Mi Note 10は、本体サイズが74.2×157.8×9.67mm、重さが208g。ディスプレイは6.47インチの3D curved AMOLEDでエッジ部分がカーブしており、雫型のノッチを備えています。SoCにはGPUが強化されているSnapdragon730Gを採用し、6GBのRAMと128GBのストレージ、バッテリーは5260mAhと大容量で30Wの高速充電に対応。本体カラーバリエーションは3色、Aurora Green、Glacier White、Midnight Blackです。
OSはAndroidベースのMIUI11で、グローバル版にはGoogle関連のアプリがはじめからインストールされており、Google Payにも対応しています。
まずは付属品をご紹介しておきます。本体のほかにはACアダプタ、USB Type-Cのケーブル、SIM取出し用のピン、ソフトケース、ユーザガイドと保証書が同梱されています。本体背面はレンズ部が少し出っ張っているため、同梱されているケースを装着すると安心感が増します。なお、液晶保護フィルムは貼られていませんでした。
筆者が入手したモデルはM1910F4Gというグローバル版。2枚のnanoサイズSIMスロットを備えますが、microSDには対応していません。技適を取得していない端末なので今回、無線通信は試していませんが、公式サイトで公開されているMi Note 10のスペックをみるとB18やB19といった日本のLTEにも対応しているようです。これは日本での展開にも期待!
※(12月8日追記)入手時点では技適の表示はありませんでしたが、その後のシステムアップデートで技適の表示が追加されました。
フロントカメラ部のノッチは、設定で隠すことができます。動画を見たりゲームをしたりする際にノッチが気になったら、設定を変えてみると良いでしょう。
画面ロックの解除は、画面内指紋認証と顔認証、そしてBluetoothデバイスから行えます。さっそく、指紋と顔データを登録し、ロック画面の解除に使用してみました。
画面内指紋認証はガイドの上に指を乗せるだけ。反応速度は良い感じです。指紋認証時には4種類から選択できるアニメーションが表示されます。細かいところですが凝っていますね。顔認証はフロントカメラのすぐ下に顔マークが表示され、認証されると"レ"に変わります。顔認証も、フロントカメラを見ればすぐに解除され、反応速度も悪くなさそうです。
Mi Note 10は、最近のスマートフォンではあまり見なくなった赤外線を搭載しています。シャオミだけでなく他社も含めたテレビやスマートボックス、エアコン、扇風機などの家電製品、カメラなどを操作する赤外線リモコンになるというわけです。
「Miリモコン」というアプリがインストールされており、このアプリを介して機器を追加したり、実際に機器を制御したりすることができます。自宅のテレビを追加してみようとしたのですが、残念ながらネットワーク環境がないとメーカ名の選択画面に進めないようでした。エアコンで試したところメーカ名は表示されたのですが、該当するものはなし。次に中国へ渡航・宿泊する際、機会があればぜひ試してみたいと思っています。
さて、Mi Note 10の最大の特徴となるのがカメラ機能です。背面に5つ、フロントに1つのカメラを搭載。また、背面には明るさの異なるLED「ライト」と「ソフトライト」の2種類が搭載されています。
静止画の解像度は最大で12032×9024ピクセル、動画の解像度は最大3840×2160ピクセルです。
背面の各カメラの詳細は以下の通り。
・108MPメインカメラ
Samsung HMX、1/1.33インチセンサー、f/1.69、4軸 光学式手振れ補正(OIS)
・12MPポートレートカメラ
2倍光学ズーム、f/2.0、デュアルピクセル オートフォーカス、50mm相当(35mm判換算)
・5MP望遠カメラ
10倍ハイブリッドズーム、50倍デジタルズーム、f/2.0、4軸 OIS
・20MP超広角カメラ
117度、f/2.2
・2MPマクロカメラ
撮影距離1.5cm、オートフォーカス2~10cm
・32MPセルフィカメラ
f/2.0、4-in-1スーパーピクセル
