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「TikTokスマホ」なのか?ジョブズを愛する名物CEOが去ったスマーティザン「Nut Pro 3」が発表:山根博士のスマホよもやま話

バイトダンスが買収したスマホメーカーの最後の挑戦

山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2019年11月5日, 午後12:30 in smartphone
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中国のスマートフォンメーカー、スマーティザン(Smartisan)の名前を憶えている人はもう少ないでしょう。一時期は日本市場参入の話も噂され、また2018年5月には世界初となる1TBのストレージを搭載した「Nut R1」を発表。中国国内では個性あふれる同社CEO、羅永浩氏の人気も高く、大手メーカーにはない話題を集めていました。

しかし製品の不具合や財務上のトラブル、そして中国国内の競争激化により販売数は落ち込み、2018年8月に発表した「Nut Pro 2s」(堅果Pro 2s)の後は目立った動きはありませんでした。もはや市場から撤退かとも噂されましたが、2019年にTikTokの親会社でもあるバイトダンス(ByteDance)に買収され、スマーティザンのブランド名は生き残ることになりました。

そして10月31日にようやく新生スマーティザンから「Nut Pro 3」(堅果 Pro 3)が発表になりました。ただし発表会にはもはや名物だったCEOの羅氏の姿は無し。登壇したのはスマーティザンから開発を引き継いだ新石実験室社の吴周徳CEOでした。

NutPro3

今までのスマーティザンの端末は「T」の文字に見える、ハンマーのロゴをコーポレートアイデンティティーとして端末背面に表示していました。しかしNut Pro 3ではそのロゴは無くなり、本体の隅に小さい「T」のロゴと、その横に「Smartisan」の名前を並べるデザインになっています。実はこのロゴには大きな意味があり、羅CEOがシーメンスの冷蔵庫の欠陥に抗議してハンマーでたたき壊した、という過去の経緯から生まれたもの。詳細についてはネットで調べてください。というのも羅CEOの話を書きだしたら、おそらく何ページにもなってしまいますから。

つまりそれほどまでに「T」ロゴはスマーティザンのアイデンティティーを表わすものでした。このハンマーロゴが亡くなったことで、Nut Pro 3はバイトダンス傘下の新しいスマートフォンに生まれ変わったと中国の消費者は感じているはずです。とはいえ、中国でもすでにスマーティザンの名を忘れてしまった人も多いことでしょう。

NutPro3

さてNut Pro 3の本体デザインは、側面がフラットでエッジの立ったデザインになっています。これはどことなく昔のiPhoneに似ていますよね。これは羅氏がスティーブジョブズの信者でもあり、そのことから過去のスマーティザンの端末はみな類似のデザインになったものとも考えられます。なにせ丸いホームボタンを搭載した製品も過去にはあったくらいですから。なおディスプレイに関しては羅氏は一貫してノッチを否定していたのですが、Nut Pro 3はもはやその呪縛から放たれ、流行の水滴型ノッチを採用しています。

NutPro3

「iPhone SE2が欲しいけど出るんだろうか?」なんて思っている人には、デザイン上の類似点からこのNut Pro 3を勧めてもいいかもしれません。まあAndroid OSですから見た目だけで選ぶ人はいないでしょう。

Nut Pro 3のOSはAndroidを改変した中国メーカーお得意のものを搭載。「Smartisan OS 7.0」はアイコンがタイル状に並んでいるなど特徴的なUIが同OSの特徴でしたが、最新バージョンでは大きな進化を遂げています。

NutPro3

その1つがマルチウィンドウで、4つのアプリを同時に起動できます。Android OSのマルチウィンドウとは異なり、1つのメインウィンドウの横に参照用として3つのアプリを表示し、それらを切り替えて使うようです。スマートフォンの狭い画面サイズをうまく生かして情報量を高めています。

NutPro3

なおワイヤレスで外部モニタに接続すると、専用のデスクトップ画面が利用できるTNT OSも搭載。過去には専用のモニタも販売するなど、ビジネス向けというよりも編集やデザイン分野への展開を計った時期がありました。

NutPro3

他には音声テキスト変換が可能なBigBang 3.0、音声メモがすぐに撮れるIdea Piles 3.0、ゲーム操作中に邪魔をしないゲームモード、前後カメラの同時撮影・録画を可能にしGIFファイルにもできるFring Screenなどを搭載。このFryng ScreenはTikTokを意識したショートビデオの新しいアプリケーションとも言えます。TikTokがらみと言えば、TikTokの画像加工の共有や写真の輪郭補正と言った機能を搭載しています。

NutPro3

Nut Pro 3本体の紹介に戻ると、カメラは4800万画素標準、1300万画素の超広角、800万画素の2倍望遠、500万画素のマクロの4つの構成。カメラ周りのデザインは本体カラーが緑と黒のモデルは左上の長方形の台座の中にカメラを配置。白のモデルは3つのカメラを縦に並べ、その横にもう1つのカメラを配置。本体カラーとカメラデザインの違いで、印象は大きく異なります。

NutPro3
CPUはSnapdragon 855+、RAM8GBまたは12GB、ROMは128GB(UFS2.1)または256GB(UFS3.0)。本体カラーが黒と白は8GB+128GBまたは8GB+256GB、本体カラーが緑のみ12GB+256GB。ディスプレイは6.39インチ2340x1080ピクセル(指紋認証センサー埋め込み)、バッテリーは4000mAhです。

NutPro3

さて価格は8GB+128GBモデルで2899元、約44000円です。もはやハイエンドスマートフォンはどのメーカーもスペックは同じようなもので、カメラ性能で差をつけようとしているもののその差はスペック表からはわかりにくいところ。Smartisanが市場に参入したころは、CEO人気だけでも大きな話題を集めていましたが、今やその神通力も通じないでしょう。

バイトダンスは中国で人気のニュースアプリ「今日頭条」も展開しているだけに、Nut Pro 3はそちらとの連携も期待されましたが、現状はTikTokや同アプリがプリインストールされているくらいで目立った製品にはなっていません。現状では「ハイスペックでカメラに特徴がある」という、いわば他社と同じ路線を進んでいます。バイトダンスが今後目の肥えた中国の消費者の気をどうやってスマーティザンの端末に惹きつけるのか気になるところです。



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関連キーワード: bytedance, nut pro 3, Smartisan, smartphone, TikTok
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