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ソフトバンク、無人航空機で「成層圏携帯ネットワーク」 Google系企業Loonと提携

“地球インターネット化”へまた一歩

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2019年4月25日, 午前11:38 in 5G
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携帯キャリアのソフトバンクは、成層圏通信ネットワーク「HAPS」を発表しました。あわせて、米Google系列で、気球を用いた成層圏インターネット事業を手がけるLoonへの出資と提携を発表しました。

HAPSとは、「High Altitude Platfrom Station(成層圏プラットフォーム)」の略で、地球上空の成層圏でネットワークを構築するという概念のこと。ソフトバンクの計画は、無人航空機に携帯電話基地局を搭載し、1台の基地局で広範囲を携帯電話エリア化するという内容です。

HAPS

同社は「無人航空機(UAV)」を手がける米AeroVironment社と提携。2017年12月にジョイントベンチャーHAPSモバイル社を設立しています。このHAPSモバイル社において、成層圏LTE/5Gネットワークの構築を目指してきました。HAPSモバイルではソーラーパネル搭載の無人航空機「HAWK 30」を開発し、まずは東南アジアやアフリカなどの発展途上国にて事業化を進めます。今後、日本でもサービスの提供を検討しているとのことです。

■6カ月間滞空できる無人航空機「HAWK 30」

HAPS▲HAWK 30

ソフトバンクがAeroVironmentと共同で開発した「HAWK 30(ホーク30)」は、全長78メートルにもなる巨大な主翼を持つ無人航空機(UAV)。高度20kmnの成層圏まで浮上後、特定の地点を平均時速110kmで周回飛行します。10個のプロペラを備えており、翼にぎっしりと装着された太陽光パネルで駆動します。日中にバッテリーに蓄電し、夜間も駆動し続けます。1回のフライトで、約6カ月の連続飛行が可能としています。

HAPS

HAWK 30は地上に置かれたゲートウェイとの無線通信をバックホール(基幹回線)として利用し、一般的な携帯電話で使えるLTE/5Gの基地局として機能します。1機でカバーできる範囲は約200kmとしており、仮に40機飛ばせば日本全国をLTEエリア化することが可能としています。ただし、収容力(一度に扱えるデータ量)は一般的な基地局と大差ないため、地上基地局でエリア化できない地点の補完や、災害時などに活用されることになります。

大きな主翼をカーボンパイプで空洞にして軽量化。一般的な飛行機よりもコストを抑えることができます。ソフトバンクの宮川潤副社長CTOによると1機あたりの製造費は「フェラーリ10台分くらい」とのことです。

日照量の関係上、HAWK 30が通年飛行できるのは北緯30度〜南緯30度の範囲にとどまっています。そのため日本では、日照時間が長い8月の1カ月前後のみ飛行できるとしています。ソフトバンクでは東南アジアやアフリカの携帯電話キャリアと協力し、現地キャリアのネットワークを補完するサービスの展開を目指しています。

ソフトバンクとAeroVironmentでは、後継機となるHAWK 50の開発も行っており、こちらは名前の通り北緯50度〜南緯50度までをカバーし、日本でも通年展開できるようになっています。日本での展開では航空法による型式認定などの認証が必要となるほか、地上ゲートウェイから飛行機までの通信について、帯域利用のための法整備が必要としています。

HAPS

■気球インターネット「Loon」と提携

今回ソフトバンクが提携を発表したLoonは、米Googleの親会社Alphabetの傘下企業です。もともとProject Loonとしてスタートした「成層圏気球インターネット計画」の実現に向けた研究開発を行っており、2019年にはケニアで初の商用気球インターネット事業を開始しました。

HAPS

Loonの技術は、成層圏に通信機能を持たせた気球を多数浮かべ、気球間でのネットワークを構築。地上ゲートウェイからのLTEの電波を広範囲に展開するというもの。気球は安価に製造でき、発展途上国などのインターネット未発達の地域へ安価な通信インフラを提供できるとしています。

今回のソフトバンクとLoonの提携では、同じ「成層圏インターネット」事業を手がける両社が手を組み、通信や運行管理のシステムを共通の仕様に統一。それぞれの機体の相互提供も行います。

HAPS
HAPS
HAPSモバイルとLoonは成層圏通信を目指す企業連合「HAPSアライアンス」を結成。無人航空機でのサービス化を目指す航空機メーカーや、世界各国の携帯電話キャリアなどに参加を呼びかけていくとしています。

HAPS

成層圏インターネットではFacebookも同様の構想を発表しています。HAPSモバイルではFacebookとも提携し、地上ゲートウェイから飛行機への通信にFacebookからライセンス供与された技術を利用するとしています。

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■衛星インターネット「OneWeb」をバックアップに活用

ソフトバンクの親会社にあたるソフトバンクグループでは、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通して衛星インターネットを手がけるスタートアップ企業OneWebへの巨額の出資も行っています。こちらも上空からのインターネット化という点ではHAPSモバイルと共通しています。

HAPS

HAPSモバイルではインターネットへの接続経路として、地上のゲートウェイとの通信のほかに、OneWebの衛星インターネット網も利用。HAPSより高い地点を周回するOneWebを併用し、雲などの電波の障害物の影響を抑えるとしています。

HAPS
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