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5G×8K×ドローンで競争馬育成。世界初のドローンからの8K映像リアルタイム送信も

競争馬の毛並みや肉付きがくっきり伝わる

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2019年11月13日, 午後05:50 in 5G
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「5G」に「8K映像」、そして「ドローン」という"未来のテクノロジーてんこ盛り"な技術検証が北海道の牧場で行われました。

今回の実験は、新技術を駆使して競争馬の育成を支援する新たなサービスができないか模索するもの。具体的には、牧場から馬を撮した8K映像を送り、離れた場所にあるモニターにリアルタイムで表示するという内容です。

5Gは高速な通信ができる無線技術ですが、特に上り通信(端末 基地局)は4G LTEから格段に高速化されているため、高解像度な映像を送るのに適した技術と言えます。

■世界初、8K映像をドローンでリアルタイム伝送

競争馬5G実験

実験の中で行われた「5Gによるドローンからの8K映像のリアルタイム伝送」は、KDDIによれば世界初の取り組みとのこと。シャープが製品化に向けて開発中としているマイクロフォーサーズマウントの8Kミラーレスカメラを活用し、高解像度な映像を送信します。ドローンにはカメラに加え、au 5Gに対応するタブレット(サムスン製)を載せて、数m離れた5G基地局のアンテナまで映像を飛ばしています。
競争馬5G実験
競争馬5G実験
競争馬5G実験

■厩舎内の様子を8Kで観察

厩舎内の馬の様子をリアルタイムでモニターする実験も行われています。厩舎の入り口部分に設置された8Kカメラで馬を撮影し、映像をモニターに表示します。毛並みや肉付きがはっきり分かる映像をリアルタイムで送り、 遠隔地にいる調教師が飼育の参考にするイメージです。

競争馬5G実験
▲厩舎の入り口を通る馬を8Kカメラで撮影
競争馬5G実験
▲シャープ製の8Kカメラを活用
競争馬5G実験

■4つの4K映像をつなげて8Kで送信

厩舎ではもう1つ、8K映像を5Gで送る実験を行っていました。こちらは馬房(馬が棲む部屋)に4Kカメラを4つ設置し、その4つのライブ映像を組み合わせたものを、8Kマルチアングル映像として5Gで送信するものです。

競争馬5G実験▲馬房の上部4点に4Kカメラを設置競争馬5G実験▲4つの4K映像を1つの8K映像にして5Gで基地局アンテナに送信

競争馬5G実験
競争馬5G実験

■調教師や馬主に向けた新サービスへ

なぜ、高解像度な映像で馬を撮ることが「競争馬の育成支援」になるのかを説明するためには、競争馬の育成について知る必要があるでしょう。

実験が行われたのは日高軽種馬共同育成公社は、北海道南部の新冠町が運営する育成牧場。日本の競争馬の大部分を生産する巨大な馬産地のなかに位置し、生産農家や馬主から預かった競争馬のたまごたちを育てあげて、競争馬として送り出すための牧場です。

この牧場にいる約200頭の馬には、それぞれ馬主(オーナー)が存在します。通常、馬主は調教師に育成を委託しており、オーナーは調教師を通して馬の状態を知ることになります。

馬の状態を判断する上で重要なのが、馬の毛並みや肉付きの状態や、走り方といった視覚情報。今の仕組みでは、調教師は育成具合を確かめるため、月に1回程度、訪問し、馬の様子をみているといいます。

競争馬5G実験
この競争馬育成の仕組みを技術によってサポートしようというのが今回の実験の焦点です。8Kの高精細な映像なら、馬の毛並みや肉付きをはっきりと写しとり、調教師が離れた場所にいるときも、馬を見守ることができます。さらに、自分の馬の状態が気になる馬主にも、インターネット越しに今の愛馬の様子を観察できるサービスとして提供できるようになります。

なお、今回の実験は総務省の5G実証実験の1つに位置づけられています。国際電気通信基礎技術研究所 (ATR)が主導し、5G技術協力でKDDI、8K技術協力でシャープが参加。5Gを研究する東京大学大学院情報学環の中尾研究室も協力しています。

■実用化は数年先になりそう

この実証実験は"未来の5Gの用途"をイメージしたものですが、2020年に5Gが始まってすぐサービスになるかというと、それは難しいでしょう。

今回の実証実験では、5Gの端末からアンテナまで無線伝送した範囲はわずか5m程度。そこからモニター(牧場内にあります)までは光回線でつなげています。2本の8K映像を送るため、上りで200Mbpsという大容量の通信を必要とします。実験用の周波数帯(28GHz帯、700MHz幅)では広い範囲や長距離のエリアを設計するには適していないため、送信範囲をかなり絞った形での実験になっているようでした。


競争馬5G実験▲左上の5G端末(黒い塊)から右上の5Gアンテナまでの距離は約5m
競争馬5G実験競争馬5G実験

また、今回の実験で使われた8Kカメラは、シャープ約20年ぶりに手がけるデジタルカメラです。このカメラをシャープは2020年に発売すると予告していますが、今回使われたのはあくまでの試作機という位置づけ。さらに今回は、撮った映像をリアルタイムで5G端末に送れるよう、特別なカスタマイズを施しています。

さらに5Gで大容量の映像が一般的に使われるようになってくると、インターネットにつなぐ光回線の部分にも増強が必要となります。新冠町では今年から2020年度にかけて、光ファイバー回線の整備事業の行っています。

そして当然ですが、受信する側にも8K映像を表示できるモニターと、それを処理できる通信回線を用意する必要があります。同じ牧場内ならともかく、北海道で送られてくる8K映像を都心で観るには、まだまだハードルが高いと言えます。

もっとも、高額な競争馬を買って飼育できる馬主向けのサービスですから、8K映像を視聴できる環境を揃えるのは難しくないかもしれません。現時点の5G技術、8K処理技術、固定通信インフラでは実現するのが難しい内容ですが、数年後に時期が来れば、当たり前のように利用されるサービスになる可能性も秘めています。


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Source: KDDI
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