差で発電する。可視化するため装置のLEDが点灯し、Bluetooth接続したスマートフォンにはモジュールが取得した温度と湿度が表示される

「だけど、この技術があっても用途のアイデアを誰も持っていなかったんです」(ブカイ氏)

「そこでまず生じた電力を安定したより大きな電圧に整える小型チップを開発しました」とタム氏が続けます。「PowerWatchは温度差発電の使用例、デモのためのプラットフォームとして生まれたんです」。

MATRIX_07▲コンバーターとなる小型チップ。1mm角のものもあるという。

PowerWatchを作ることで、知名度も注目度も高まったMATRIX INDUSTRIES。今では米国政府や米国の数社と別のプロジェクトで協力関係を結ぶほどになったそうです。

「日本は大切なマーケット」


2018年4月に国内での一般販売がはじまった前モデルに引き続き、PowerWatch 2も国内で販売予定。Indiegogoのバッカーたちに出荷をスタートした後の2019年8月頃には正式にリリースするとのことでした。

PowerWatch 2は、無印、Premium、Luxeの3モデル展開。機能は同じでも、Premiumモデルではケースサイドがシルバーフィニッシュでバンドはステンレススチール、Luxeモデルはケースサイドがチタンでバンドがシャークフィンのようなパターンメッシュ(ステンレスバンドより着け心地がなめらか)と差別化を図っています。パッケージもLuxeは木箱で、バンド交換ツールも同梱しているとのこと。

「日本のユーザーは新しい技術への理解が深く、Indiegogoキャンペーンバッカー(出資者)の人数が米国に次いで多い国。日本はわたしたちにとって大切なマーケットだと考えています」(タム氏)

日本では、別のプロジェクトも進行中。PowerWatch 1を発表する際に行なったワークショップで出てきたアイデアを元に、温泉の熱を使ったクリーンなエネルギーを活用できないか、ということで、別府温泉の協力の下でテストが進められているとのことでした。

ブカイ氏は次のような言葉でインタビューを締めくくってくれました。

「GARMIN(ガーミン)やSUUNTO(スント)のスマートウォッチが提供しているのと同じ機能を盛り込んだPowerWatch 2。会社はまだ若いけれど、全く充電する必要のないスマートウォッチを作っているのはわたしたちだけ。PowerWatch 2を使ってもらえれば、われわれの技術を改善する助けになる。それはあらゆる電子デバイスの改善につながると信じています」(ブカイ氏)


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