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東京五輪に向けてAppleが地図アプリを大幅アップデートへ(本田雅一) #WWDC19

北米の次は日本に注力。順次Mapデータを強化

本田雅一, @rokuzouhonda
2019年6月10日, 午後05:00 in apple
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Appleは今秋リリース予定の新しいiOS / iPadOS / macOS/に向け、Apple Mapを大幅にアップデートするとアナウンスしていますが、米国の次に地図データの大幅アップデートが施されるのは日本になるそうです。

各OSのβテストに向けて、米国ではカリフォルニア州を含む5つの州で新しいMapデータが用意されているに過ぎませんが、年末に向けて逐次データが更新されていき、年内には全米がカバーされる予定です。

さらに米国以外の地域についても2020年以降に順次データを更新、今秋の新しいApple Mapの機能を最大限に活かしたものへと移行されていく予定ですが、Appleによると米国の次に集中的な地図データ、地点データの強化が行われるのは日本とのこと。



これはもちろん、2020年の東京オリンピック開催を意識したものです。

WWDC19の基調講演でも紹介されたように、Appleは高精細360度カメラだけでなく、レーダーなど様々な高精度センサーを搭載した自動車によるデータ収集に加え、同様に地形を計測するセンサーを搭載した航空機を用い、自動車など地上から収集したデータと併用することで地図データのアップデートを行っています。

昨年来、Appleが地図データを収集する車を都心部で数多く走らせていることが確認されています。基調講演における話をそのまま受け取るならば、僕らの知らないところで航空機によるデータ収集も行い、大幅アップデートに向けて詳細なデータを作成しているということですね。

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また「東京オリンピックに関連した場所だけ?」という質問に対しAppleは、もちろん、オリンピックが開催される東京や静岡など、会場周辺を重視しているが、地方都市はもちろん、海外からの観光客が好みそうな地域を網羅し、日本を初めて訪れる旅行者に正確な地図情報を提供するとしています。

さらに、地元の人しか知らないであろうグルメ情報や買い物情報なども提供するとのことなので、観光地各所における地域経済の活性化に期待できそうです。

ちなみにですが、こうした地図情報の収集や地点情報などは、Appleがすべて独自に集めているわけではなく、これまで通りパートナー企業との協業で実現しているとのこと。とにかく、"テクノロジーに頼りすぎる"と、現実の泥臭いデータ収集や情報の突き合わせが行われないままとなり、"美しいけれど現実とは異なる"地図データになりがちですが、そうした心配はなさそうです。

"日本対策?"で多層建築物の改善を行う

そんなわけで、基調講演では話されていませんでしたが、オリンピックが開催される日本での利便性を高めるため、高層ビルに入居しているレストランや各種店舗への誘導を強化するそうです。

北米の場合、主要なショッピングモールや空港内設備、スポーツスタジアムなど500以上もの屋内マップもサポートするのだそうですが、日本でのApple Mapを観る限り、高層ビルや地下街に強いとは言い難い面もあります。現状で言えば、こうした細かな部分の対応はGoogle Mapの方が上です。

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しかし、Appleは「同じ場所で立体的に情報が展開する」高層ビルの中にテナントが展開される場合が多い日本の都市構造に対応し、多階層に重なる情報へアクセスするための新たなアプローチも予定していると言います。

この取り組みはロサンゼルスなどの都市でも有効とのことで、目下、開発に鋭意取り組んでいるとか。ただしデモを公に行う段階ではないようです。

まだデモを見せてもらっていない"日本対策"としては、公共交通機関での複雑な乗り換え動線のナビゲート機能があります。すでに現行のApple Mapでも、徒歩、鉄道、地下鉄などに加え、路線バスなどを乗り継いだナビゲーションが提供されていますが、この機能をさらに強化し、リアルタイムの交通機関情報を参照しながらのナビゲートを提供するほか、機械学習によって実際にユーザーが選択した移動経路を学んで最適な移動経路を提供可能にするとのことです。

プライバシーを守りながら"パーソナルな地図"を実現

2007年にAppleが初めて「Map」アプリを搭載した際は、Googleとの提携で機能を実現してました。しかし、Googleがベクトルデータの地図を他社に提供しなかったこともあり、Appleはほかの地図データ提供パートナーから情報を集め、独自の地図サービスへと切り替えたのは2012年9月のことです。

