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iPhone 11 / Pro / Maxレビュー。「11以降」と旧型を分ける超広角カメラ標準化とAR・機械学習の関係

でも5倍ズームほしい

Ittousai, @Ittousai_ej
2019年9月20日, 午後12:05 in iphone
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Ittousai, 10月11日
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今年の iPhone 新モデル、iPhone 11 / iPhone 11 Pro / iPhone 11 Pro Max の三機種は2019年9月20日発売です。

すでに配達を待つばかりの人もいれば、無印の iPhone 11 にするか 11 Pro が良いのか、大幅値下げの旧機種を狙うべきか、まさに悩んでいるかたも多いと思われます。

新型 iPhone の主な仕様や比較については多くの記事を掲載していますが、分かりやすい最大の差は「超広角カメラの追加」「バッテリー駆動時間の延長」の二つでした。

しかしここではアップルが(まだ)前面には推していないものの実は大きな差について、さらには新機能や強化点を結ぶと見えてくる「これから」に的を絞って、iPhone 11 / Pro 実機で試した結果とともにお伝えします。読者諸賢それぞれの選択の一助となれば幸いです。

なぜ「iPhone 11以降」と「旧型」に分かれるのか

前置きがまだるっこしくなったので、先に結論まとめから。飛躍気味の部分は後ほど説明します。
  • iPhoneは毎年新しくなるが、今年のiPhoneには「iPhone 11シリーズ以降」と「11以前の旧機種」を分けるほどの差がある
  • 昨年の最上位モデル iPhone XSすら「旧機種」グループにしてしまう差は、この世代から超広角カメラが標準装備になったこと。(デュアルカメラの iPhoneは7 Plusから昨年のXSまで一貫して「望遠+標準」だったが、今年の11は同じデュアルでも「超広角・標準」に変わった。「最上位のProには超広角が加わってトリプルになった」ではない。XRに超広角を加えたのが11。)
  • 超広角はグループ写真撮影時に撮りやすいなどの分かりやすい利点に加えて、iPhoneが周辺環境を認識する眼としての役割が重要。(スマホの使い方を変える実世界認識センサとして追加されている。高倍率ズームではなく超広角なのは、広範囲を複眼で捉えるため。「望遠+標準」では、複数カメラ映像からの解析処理が望遠側の狭い画角でしか使えない。)
  • アップルが自社設計のAシリーズで特に力を入れる Neural Engine (機械学習処理器)も、iOS 13の目玉のひとつARKit 3も、この「超広角+標準」マルチカメラと相乗効果で真価を発揮する

もうちょっと具体的な話してもらえます?

  • キーノートプレゼンで目玉機能としてドヤったわりに発売には間に合わないDeep Fusion は、同時撮影した複数画像をNeural Engineで画素単位に解析して、質感・ディテールを最適化する「新しい画像処理システム」。
  • iPhone 11シリーズは、XSのように離れなくても(望遠の画角でなくても)ポートレートモードで撮れるようになった。
  • iPhone 11シリーズはARが速く滑らかに、リアルになっただけでなく、画角が広く見やすい。狭い画面を覗き込むスマホARの本質的な欠陥を軽減する(アプリとAPI依存。従来アプリは対応しないと変わらない)。
  • ARKit 3の目玉である最先端技術 ピープル・オクルージョン(ARが自然に人の後ろに隠れる処理)も、複数カメラからの画像解析を含むさまざまなデータをもとに、機械学習で奥行きや人体の輪郭を推定している。


iOS 13

( iOS の標準機能ARクイックルックで、ロボットのモデルをAR表示した例。左は iPhone 11 Pro + iOS 13、右はiPhone XS + iOS 12。同じ位置からでもXSは視界が狭い。そもそも狭いスマホ画面を覗き込むARでは、画角の広さが有利。

このモデルでは環境光の反射表現があまり分からないが、iOS 13ではAR自体がもっとリアルに滑らかに見える。)

iOS 13

(仮想の椅子の前に手をかざした例。オクルージョン非対応では手乗り椅子になってしまうが、オクルージョン有効ならば前後関係を正しく描画できる。現実世界に情報を重ねる実用ARアプリでは重要)

iOS 13

(Google検索のARモデルで表示した虎。iPhone Xまでは、単に手前に貼り付けたような表示。
ピープル・オクルージョンに対応する iPhone 11でも、典型的でないポーズの指先は認識できず消えている点に注目。)

もっと短くいえば、

「超広角カメラはグループ撮影等に興味がなくても実は大事。広範囲を複眼で捉えるセンサとして、いまアップルが注力する機械学習やARとも密接に関わる。

アップルが準備しているこれまでにない新機能の恩恵を受けるには、さらにはスマホ以降にもつながる方向性を最前列で体験したいなら、写真とは無関係に11以降であることが重要。この点においてはむしろProでなくてもいい。」

