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ナイアンティック山崎氏らが語る位置情報ゲームの未来 #TGS2019

位置情報ゲームの有識者4人が登壇

浦和武蔵, @urawakun
2019年9月19日, 午前09:30 in Game
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矢崎 飛鳥, 10月29日
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「東京ゲームショウ2019」にて、9月13日に「位置情報ゲームサミット ~新たなゲームジャンルが導く未来」というトークセッションが開催されました。こちらは近年新たなゲームジャンルとして盛り上がりを見せている位置情報ゲーム、またの名を「リアルワールドゲーム」について、モデレーターに「日経 xTECH」副編集長の山田剛良氏、そして4人のパネリストが登壇しました。

なお、同講演は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、ゲーム業界における位置情報ゲームの注目度の高さを感じられました。

■位置情報ゲームの有識者4人が登壇

位置情報ゲームサミット

セッションでは、まず始めに、各登壇者によるサービスの紹介などが行われました。

最初は、リアルワールドゲームス清古貴史氏。「イングレス」で2万km近く歩いたガチプレイヤーであり、「ポケモンGO」や同社の位置情報ゲーム「ビットにゃんたーず」(以下ビトにゃん)も含めると、2万5000kmも歩いているという、位置情報ゲームのヘビーユーザーです。位置情報ゲームを始めたきっかけは健康のためだそうです。

位置情報ゲームサミット

生活習慣病の危険や、健康のために継続的に歩かせようという思いから、同作を開発。独自の地図エンジンも開発し、ゲーミフィケーションとヘルスケア、さらに全世界で使える仮想通貨「アルクコイン」も手に入れることができます。仮想通貨は、ビットコインの「Proof of Work」から、「Proof of Walk」(歩いた証)という仕組みを採用し、歩いたデータを提供することによって、アルクコインを入手できます。


位置情報ゲームサミット

二番手はMIRAIRE志賀雄太氏。同社は2017年2月に設立された、位置情報ゲームに特化した開発会社。同氏は、家でスマートフォンをいじるだけで何でも解決することに、未来の生活が映画「マトリックス」のオチになってしまうような危機感を覚えたことが、位置情報ゲームを作るきっかけになったそうです。

位置情報ゲームサミット

「TSUBASA+」は、アニメ「キャプテン翼」のキャラクターや、実在のサッカー選手が登場する位置情報ゲーム。街中にあるオブジェやポスト、地域の観光資源などのスポットが、ゲームのカギとなる「スタジアム」として登場します。リリースは2020年で、まずはヨーロッパからサービスを開始する予定です。

位置情報ゲームサミット

三番手はモバイルファクトリー宮嶌裕二氏。同社は2011年に「駅奪取」をリリースし位置情報ゲームに参入。2014年に「駅メモ!」をリリースしています。

位置情報ゲームサミット

同作はリリースから5年で初めてApp Storeのランキングでトップ30入りを果たし、アクティブユーザー数も年々右肩上がり。他の位置情報ゲームとは違って「歩かない」(≒疲れにくい)、日本全国の9100駅にチェックインしていくゲームで、スタンプラリー感覚で簡単に楽しめるのが特徴です。

位置情報ゲームサミット

最後は「ポケモンGO」や「イングレス」を開発するナイアンティックの山崎富美氏。同社は「Adventures on foot with others(共に歩いて冒険しよう)」をミッションとして、「Exploration(身の周りの世界で新しい発見を)」「Exercise(ただ歩くだけでよい運動に)」「Real-World Social(現実世界における人との交流)」という3つの柱」を重要視しています。具体的な「探検」として、イングレスがきっかけとなってプレーヤーが献血活動や清掃活動、地域のパトロール活動などを実施している事例を紹介しました。

位置情報ゲームサミット

他の例としては、「ワンピース」で有名な漫画家の尾田栄一郎氏が健康のためにウォーキングを始めたことからポケモンGOも同時に開始。「僕のヒーローアカデミア」で有名な漫画家の堀越耕平氏が、尾田氏からのフレンド申請をきっかけにポケモンGOを再開。そのおかげで2人とも足が強くなったという話や、Real-World Socialはイングレス、ポケモンGO、そして7月にリリースされた「ハリー・ポッター 魔法同盟」の3タイトルで、世界中で開催されているリアルイベントによって人とのつながりが生まれているといった事例を紹介しました。

位置情報ゲームサミット

■イングレス出現による衝撃

位置情報ゲームサミット

4人全員の紹介が終わったところで、山田氏による位置情報ゲームの歴史やゲーム内容の概略などが説明され、トークセッションが開始しました。最初のテーマは「なぜ位置情報ゲームを遊ぶのか?」。

