Sponsored Contents

Spaceの最新記事

Image credit:
Save

NASA、インドの人工衛星破壊はISSへのリスクを44%増すと推定。「人間の宇宙飛行とは両立しない」

ゴミはお持ち帰りください

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年4月3日, 午前07:20 in Space
116シェア
12
104,"likes":47
0

連載

注目記事

折り畳めてとっても軽い!1万2000円の小型ジンバル「VLOG Pocket」はYouTuber入門におすすめ(小彩 楓)

折り畳めてとっても軽い!1万2000円の小型ジンバル「VLOG Pocket」はYouTuber入門におすすめ(小彩 楓)

小彩 楓, 11月17日
View
世界初の完全分離骨伝導イヤホン「earsopen PEACE」でネクストレベルの「ながら聴き」を体感

世界初の完全分離骨伝導イヤホン「earsopen PEACE」でネクストレベルの「ながら聴き」を体感

View
3月27日にインドが行ったミサイルによる人工衛星破壊実験は、インドにとっては"宇宙大国"を高らかに宣言するためのものだったかもしれないものの、国際社会においては宇宙空間に大量のデブリをまき散らす迷惑行為でもありました。

飛散した衛星の残骸はスペースデブリとなり地球の周りに漂います。当初は国際宇宙ステーションに危険を及ぼすことはないとみられていたものの、NASAのジム・ブライデンスタイン長官は、衛星の破壊はISSの飛行士を危険にさらす「非常に恐ろしいことだ」と述べました。

破壊直後の時点で270個以上が数えられたデブリは、その後確認されただけでも少なくとも400個以上にのぼり、うち60個は6インチ(約15cm)以上の大きな破片となって地球の周りに漂っています。衛星の高度はISSの軌道より低い位置であったことから、破壊の影響は少ないとみられ、インド政府はデブリは数週間以内に地球に落下するだろうと説明しました。

しかし、大きく拡散したデブリのうち少なくとも24個以上はより高い高度に達し、潜在的にISSのリスクとなっていることが確認されており、NASA長官は「このことは到底受け入れられないものであり、NASAは影響範囲を見極めなければならない」とコメント。

そしてNASAは、米国戦略軍司令部の連合宇宙運用センター(CSpOC)と共に、ISSへのリスクは過去10日間で44%増加したと推定しました。


とはいえ「宇宙飛行士らは直ちに危険に見舞われるわけではなく、もし必用であればISSを操縦して破片を避けられる」とNASA長官はコメントし「良い面としては、デブリの多くが時間の経過とともに高度を下げて消滅することだ」と述べました。

2007年には、中国がやはりミサイル実験として人工衛星を破壊しました。このときはインドの衛星よりも高高度だったため、そのデブリはいまだに地球を周回し、ほかの衛星や宇宙ミッションの脅威となっています。各国はスペースデブリを除去するための技術開発に取り組んでいるものの、実用化された例はまだありません。

大量にスペースデブリが放出されたとき最も恐れられるのが"ケスラーシンドローム"と呼ばれる連鎖反応です。これはデブリがほかのデブリや人工衛星などに衝突してさらに大量のデブリを発生させ、収拾がつかなくなってしまう現象のこと。映画『ゼロ・グラビティ』の冒頭部分で、ロシアが人工衛星を破壊したせいで大量のデブリがスペースシャトルに襲いかかる様子は、ケスラーシンドロームをわかりやすく説明しています。

映画には演出のためにフィクションが含まれて描かれており、衛星やISSなどの軌道の違いもあるため、現実にはあれほど激しい連鎖反応は発生しにくいと考えられます。しかし、だからといって危険がゼロというわけではありません。NASA長官は「これは環境破壊行為であり、飛行士の安全な宇宙飛行とは両立しないことを明確にしなければならない」とコメントしました。



広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com までお知らせください。各種データなどはこちらのメディアガイドをあわせてご覧ください。

116シェア
12
104,"likes":47
0

Sponsored Contents