Sponsored Contents

mobileの最新記事

Image credit:
Save

iPhone 11を購入、eSIMの引き継ぎはどうやる?:週刊モバイル通信 石野純也

バックアップできないeSIMの移行方法

石野純也 (Junya Ishino)
2019年9月25日, 午後05:10 in mobile
135シェア
32
103,"likes":85
0

連載

注目記事

1億画素超えカメラ搭載スマホ、シャオミ「Mi Note 10」のグローバル版を試す。日本での発売に期待
12

1億画素超えカメラ搭載スマホ、シャオミ「Mi Note 10」のグローバル版を試す。日本での発売に期待

View

今年も無事に、iPhone 11を入手できました。予約開始時は日本へ帰国するためのフライト中だったため、当日販売分を狙うことに。昨年と違い、発売日はオンラインで店頭在庫分を確保するピックアップ予約ができなかったのは少々誤算でしたが、iPhone 11は在庫も豊富だったためか、店頭に並ぶこと約30分で、すぐに入手できました。

engadget
▲今年はiPhone 11のパープルを購入した

データの移行はiTunes経由で行いました。以前とは異なり、アプリのデータそのものはPC上で保持されなくなりましたが、おおむね復元は順調に進み、すぐに元々使っていたiPhone XRと同じ状態になりました。ただ、一点だけ、まったく移行ができないデータもありました。eSIMがそれです。

engadget
▲eSIMのプロファイルは削除可能だが、iTunesやiCloudでの移行ができない

ご存知のとおり、eSIMは端末内に組み込まれたハードウェアに対して、SIMカードの情報を書き込んでいます。このハードウェアは「eUICC」と呼び、初期状態ではSIMカードの情報が書き込まれていません。ここに、ネット経由でSIMカードのデータである「プロファイル」を書き込むのが、eSIMの基本的な仕組みです。標準化を行ったのは携帯電話事業者の団体であるGSMAで、iPhone 11に搭載されたeSIMも、標準仕様に準拠しています。

この話だけを聞くと、機種変更した際にそのままプロファイルだけを移せそうだと思われるかもしれませんが、話はそこまで単純ではありません。自由にプロファイルをコピーできるということは、すなわち、SIMカードのクローンを作成できてしまうことにつながりかねないからです。

それを防ぐため、ザックリ言えば、eSIMのハードウェアであるeUICCと、キャリア側が発行するプロファイルを配信するサーバーは、相互に認証を行っています。当たり前と言えば当たり前ですが、機種変更前のiPhone XRと、機種変更後のiPhone 11は、物理的にeUICCが異なるため、ローカル環境でプロファイルだけを移すようなことはできません。

engadget
▲IIJが「IIJ Technical DAY 2018」で公開したeSIMに関する資料。eUICCのIDとプロファイルの状態は、紐づけて管理されている

また、eSIMのプロファイルは、削除したとしても、仕様上、その情報が必ずキャリアに通知されるわけではありません。キャリア側からすると、機種変更前の端末から、本当に削除されているのかどうかが分からない状態になっているのです。仮に消されていないまま再ダウンロードを許可してしまうと、クローンSIMの出来上がり......というわけで、物理的なSIMカードを移し替える以上に、ハードルが高くなります。こうしたテクニカルな話については、eSIMサービスを提供するIIJが資料をWebで公開しているため、参考にしてみるといいでしょう。

engadget
▲eSIMは削除されても、その後ネットにつながらないと情報がキャリア側に通知されない。こちらは「IIJmio meeting 24」で公開された資料

ただし、eSIMを移す方法がまったくないわけではありません。SIMカードを管理するキャリア側が、サーバー側の情報を書き換え、プロファイルの再ダウンロードをできるようにしてくれれば済むからです。キャリア側がそのような機能を用意しているかどうかにもよるため、ここでは、実際にiPhone XRからiPhone 11にeSIMのプロファイルを移し替えられるかを試してみました。

