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Apple Watch Series 5でディスプレイの「常時表示」が実現できたのはなぜ?(本田雅一)

常時表示でも駆動時間は変わらず

本田雅一, @rokuzouhonda
2019年9月12日, 午後05:20 in Apple
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矢崎 飛鳥, 10月29日
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Apple Watchの最新版となる「Series 5」が発表されました。

「Edition」と呼ばれる高級モデルも2年ぶりに復活。初代は18金、二代目と三代目ではセラミックを用いたモデルが用意されていいましたが、復活したSeries 5のEditionにはセラミック(ホワイトのみで、Series 3にあったスペースグレーの採用は見送られている)と初のチタン、2種類の素材が用意されています。

価格は44ミリ版の場合、もっとも低廉なアルミニウムケースが4万5800円〜に対し、ステンレスケースだと3万2000円アップ、チタニウムケースだと4万2000円アップ、セラミックケースでは9万3000円アップとなり、チタニウムケースにはヘアライン加工が施されます。様々なパターンがありますが、もっとも安価なのは40ミリ版のアルミニウムケースで4万2800円(価格はいずれも税別)。

Apple Watch
▲セラミックなどの高級素材をケースに用いた「Edition」が復活

切削加工で生産されるため、固く加工しにくいセラミックは高価ですが、チタンはステンレスからの1万円アップなので、少しお買い得感を感じますね。チタンは軽量なため、アルミ製の通常モデルに近い軽快さがある点も魅力です。

とはいえスポーツで使う方も多いでしょうし、将来の買い替えも考えるならば、ノーマルのアルミ版がもっとも一般的な選択肢であることは、今までと変わりません。

さて、Apple Watchは昨年のSeries 4で初めてのフルモデルチェンジとも言うべき大幅なアップデートがなされました。すでにwatchOS 6の主要な機能はWorldwide Developers Conference 2019(WWDC19)で公開済みですから、最新モデルにはどんな要素が加わるの? ということが注目点だったわけです。

結論から言えば、Apple Watch Series 5における新要素は(上記ケース素材以外で)以下の3つです。
  • 電子コンパスが組み込まれ、地図やARアプリがよりよい動作を獲得したこと
  • セルラーモデルでは(携帯電話会社との契約がなくとも)世界150か国で緊急通報サービスが利用可能になったこと(日本は数少ない非対応の国ですが、日本のユーザーが海外に渡航した際に渡航先では利用できる)
  • バッテリ駆動時間がスペック(連続18時間)はそのままに、ディスプレイの常時点灯を実現したこと

Apple Watch
▲方角や傾きを検出してくれるコンパスアプリ

Apple Watch
▲星座の位置などが確認できるARアプリ

発表会ではよくわからなかった"常時表示が可能になった"理由

発表会では低温多結晶酸化物(LTPO)という新素材を用いた新しいディスプレイを採用することで、常時点灯が可能になりました。しかし、LPTO素材(液晶やOLEDを駆動する回路を構成する薄膜トランジスタ基板の最新素材のこと)は、昨年発表のApple Watch Series 4でも同様に採用されていたわけです。

Series 4でも導入されたLTPOは、消費電力を大幅に下げる技術として期待されてきた技術です。しかし昨年は、少しばかりバッテリ持続時間が延びるだけに留まり、常時表示は実現できませんでした。

ではなぜ、常時点灯でもバッテリ駆動時間のスペックが変化しないのか。実はLPTOを調達するメーカーを変えた......という噂があるのですが、おそらくそうした関係もあるのでしょうか。LPTOのTFTを使ったOLEDパネルそのものの低消費電力化に加え、パネルを駆動するドライバチップを工夫することで1Hz(毎秒1回)まで画面書換の頻度(リフレッシュレート)を落とせるようにしたとのこと。

ただ単に書換回数を1Hzに落としただけでは常時表示までには省電力化が間に合いません。そこにはwatchOS 6の新しいウォッチフェイス(盤面)デザインが関連しているのです。

Apple Watch Apple Watch
▲白盤面が通常モード、黒盤面は省電力時。省電力時には秒針が表示されません

watchOS 6ではウォッチフェイスに通常デザインと、省電力動作時デザインの2つが定義されています。これまでならブラックアウトしていましたが、Series 5では省電力用に背景を暗くしたフェイスが表示され、全体の輝度も少し抑えられるのです。また、画面書換回数が減るため、秒針も表示されなくなります。

OLEDは画素ひとつひとつが光源であるため、光っている画素が少ないほど、また暗いほど電力消費が減るのです。

Apple Watch Apple Watch
▲別の盤面デザインでも同様に、省電力時と通常時で明るさが異なるのがわかります

似たようなアプローチは、すでにQualcommのスマートウォッチ向けSoCで実現されていましたが、常時点灯というところまで踏み込めたのは、SoCだけでなく最終的な商品設計、OSまでも開発しているAppleだからこそと言えるでしょう。

日本でのECG利用までにはまだ時間がかかりそう

Apple Watchところで米国を皮切りにいくつかの国で可能になってた心電図計測器機能ですが、日本での状況はどうなのだなっているのだろう? と思い、情報を集めてみました。どうやら厚生労働省とは引き続き認可に向けた作業・手続きを続けているようですが、まだ出口が見えている段階ではないようです。

一方で、Appleはどんどん前に進んでいます。発表会では「Apple Health Study」というアプリが米国で利用可能となり、自らの意思で医療機関や大学病院の研究チームにApple Watchで収集したデータを送信できると明かされ、健康にまつわるさまざまな研究開発が前進することへ貢献できると発表されました。

ユーザーが研究に参加したいと思えば、Apple Watchで収集されたデータはデバイスに蓄積されず、またAppleのデータセンターを介することもなく、暗号化されたうえで直接プログラムを実施する研究機関へと送られます。

すでに世界中で数1000万という人が、その手首にApple Watchを巻いています。それらを分析して健康や医療の領域に応用する研究がまず米国から始まることになり、その成果は将来のwatchOSに入っていくことになるでしょう。

実は、こうした外部の医療研究機関との協業成果はwatchOS 6にも組み込まれています。聴覚障害を予防するための騒音検出アプリや、女性の月経管理といった機能が増えているのはその成果です。今後も研究開発の進行とともに、アップデートされていくはずです。

Gallery: Apple Watch Series 5 | 25 Photos

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発売されたばかりの頃は、単なる活動量を計測できるだけだったApple Watchですが、進化する中で健康への懸念を検出したり、診断したりといった医療の領域にまで踏み出しています。昨年導入されたECG検出機能も、医師に意見を聞き、どのようにすれば、診断する側にとって都合がよいか、どのような情報が大切かを確認しながら開発を進めていったそうです。

現在はこうした輪の中に入っていない日本ですが、将来は状況が変わっていくことを願いたいですね。





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