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中国の月面探査車、月の生い立ち示す物質「月マントル成分」発見か 懐疑的意見も

マグマオーシャン

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年5月18日, 午後05:50 in Space
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中国は今年1月3日に、月面探査機Chang'e-4(嫦娥4号)を地球の向こう側へ無事着陸させました。そして月面で初となる植物栽培を成功させたことが伝えられました(すぐに枯れてしまいましたが)。そして、今度はChang'e-4が搭載していたローバーYutu-2(玉兎2号)が、月内部の地層に含まれるとされる2種類のミネラルを発見したとの論文が科学誌Natureに掲載されました。

月はその形成時、マグマの海だった表面が次第に冷えて固まったと考えられています。しかしこれまで、われわれは月面の組成についてはアポロのクルーが持ち帰った月の石を通じて知っているのみで、地殻とマントルの組成の違いまでは実際に調べることができていません。

Yutu-2が発見したミネラルとは斜方(低カルシウム)輝石とカンラン石の2種類。いずれも月の地殻よりも内部の層、マントルに含まれると考えられている成分です。発見場所がChang'e-4が着陸したフォン・カルマンクレーターということを考えると、月に衝突した隕石の衝撃で、マントル層の成分が地表に露出している可能性は高いとのこと。また中国がこの地を着陸場所に選んだのも、クレーター内部にマントル成分があることを期待してのことです。

またこの調査を報告する論文を記した研究チームは、月の巨大な隕石が衝突して南極エイトケン盆地が形成された際、そこから巻き上げられたマントル成分が月全体に散らばり、後に南極エイトケン盆地内に再び隕石が衝突してフィンセン・クレーターが形成されたとき、最初に散らばったマントルの成分が近隣のフォン・カルマン・クレーター内部に吹き飛ばされた可能性があるとしました。

この報告を見た科学者の一部には、この報告に対して懐疑的な意見を持つ人もいるようで、実際にサンプルが持ち帰られないことには決定的なことは言えないと警告しています。

とはいえ、米国もソ連も成し遂げていない月の裏側への着陸を成功させ、そこで調査を続けているのは、誰もが称賛するところ。Yutu-2はこれらのサンプルの調査を続け、月がどのように形成されたのかを解明するためのデータを地上に送り続けることが期待されます。また、中国はChang'e-5号、6号のミッションで月の地球側の面と、南極地域からのサンプルリターンを計画しています。

ちなみに、JAXAが打ち上げた月周回衛星かぐやによるスペクトル観測のデータからも、月の表面にマントル成分(カンラン石)が多く分布する地点数十か所を発見したことが2010年に報告されていました。




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