イングレスにハマったという清古氏は同作をβテストからプレイしており、神社仏閣などのスポットとゲーム内の地図が融合して、歩き回って地元に詳しくなる、今までとは全く違う「現実とのリンク」が新鮮だと答えました。また、スポットを申請すると自分の写真がゲームの中に採用される「ポータル職人」になって、いろいろな場所、誰も行ったことのないスポットを登録しよう、という体験を導いてくれる「発見」の楽しさについて語りました。

清古氏自身の体験として、沖縄で開催されるアノマリー(リアルイベント)のためにサイパン経由で太平洋を防衛して、敵はグアム経由で来るので、そこで戦って最後は沖縄で握手する...という、「リアル課金」エピソードも飛び出しました。

位置情報ゲームサミット
(清古貴史氏)

志賀氏は、ガイドブックにも載っていない、データベースに載せたからといって誰かが行くわけでもないような、お地蔵さんや記念碑など、街の再発見につながって、何もない道や街並みを歩くのが楽しくなると語りました。

元々ゲームが好きだったという宮嶌氏は、フィーチャーフォン時代、コロプラの「コロニーな生活」にハマっていたそうです。そして、当時、同社の社員が、携帯電話の基地局を奪い合う位置情報ゲーム「アンテナ奪取」を個人で運営しており、それをもとに「駅奪取」を作ったと語りました。

ナイアンティックに入社したのは去年ですが、イングレスの国内最初期プレイヤーだったと語る山崎氏は、ポータルやルールなど、ユーザーが一緒にゲームを作っている感じが楽しかったということと、他のユーザーに声を掛けられ、「バースターあげるからここ壊しておいてください」という感じでコラボしたりというのが面白かったそうです。

2011年に東日本大震災が起こり、2012~2013年には災害復興の支援活動のために岩手県釜石市を訪れた同氏は、ふとイングレスを立ち上げましたが、ポータルはありません。

災害復興のためにたくさんの人に来てほしいと現地の人は思っているので、「ここにポータルをいっぱい建てたら、もっと人がくるのではないか?」という考えを思いつき、ポータルを増やした結果、実際に多くのイングレスプレイヤーたちが訪れたといいます。

その1年後には宮城県石巻市に呼ばれましたが、石巻市は津波で流され緑の野原が広がっている状態でした。そこで「記憶のポータル」という、肉眼では何もないけれど、ゲームから見るとそこには人の営みがあり、その想いを馳せられる...というものを作りました。これは他のゲームではできない体験でしょう。

位置情報ゲームサミット

■プレイヤーが部屋の外に出る意味とは

位置情報ゲームサミット
宮嶌氏は、2017年に同社が運営するゲームのイベントを開催した時の経済効果は、「ライド型」位置情報ゲームの特性もあり、交通費、飲食費、宿泊費など、自社よりも、JRやAirBnBに使われた金額の方が多く、ゲームでありながら非常に経済効果が高いという事例を紹介しました。「神奈川あしがらの里」で行なわれたイベントでは10886人が集まり、「ウォーク型とは違うライド型ならではの価値がある」と、まとめました。

位置情報ゲームサミット

山崎氏は、ポケモンGOは「ガチでバトルをしたい」「健康のために歩きたい」など、1つのゲームでいろいろな遊び方があるのがおもしろいと語りました。

位置情報ゲームサミット
(山崎富美氏)

山田氏はここで、ポケモンGOの横須賀で行なわれたリアルイベントに触れ、例えば「パズドラ」のような普通のゲームは「みんなでゲームやりましょう」と人を集めるのが難しく、eスポーツも「競技を見るという楽しみがあるが、人を集めるのは大変」だとして、位置情報ゲームでは一度にたくさんの人を自然に集められるのがすごいとコメントしています。

位置情報ゲームサミット

志賀氏はTSUBASA+の題材がサッカーなので、サッカーの試合で毎週多くの人がスタジアムに足を運んでいることと、位置情報ゲームは親和性が高いと予想しており、毎週サッカースタジアムで何かしらのイベントを起こしたいと考えているそうです。

清古氏はTwitterのハッシュタグ「#ビトにゃん」タグの投稿を見て、ユーザー自身が実際に発見したスポットを紹介している投稿や、歩くことによって「痩せたよ」という報告に、このような「上手くいっている事例」をTwitterで見られるのは良いことで、歩くことで基礎代謝を高めたり、良い風景を見てQOLを高めたりして、医療費の削減や、より良い体験につながればと感想を述べました。

位置情報ゲームサミット

■コミュニティーが生み出す価値


位置情報ゲームサミット

第三部ではコミュニティについての話題に。宮嶌氏が「駅メモ!」のコミュニケーション機能を紹介しました。同作では駅ごとにノートがあり、様々な情報が書き込まれているそうで、ノートは、例えばどこそこの駅で降りて、どこそこの蕎麦を食べて「ここは良いよ」といった内容が投稿されているようです。