まずは、国内キャリアとして唯一、国内回線でのeSIMを提供しているIIJmioから。IIJmioのeSIMプランには、"SIMカードの再発行"という形で、eSIMのプロファイルを改めて作成するメニューが用意されていました。通常のSIMカードの場合、キャリア変更や音声ありなしの変更を伴わない、SIMカードそのものの交換やサイズ変更はここで行います。同じように、再発行したいプロファイルにチェックを入れると、確認画面と料金が表示されます。

engadget
▲IIJは、「SIMカードの再発行」で、eSIMプロファイルの再発行を行える

残念ながら、プロファイルの再発行にはSIMカードの再発行手数料とSIMカードの発行手数料の合計2200円がかかってしまいますが、現在はキャンペーンで前者の2000円が無料になります。サービス開始が7月で、すぐに次のiPhoneが出てしまったため、契約直後に機種変更してしまった人のための措置と言えるでしょう。ただし、キャンペーン期間は9月30日までになっているため、機種変更した人は、早めにプロファイルの再発行を行っておきたいところです。

engadget
▲キャンペーン期間中のため、SIMカードの再発行手数料は無料に

IIJのeSIMは、再発行するとSIMカードのIDであるICCIDが変わり、それに伴い、電話番号も新規のものが割り当てられます。ここからは、プロファイルの情報を使いまわしていないことが分かります。プロファイルを再発行すると、新規契約時と同様、QRコードを表示するためのURLがメールで送られてきます。あとは、iPhone 11でそれを読み取ればOKです。

engadget
▲電話できないため、ほとんど意味はないが、電話番号は変わっていた

ちなみに、iOS 13では、カメラアプリを起動し、QRコードを読み込むだけで、プロファイルの設定画面に飛ぶことができます。「設定」 「モバイル通信」 「モバイル通信プランを追加」を選択してもいいのですが、カメラアプリを起動する方が手順が少なく、覚えやすいため、設定のメニューをたどっていくより簡単にプロファイルを追加できるようになりました。

次に海外キャリアのeSIMを、いくつか移行させてみました。中でもサポートがしっかりしていたのが、フランスに拠点を構えるNTTコミュニケーションズ傘下のTransatelです。同社はUbigiというブランドでeSIMサービスを展開しています。機種変更後、Ubigiのアプリにログインしてみましたが、eSIMを移行するためのメニューは見つかりませんでした。そこで、サポートに連絡を取ってみたところ、旧機種にダウンロードしたプロファイルのICCIDと、利用日を尋ねるメールが返ってきました。

これに返信したところ、しばらくたってから、QRコードが送付されてきました。改めてiPhone 11でこのQRコードを読み取ったところ、初回設定時と同様にプロファイルがダウンロードされました。なお、上記のやり取りは、すべて日本語で行っています。

engadget
▲Ubigiは、プロファイルの移行に対応。サポートとメールでやり取りしたあと、QRコードが送られてきた

ただし、サポートに連絡しなければならないのが少々手間のかかるところ。アプリ内からボタンをポチっと押すだけで再発行ができると、さらにユーザーフレンドリーだと感じました。

【お詫びと訂正:2019年9月27日 12:30】
初出時、UbigiのeSIMについて、「プロファイル移行後もICCIDが変わらない」との記述がありましたが、これは事実とは異なることが確認されました。お詫びして訂正いたします。

とは言え、再発行できるだけまだよく、たとえば香港キャリアの3香港では、プロファイルの再ダウンロードをするメニューを見つけることができませんでした。規約にも、再発行はしない旨が書かれていたため、ワンショットのプリペイドSIMとして提供していることがうかがえます。筆者は、あと5日分程度の残高が残っていたので、少々残念。機種変更の予定がある人は、ダウンロードを待つか、残高を捨てる覚悟はしておいた方がよさそうです。

engadget
▲3香港は、規約上、eSIMを移行できないようにしているようだ

3香港は、アカウントとeSIMのプロファイルが1対1で紐づいた形のため、残高を捨てざるをえませんでしたが、同じアカウントで複数のeSIMを発行できるキャリアもありました。ルクセンブルクに拠点を構えるMTX Connectがその一例で、アカウントに残った残高を使って、1ユーロ(約118円)で、別のプロファイルをダウンロードできました。新規発行もアプリから「ADD NEW SIM」を選ぶだけと簡単です。

engadget
▲MTX Connectは、アプリから残高を使って新規でeSIMを発行できた

このように、eSIMの移行や再発行の仕方は、キャリアによってまちまち。まだeSIM端末同士の機種変更をする人は限られていることもあって、業務フローがこなれていない印象を受けました。また、今回は試せていませんが、キャリアによっては店頭での登録作業が必要になることもあり、この場合もオンラインでは機種変更を受け付けていません。海外キャリアの場合、現地を再訪しなければならないため、注意が必要になりそうです。



広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com までお知らせください。各種データなどはこちらのメディアガイドをあわせてご覧ください。

関連キーワード: apple, esim, iphone, iphonexr, mobile
135シェア
32
103,"likes":85
0

Sponsored Contents