これまで2回、原宿で期間限定のポップアップストアをオープンさせていた化粧品ブランドのSK-IIが、体験型スキンケア・ストア「SK-II Future X Smart Store」をふたたびオープンしました。今回は2019年6月7日(金)〜8月12日(月)まで原宿の「CASE W」で開催しております。
▲6月6日にメディア向けの内覧会が開催されましたので、そのときの様子をご紹介します
今回も企画が盛りだくさん
SK-IIといえば、高級スキンケアブランドとして有名です。顧客に新しいショッピング体験をしてもらいたいとして、2018年5月から世界に先駆けて、日本で初めてポップアップストアをオープンしました。2度目は2018年11月27日から2019年1月24日まで行われ、スマートフォンを使ったAR体験などで、SK-IIの世界観を再現しました。
今回はさらにパワーアップ! 肌診断サービスやスマートフォンを使ったAR体験は健在ですが、そんなことまで!というちょっと笑える体験もプラスされました。
冒頭で挨拶したP&G ジャパン グループ 執行役員 SK-Ⅱ ヨージン・チャン氏は「3回目になるが、やりたかったことは変わっていない。高級基礎化粧品の買い物は怖い、高いものは怖いというイメージ、ストレスを払拭したい。買い物体験を簡単に、どうやったらエキサイティングにできるのかを考え、ほとんどすべてを新しくした」としました。
今回の企画は、日本初のAIを活用した肌測定「マジックスキャン」、ロボット美容アドバイザー「Yumi」による製品紹介、アイトラッキング技術を使った鏡の中で表示を操作できる「マジックミラー」による製品体験、「ピテラパワー ベンディングマシーン」を使った製品購入体験、ピテラの情報を体感できるARゾーン、30台のカメラで撮影するセルフィーブース、動きに反応するウォール、人とのつながりを強化するための美容部員も兼ねたコミュニケーションスタッフ「ビューティ・インフルエンサー」の設置の8つ。ちなみに「ピテラ」とは、SK-IIの化粧品に含まれる、「ガラクトミセス」という天然酵母と発酵の研究の末に発見された独自の保湿成分のことです。「酒造所で働く杜氏の手が美しい」という発見から誕生したといいます。
これまでは1階、2階にわかれていましたが、これらすべてを1フロアで体験できるようになっています。
日本初のAIを活用した肌測定「マジックスキャン」
やはりであり、目玉といえば肌診断機能でしょう。もともと肌に機械を触れさせて行う肌診断のストレスをなくす目的で作られていますが、これまではブースタイプだったため、ポップアップストア以外に設置するにも場所が必要だったといいます。それが今回からは化粧台のような、コンパクトなスペースでできるようになったのが物理的な変化です。
また、これまでの診断では同年代との肌比較のようなスタイルで結果が出ていましたが、今回はAI(コンピュータビジョン)を用いた高精度の肌解析技術によって、肌年齢を表示するとともに、肌の安定度を目、頬、口という3つのゾーンの状態を光や色で表示するようになりました。
スキャンは日本語、中国語、英語に対応で、年齢と気になることを選択すると、センシングを含め3分程度で結果がでます。
実際試してみたところ、自分の肌の写真とともに、安定した場所や不安定な場所が具体的にわかりました。さらに悩みに対して使うべきアイテムが紹介されるという流れで、エンターテインメント要素は低くなりましたが、その分誰でも使いやすく、手堅い実用性重視体験になるのではと感じました。特にSK-IIの商品の情報に触れるのは初めてという方には役立ちそうです。
▲肌年齢は49歳だそうです。2歳だけ若かったです。光っているところはシミではなく、安定した美しい肌ほど光輝いているとのこと。割と輝いてました
実は初回のストアでは大きな壁いっぱいに結果が表示されてしまったので、知られたくないと思う方もいたようです。2回目は球体にスマートフォンを向けると、アプリ内にARで肌年齢が表示されるようになっていましたが、専用スマートフォンの貸し出しが必要でした。今回はイスに座ってスピーカーを肩にかけるだけ。結果は手元のスクリーンに表示されるので、除き込まれない限りは、周りに見られることはほぼないでしょう。
顔を認識し、肌を解析するところにAIが活用されています。但し詳細は非公開とのことでした。
テックとエンタメ要素多めの体験
「マジックミラー」は鏡の前に立つと、視線を誘導。認識されると花びらが舞って、そこから視線で画面を操作できるようになります。視線で選んだアイテムを手に取ってテーブルに置くと、製品の情報が表示されるとともに、その製品を実際に手に取ってテクスチャや香りなどを試せます。スマートフォンで操作するのではなく、製品の仕様体験に集中してもらうため、自然に体験してもらうことを目的として、まさに画面に「集中」するしかけとしてアイトラッキング技術が使われている模様。初めて体験する方はかなり感動するのではないかと思われました。
ARでピテラの情報を体感できるゾーンでは、その場に設置されているスマートフォンを使ってピテラ発見の旅のムービーを見ます。前回もARを体験している方にとってはやや鮮度に欠けますが、初めての方にはこちらも新鮮に映ることでしょう。
「ピテラパワー ベンディングマシーン」は、商品カードを差し込むと、標準デザインボトルが現れ、それを押し込むとさまざまな工程を経て、限定デザインボトルに変わって出てくるというものです。「フェイシャル トリートメント エッセンス」なら、途中で標準の白いボトルが着色されたり、柄がついたり、ピテラのパワーを充填されたりする様子を見ることができます。ただ商品を渡すのではなく、その過程もエンターテインメント化してしまおうという意気込みを感じるものでした。
▲白いボトルが赤く変化!
▲ボトルに期間限定の柄が施される演出
▲ボトルがでてきました
「セルフィーブース」は限定ボトルに表現されたデザインに囲まれた部屋で、動画を30台のカメラで撮影できるというものです。撮影後は指定した自分のメールアドレスに動画を送信してもらえます。赤いバックなのでポージング次第では映える動画が撮れるでしょう。SNSでのさりげないPRも期待できるものとなっています。
次回はロボット美容アドバイザー「Yumi」にさらに進化して欲しい
衝撃的だったのはロボット美容アドバイザーの「Yumi」の存在です。スタートボタンを押すとしゃべり出し、指定した悩みにあうアイテムを取って目の前に置いて説明します。機能的にはシンプルなロボットで、特に双方向のやりとりができるわけではないのですが、その見た目と「Yumi」というネーミングのギャップにウケてしまいました。見る体験を面白くしたいという目的で、いかに面白く見世物的にできるかという視点で用意されたようです。そういえば初回は入口にペッパーがいたような記憶があります。ラスベガスには、カクテルを作るバーテンダーロボットがありますが、Yumiにはペッパーとバーテンダーロボットの機能を備え、AIを使って柔軟に会話しながら製品を紹介して欲しいと思ってしまいました。きっと次回のポップアップストアでは、パワーアップしたYumiが"接客"してくれるのではと期待しております。
回を重ねるごとに新しい試みにチャレンジしていて面白いSK-IIの体験型スキンケア・ストア「SK-II Future X Smart Store」。ぜひ足を運んでみてください。
■店舗情報
SK-II Future X Smart Store
日時:6月7日~8月12日 11:00~19:00
場所:原宿「CASE W」
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目16−23
SK-II Future X Smart Store
日時:6月7日~8月12日 11:00~19:00
場所:原宿「CASE W」
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目16−23