また、同作は100人近いキャラクターたちを伴って一緒に旅をするというゲーム性から、そのキャラクターのファンも生まれ、ファンたちが独自に描いた「薄い本」を頒布するイベントや、Twitterのハッシュタグ「#駅メモ」にも非常に多くの書き込みがあり、多くのユーザーに愛されていることを感じているそうです。

清古氏は、自身が運営しているイングレスの地元コミュニティや、全国のプレイヤーのコミュニティの体験を語り、Googleのハングアウトから、SlackやDiscordを使うようになったといいます。現在はTwitterのコミュニティが中心となっており、将来的にはDiscordやTelegramに移行して、きちんと仲間たちみんなと向き合っていきたいと考えているとのことでした。

志賀氏はTSUBASA+で考えているコミュニティについて、ベースに考えているのは「近所のゲーセン」だったり「駅前」だったりといった「小さい地域」で、リアルワールドゲームにとって「近所」というコミュニティが重要なポイントになると考えているそうです。

位置情報ゲームサミット
(志賀雄太氏)

ナイアンティックのゲームにとって「コミュニティは命」と語る山崎氏曰く、イングレスだけでも100通りくらいの切り口があります。グローバルなコミュニティから、戦略を考えているユーザーや、ストーリーをずっとやっているユーザーのコミュニティ、そこからローカルになり、一緒に戦っているグループや、疲れたらみんなでビールを飲むコミュニティもあるそうです。

そこからさらに仲の良い人が集まるようになり、野球部とか女子部とか、同氏もよくわからないという、虫好きの人が集まる虫部とか、様々な趣味嗜好の人たちが、ゲームというつながりによって集まり、いろいろなレベルのコミュニティを作って楽しんでおり、本当に語りつくせないほどのコミュニティがあると語りました。

■次の位置情報ゲームはどんな姿か

位置情報ゲームサミット

TSUBASA+を現在開発中の志賀氏は、ポケモンGOで家の周りを見渡した時の風景が「別のもの」になった時に、そこまで現実とかけ離れてなく、逆にデジタルの力を使って自分の実際の世界の「2層目」ができ、多様な世界が自分の住んでる環境に重ね合わせられて、楽しい世界だと思い、すごく胸が躍ったそうです。

同作はサッカーをテーマにしているので、サッカーファンが見たい光景や、喜びそうなコンテンツをイメージしており、基本的にはゲームであることが重要なポイントですが、「クリアして終わり」ではなく、ライフツールのようなものになれば、と語りました。

ここで山田氏から「ポケモンGOはボールを投げるだけだが、ナイアンティックの中で、あえてそういうシンプルな操作にしたのか」という質問が山崎氏にありました。

それを受け山崎氏は「はい」と答え、子どもにもファンが多いポケモンだからこそ、その単純さが重要で「ポケモンを捕まえるために投げる」というシンプルなルールで遊べるようにしたといいます。

レイドバトルやロケット団も実装してきましたが、ベースにある「簡単で誰でも楽しい」というところは変えずに、ローンチ時の「捕まえるだけ」というところから、いろいろな機能が増えています。

今は写真を撮れる機能もあり、同氏の友人が「ポケモンGOを一度辞めてしまったが、子どもとポケモンと一緒に写真が撮れるから復帰した」というエピソードもあり、位置情報ゲームにはいろいろな進化の仕方があると思った、と語りました。

続いて山田氏は「位置情報ゲームと何かを組み合わせる」というところで、宮嶌氏に質問をしました。

宮嶌氏はブロックチェーンと答え、進化の方向性として、ゲームのアイテムの所有権がわかるようになり、実際にアイテムの売買ができるようになると語りました。
時期について、ユーザーがアイテムに所有権を持てるのは次世代(来年か再来年くらい)になるとし、それを促進するためのサービス、ブロックチェーンのアプリを作りやすいサービスを現在制作しているとのことです。

位置情報ゲームサミット
(宮嶌裕二氏)

それに続き清古氏も、ブロックチェーンの組み合わせには可能性があると思っており、財産をゲームの中から外に持ち出す「NFT(Non-Fungible Token)」という形で実現してる会社の話もあるので、終わったゲームの財産も引き継げるようにして、それをまた他のゲームに持ち越し、自社のタイトルで閉じずに他の会社のタイトルとも接続して、「同じ空間を遊んで何かが起きる」というのをやりたいと語りました。同社は地図基盤を活用して、ブロックチェーンをいろいろと研究しているそうです。



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