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ホンダ、原付一種免許で乗れる電動商用スクーターを来春発売

「新聞配達のバイクの音で目が覚めた」なんてことはなくなるかも

Hirokazu Kusakabe
2019年11月18日, 午後06:30 in transportation
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今年の東京モーターショーで、ホンダは2台の電動ビジネスバイクを世界初公開しました。新聞配達に最適な2輪スクーターの「BENLY e:」と、ピザなどの宅配業務に適した3輪スクーターの「GYRO e:」は、それぞれ既存の「BENLY」と「GYRO X」に搭載されている50cc単気筒エンジンを、電気モーターとリチウムイオン電池パックに置き換えたモデルです。どちらも来年春に発売が予定されています。

詳細なスペックは発売時期が近けば明らかになる見込みですが、両車とも50ccクラス相当、つまり原付一種免許で乗れるということですから、モーターの定格出力は600W以下になるはずです。

Honda BENLY e: and GYRO e:

シートの下には、ホンダの「モバイルパワーパック」と呼ばれる着脱式のリチウムイオン電池パックが2個、搭載されています。これは既にリース販売が行われている電動スクーター「PCX エレクトリック」で使われているものと同じなので、容量は20.8Ah × 2ということになると思われます。

Honda BENLY e: and GYRO e:

ホンダはこのモバイルパワーパックを、公共の場所に設置した充電ステーションで「交換」できるインフラの普及を構想しています。つまり、出先でバイクのバッテリー残量がなくなってきたら、最寄りのステーションに立ち寄って、バッテリーを充電する代わりに、既に充電済みのバッテリーと交換し、すぐさま再び走り出せるというわけです。

Honda BENLY e: and GYRO e:

今回の東京モーターショーには、その充電ステーションのコンセプトも展示されていました。この機械の前に立つと、黒いフタが自動的に開くので、使用済みのバッテリーを入れます。すると一度フタが閉まって、代わりに満充電されているバッテリーが出てくるという仕組みです。これらのバッテリーは、複数のユーザーで共有することになります。

充電ステーションは、街中やコンビニエンスストアなどに設置すれば、「置く方にもメリットがある」とホンダの担当者は言います。例えば、バッテリーを交換するために寄ったコンビニで、ついでに買い物をするということも十分期待できるからです。

Honda BENLY e: and GYRO e:

しかし、ホンダの電動バイクにしか使えなければ、充電ステーションの普及は見込めません。ホンダは将来的にこのモバイルパワーパックを統一規格にして他社の製品と互換性を持たせたいと考えます。そのために、ヤマハやスズキなど国内メーカー4社で交換型バッテリーのコンソーシアムを設立し、既に今年の4月から活動を始めているそうです。

また、このモバイルパワーパックは、電動バイクのみならず、屋外で電力を使うためのポータブル電源などに使用することも想定されています。

ホンダ車オーナーに限らず、さらに2輪車ライダーだけでなく、多くの人が様々な用途でモバイルパワーパックを使うようになれば、スケールメリットによってコストも下がることが期待できます。そうしてCO2排出量の少ない効率的で便利な社会にしようとホンダは提案します。

Honda Mobile Power Pack Charge & Supply - Portable Concept

とはいえ現状では、電動バイクの方が50ccエンジンを積む同型のバイクより、大幅に価格が高くなってしまうことは避けられそうもありません。

だからこそ、ホンダはビジネスバイクから電動化していく方針を採ったようです。つまり毎日多くの距離を走る商用ユーザーであれば、電気代とガソリン代の差額で車両価格の差を(ある程度)埋められるからです。実際に勘定できる経済性のみならず、企業イメージのプラス効果も期待できるでしょう。配達業務であれば1度の走行距離も計算が立つため、道の途中でバッテリー切れという事態も回避できます。

Honda BENLY e: and GYRO e:
新聞配達がみんな電動バイクになったら、住宅地の朝は劇的に静かになることでしょう。単気筒エンジンの排気音に明け方の浅い眠りを邪魔されることもなくなります。家から家へ、短い距離を走っては止まる新聞配達は、低いギアでエンジンを高回転まで回す発進加速の繰り返しです。内燃エンジンの一番うるさくて効率が悪い状態ばかりを使うことになります。電気モーターであれば走り始めてすぐに大きなトルクを発生できるし、配達員が新聞をポストに入れている間は完全に停止するので、エンジンのように無駄なアイドリングで空気や静寂を汚すこともありません。

Honda BENLY e: and GYRO e:

もちろん、個人が買い物や通勤に使っても便利な乗物になるでしょう。排ガスを出さずに気軽にチョイ乗りできて、自転車より楽に多くの荷物が運べるからです。カラフルな色にペイントしたり(商用ということでカラーリングは写真の白/黒しか用意されないそうです)、カスタムしたら楽しそうなどと夢が広がるのは筆者だけではないと思います。

しかし、そこで問題となるのはやはりイニシャルコスト。価格はまだ発表されていませんが、BENLY e:はBENLYの24万2,000円を、GYRO e:はGYRO Xの40万4,800円を、少なからず上回ることは確実でしょう。ホンダの方によれば、「ビジネス向けとして使える程度の金額」になるとのことでした。

Honda BENLY e: and GYRO e:

ちなみに、既に市販されている(TV番組で有名になった)ヤマハの電動スクーター「E-Vino」は、バッテリー容量を10Ahに抑えていることもあり、24万900円で購入できます。さらに現在はクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金として2万6,000円が交付されます。

なお、ホンダの電動スクーターは2個のバッテリーパックを同時に使用して走行するため、1個がなくなったらもう1個で走れる間に1個だけ充電しておく、という使い方はできません。一方のヤマハは標準装備のバッテリーと同じ物を、車体に収容可能な予備バッテリーとしてオプション販売するという方法を採っています。しかし、"シート下の力持ち"に徹したヤマハの素っ気ないバッテリーに対し、ホンダのモバイルパワーパックは、それ自体が製品として企画されているため、「見せるデザイン」になっているのが特長です。

Honda BENLY e: and GYRO e:

「バッテリーの交換ステーションが実用化されたら、一気に普及すると思うんですけど」とホンダの担当者は言います。確かに、街のあちこちにバッテリー交換ステーションが設置されたら、電動バイクの利便性は高まり販売台数が急激に増える可能性はあります。しかし、ステーションを設置してビジネスとして成立させるためには、多くの利用者が見込めなければなりません。よく言われる「卵が先か、鶏が先か」という問題になるわけですが、ホンダは政府や自治体による補助金から、まずは多くの卵が生まれることを期待しているようです。

Gallery: Honda BENLY e: and GYRO e: | 19 Photos

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