背面のカメラは、マクロ、超広角(0.6倍)、1倍、2倍、5倍をワンタッチで切り替えることができ、10倍のハイブリッドズームと50倍のデジタルズームに対応しています。晴天で十分な明るさのある環境で、手持ちでの撮影を試したところ、5倍は十分、10倍も可、20倍、30倍になると画質の低下が気になるようになり、50倍は手振れ補正があってもちょっと辛いかなという印象を受けました。何かで固定したり、三脚を使ったりすると良いかもしれません。
被写体にもよると思いますが、5つのカメラは切り替えた際の色味の違いが気になることがありました。それに加え、5つのカメラが一列に並んでいるので、撮影時は端末の持ち方に注意したほうがよさそうです。指が映り込んでしまい撮りなおすことが何度かありました。
▲上段、左から超広角、広角、2倍。中段、左から5倍、10倍、20倍。下段、左から30倍、50倍
背面カメラの撮影モードは、スローモーション、ショートビデオ、ビデオ、写真、108MP、ポートレート、夜景、パノラマ、プロの9種類から選択できます。またAIによるシーンの自動認識にも対応しています。
▲108Pモードで撮影した画像の容量は20MBを超えることも。画像クリックで原寸サイズで開きます
108MPモードでの撮影時は、シャッターボタンを押してから保存が完了するまでに数秒かかるので注意が必要です。12032×9024ピクセルの画像を処理して保存するのですから仕方ないでしょう。デバイスを示す透かしは自動で108MP用に切り替わります。
※(12月8日追記)その後のシステムアップデートで108MPモードでの撮影後もすぐに次の撮影ができるようになりました。
▲108MPモードで撮影した画像には専用プレビューが用意される
108MPで撮影した画像を見る際は、画像をピンチインしていくと全体のどのあたりを見ているかがわかる専用のプレビュー画面に切り替わります。
1.5cmまで寄れるマクロモードは食べ物や花などに寄って撮りたいときに便利です。広角カメラなどでピントが合わない場合はマクロモードに切り替えてみると良いでしょう。
ポートレートモードでは、奥行き効果を絞り値f1.0~f16の間で設定できます。撮影後はこの設定値を「ぼかしレベル」として変えられるほか、任意の位置をタップすることでフォーカスの位置を変更することもできます。
プロモード選択時に設定できる項目は、ISO(100~3200)、WB(2000K~8000K)、S(シャッタースピード、1/1000~32秒)、F(焦点距離、0~100)、そして使用するレンズを超広角、広角、望遠(2×、5×)、マクロの5つから選択できます。108MPモードへは上部にある「108」で切り替えます。5つのレンズはそれぞれ特徴があるので被写体や撮りたいイメージで選べるのは良いですね。
ビューティーモードについては、肌の質感の仕上げなどはなめらかにしているだけのようですが、主設定項目が充実しているだけでなく、フロントカメラ使用時と背面のカメラ使用時で設定項目が異なり、フィルターの種類も異なるなど、端末事業を受け継いだMeituの遺伝子を存分に感じることができます。ビューティーモードの設定については以下の通り。
・フロントカメラ使用時
美顔:美肌、小顔、パッチリ瞳、鼻、あご、唇、Hairline
メイク:眉マスカラ、アイライン、リップグロス、目の輝き、チーク
フィルター:ローズピンク、セピア、B&W、映画など
・背面のカメラ使用時
美顔:美肌、体、足、頭、スレンダー、肩
フィルター:ビビッド、フィルム、B&Wなど
筆者は動画をほとんど撮らないのですが、ビデオモードにVlog撮影モードや美化があったり、ショートビデオはTikTok Magic Stickerに対応していたりバックグラウンドの音楽を選択できたりと最近の流行りを取り入れている一方、手振れ補正やアンチバンディング、4Kでの録画に対応しているなど、単純に画質の良い動画を撮りたいユーザのニーズにも対応していることに感心しました。
Mi Note 10のカメラで撮影した作例をいくつかご紹介します。
▲108MPモードでの作例。画像クリックで原寸サイズで開きます
▲108MPモードでの作例。画像クリックで原寸サイズで開きます