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国連IPCC、7000の研究もとに「気候変動の海洋への打撃」報告。海面上昇や水産資源減小など対策急務

海「もう耐えきれません」

Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2019年9月26日, 午後08:30 in Green
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世界の海洋は気候変動による温暖化の影響、さらに資源の乱獲や汚染によって、もはや我々の生活に危機をもたらしかねない転換点を迎えつつあるようです。国連の気候変動政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC)は、約7000もの研究を包括的に分析し、いっそうの対策を進めなければ氷床の融解加速による海面上昇や、海洋生物の個体数減少、天候の不安定化などによって数百万人に影響がおよぶ可能性があると報告しました。

地球の海洋は、過去100年にわたり人類がかけてきた環境への負荷を受け止め、吸収するクッションの役割を果たしてきました。工場からの排煙、自動車などが搭載する原動機の排気ガス、その他汚染源によるCO2の約1/4は海洋が吸収し、大気中のCO2が蓄える熱の90%を海の水が吸収しています。

しかし1993年以来、海水温の上昇率は2倍になっており、地球の気温がこのまま上昇し続ければさらに5~7倍のペースで海水温は上昇していく可能性があります。また海水がCO2を吸収すれば、酸性雨と同じように海水が酸性化するため、その場の生態系が危険にさらされることになります。

IPCCの報告は、これまでは数十年に1度ぐらいの発生だった極端な海水面の上昇が、21世紀末までには常態化すると予測しています。つまり、海抜0m前後の低い土地はちょっとした天候不順で頻繁に浸水するようになり、沿岸地域の住民は避難を余儀なくされる機会が増える可能性が高まると考えられます。

さらに、海洋資源の乱獲はその種の個体数が増加するペースを大きく上回り、そこにプラスチック汚染が追い打ちをかけることで、21世紀中に人類が漁れる魚は現在の1/4にまで減ってしまうとも、報告書は警告しました。漁業を営む人々にとってこれは大きな問題であるうえ、世界の動物性タンパク質の17%を魚介類から得ている我々にとって、栄養確保のうえでも大きな問題となり得ます。

海水温の上昇は、水産物における病原体の増殖に拍車をかけるとともに、魚介類の分布範囲を変えてしまうことも考えられます。魚たちは自分たちに適した冷たい水を求めて移動し、これまでの漁場で魚が捕れなくなれば、世界的な食料供給にも混乱と価格高騰を招くかもしれません。

報告書をとりまとめたIPCCのHans-OttoPörtner氏は「海はすでに様々な警告を発しており、我々はCO2排出を抑制しなければなりません」と述べました。そして、報告書で記したシナリオの多くが、いまのままでは避けられないと強調しています。

最悪の場合、2300年には海水面はいまより約5mも上昇する可能性があると言われています。またパリ協定で示された「産業革命以前からの世界の平均気温上昇を2度未満に抑える」目標が達成できたとしても、海水面は30~60cm上昇すると言われており、そのぶん洪水の発生や頻度が高まり食料問題も起こりやすくなるとされています。

トランプ政権の発足を境に、世界ではいろいろと国際的な協調より保護主義的政策を重視する雰囲気が拡大しています。ある意味それまでの反動が出ているのかもしれませんが、報告書の言うとおりなら、我々の子孫が生きる数十年後の世界は、いまよりももっと住みにくくなっていそうです。




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