アップルは比較的古い機種にも iOS アップデートを提供するため、旧機種でも多くの恩恵に与れます。また、iOS 13対応でも機種により使える機能・使えない機能はかなり違うため、「11以降だけ・旧機種全切り捨て」の機能ばかりになるわけではありません。たとえば昨年の iPhone XR はシングルカメラでしたが、顔認識や人体認識だけでやや制約があるもののポートレートモードを実現していました。

また iOS 13のARKit のピープル・オクルージョンも複眼は必須ではなく、単眼の iPhone XRやiPadでも A12以降のプロセッサならば対応できます。(人体の輪郭をリアルタイムに推定して抜く処理にA12以降のニューラルエンジンが必要)。

一方でアップルが超広角カメラを最上位のPro限定ではなく、この世代の普及モデルである11にも載せたこと、デュアルの構成を望遠+標準ではなく超広角+標準にしたことは、超広角カメラによる広範囲のマルチカメラ画像認識を今後のiPhoneの標準とすること、Proだけのオマケ的なプレミアム機能ではないことを物語っています。

補足と蛇足

  • もうひとつの「11以降だけ」ハードウェアであるU1チップも、実世界を認識してスマホの使い方を変えてゆく流れの一貫。U1はウルトラワイドバンドを使って屋内や近距離でセンチ単位の計測を可能にするデバイス。

うわさだけが続くものの発表されない「アップルの紛失防止タグ」もこの応用と言われる。現状では11以降だけの機能として、相手のスマホに向けて狙い撃ち AirDrop ができる地味な使い方だけが説明されたが、これも間に合ってないので11出荷時には使えない。

アップルの忘れ物防止タグ、精度は10cm以内?他社製品より20倍以上も正確とのうわさ
  • 「スマホ以降」って何だよ、という遠大な話。「PCを小さくして手持ちで使えるようにした」のが最初のモバイルコンピューティングの発想だとすれば、GPSや位置情報でその場の情報が分かるようになり、高精度化したカメラと画像認識で環境を目で捉えられるようになり、マイクや高度な前面カメラセンサでユーザーの表情や動きも認識できるように......と、スマホが外界を高度に認識できるようになるのがここ数年の進歩の流れ。

複数カメラやToFセンサで奥行き認識や、ウルトラワイドバンドでジェスチャー認識・精密な位置測定などはその最新の例。スマホをもっと賢くすることで「手持ちで使うパソコン」の発想から脱却する意図。

人体の情報を得ることに特化したApple Watch、実質的に耳に挿すコンピュータである AirPods + Siri も、うわさのメガネ型端末もこの延長線上にある。

アップルのARメガネ、開発コード名は「StarBoard」や「Garta」?iOS 13ベータから手がかり
  • 広範囲の複眼センサで恩恵を受けるARも同様。これまでは「ポケモンと記念写真」やゲーム向けギミック程度だったが、本質的には「計算機の情報と現実世界を結ぶ方法」。

言ってしまえば、ネットとデジタルで強い企業が現実世界でさらなる力を持つ手段として、アップルだけでなくGoogle も Facebook も莫大な予算を投じて研究している。たとえば例の「メガネ」がスマホの次になる未来が来るとしたら、下剋上を狙うのは誰か、総取りするのは誰か?



アップルがWWDCでARKit 3 のピープル・オクルージョンを初公開した際、ステージで実演したのはマイクロソフトの Minecraft Earth。こうした処理も、11以降は標準カメラの画角全体に複眼の情報があるため実現しやすくなります。

マイクラはもちろんゲームでありエンタメであり、使い方としてはギミックですが、一方でマイクロソフトは基本無料のマイクラアースを普及させてARを使わせることで、ユーザーのカメラを通じて全世界の精緻な特徴点情報を得て自社の Azure Spatial Anchors に蓄積し、将来的に登場するゲーム以上のARアプリ時代に向けた武器を用意しています。

ARマイクラMinecraft Earthゲームプレイ初公開。#WWDC19 でARKit 3のオクルージョン実演

結論:

iPhone 11 はARアプリが速くて滑らかで広くて快適 (アプリ依存の部分もある)。他にもカメラのコンピュテーショナル・フォトグラフィ系機能を代表に、機械学習系アプリで大きな差が出る。

「超広角レンズ?要らん」な人も、ARやスマホ最先端の機能が気になる勢なら、つんのめってこの世代で買うのは全然あり。まあ次の次あたりでレーザーセンサとか載せるかもしれないけど。





「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



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