当時は地形データ、地点情報いずれも品質・量の面で大きな問題を抱えていました。その頃の情報をネットで検索すれば、日本だけでなくグローバルで多くの不満が噴出していたことがわかります。しかし、その後、急速に品質を上げてきており、(国によって品質が異なりますが)北米でのカーナビゲーションは(CarPlay対応のレンタカーを運転すると)Googleを超える品質になってきたと思います。

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さて、今回のアップデートでは、2年ほどの時間をかけてグローバルのデータを最新技術で一新することで、iPhone / iPadなどの利便性を大きく向上させる狙いがあります。レンタカーを含む自動車各社のシステムでの採用が進んでいるCarPlayはもちろん、Mapkitを通じてiPhoneアプリ内でも利用が容易になっているほか、Java ScriptからもApple Mapへアクセス可能。また、今回のWWDCで発表されたSwift UIを上手に使えば、Apple Watch向けアプリなどでも手軽に扱えるようになります。

地図品質を一気に引き上げることで、iPhone / iPad / Apple Watch / Macで"サービスとしてのApple Map"普及をさせたいというのがAppleの考えなのではないでしょうか。そのうえ、クラウドに一切の行動履歴、足跡を残さずに、パーソナライズされた地図関連の機能が提供されることは"ライバルにはない特徴"です。

機械学習でパーソナライズ、しかしクラウド上に痕跡は残さず

たとえば、いつも行くようなお気に入りの場所を登録しておけば、画面下端からポップアップするアイコンをタップするだけ(iOSの場合)で、その地点へのルートを引いてくれますが、それだけではありません。

地点データは簡単に友人と共有できますから、特定の知人だけにお気に入りの地点データと、それに付随する写真などを送ることが可能です。これも基調講演では語られていませんでしたが、iOS 13では共有画面シートの設計が変更されており、従来よりもデータシェアが使いやすくなっています。

その場所で撮影した写真を自動的に収集し、関連付けてアクセスすることもでき、さらには写真アプリによる様々な手動・自動を問わない分類(たとえば「子ども達との写真」といった分類)から写真を選び、簡単に地点データとともに共有したり、あるいはその地点の情報としてあらためてチェックしたりといったことが可能です。

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Googleで言うところのストリートビュー、Apple Mapで言う「ルックアラウンド(周囲を見る)」アイコンをクリックすると、地点情報の周囲の様子がかなりの高精細なデータで閲覧でき、このまま地点を移動しても実に滑らかに移動します。実写映像とともに表示される地点情報アイコンをタップすると、その地点の正面へと視点が変わり、さらにその地点(お店ならお店の情報)シートに詳細が表示されます。

これらに加え、高速道路の出入り口、ジャンクション案内、Siriの音声を用いたルートガイド、それに友人や家族に対してリアルタイムで到着予定時刻を更新しながら知らせる機能、航空機のスケジュール情報へのアクセス機能が追加される点も見逃せません。

たとえばウォレットの中に航空券が入っていると、そのフライトの情報の更新に合わせてルート情報も再探索されるといったような形で使われます。そして、これらの機能を実現するにあたって、クラウド型でありながらその行動を一切追跡できないよう設計したとAppleは話しています。

行動が追跡できない設計はiOS 13からの変更ではなく、以前から変わっていないのですが、Apple Mapでは情報を得るために端末からのアクセストークン(端末を特定するための印)を2分に1度更新する仕組みのため。一連の作業やルート関連の情報探索を行うことで、どの端末のユーザーが、どんな行動をしているのかを追跡できないようにしているのです。

この対策は徹底しており、(Apple Mapとは関係ありませんが)iOS 13では端末周囲のBluetoothやWiFiの状況から地点を類推するアプリへの情報を遮断する機能も提供されることになっています。このほか、カーナビゲーション機能も改良されているそうですが、それらは実際に改良されたあとのApple Mapで確認する方がいいでしょう。

なお、AppleはApple MapとApple Pay......とりわけSuicaとのダイレクトな統合も行うとしています。時間切れで詳細は聞けなかったのですが、Suicaとの統合となると、たとえば新幹線チケットやSuicaグリーン券などを取るなどの機能連動もあるのでしょうか?

日本の地図データが更新されるのは来年とのことですが、今から首を長くして待ちたいところです。




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