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「BlackBerryは死なず」キーボード無しブラックベリーの歴史から、2020年の復活を信じたい

セキュアなスマホの需要がこれからやってくる

山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年2月10日, 午前10:00 in blackberry
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TCLがブラックベリーから撤退することを発表しました。その理由は「ブラックベリーのブランド力低下」「キーボード端末の需要減」という2つの要因が考えられます。しかしブラックベリーの名を付けたスマートフォンが今後出てこないとはまだ決まっていません。今後再びブラックベリーからライセンスを受けたスマートフォンが出てくる可能性は十分ありうるのです。

とはいえQWERTYキーボード搭載端末は、スマートフォンサイズのキーボードを製造するメーカーが減少したことで難しいと言えそうです。ならばキーボードの無いタッチパネルだけを搭載したブラックベリーの可能性はどうでしょうか?TCL以外にライセンスを受けた2社が出していたのはキーボード無しのブラックベリーでしたし、その可能性はまだ捨てきれません。

ブラックベリーとQWERTYキーボードスマートフォンは同義語ともいえるほど、ブラックベリーのイメージは固定しています。しかし過去にはキーボードの無いブラックベリーも数多く出てきました。今後のブラックベリー復活を願い、キーボードの無いモデル、そしてタッチパネルの裏にスライド式キーボードを備え、閉じればキーボードレス端末として使えた端末を振り返ってみます。

BlackBerry Storm 9500 / 9530(2008年)、Storm 2 9520 / 9550(2009年)

ブラックベリー初のキーボード無しスマートフォンがStormシリーズ。Storm(嵐)という大胆な名前が表すように、変態なギミックを搭していました。それは「SurePress」の搭載です。SurePressはタッチパネルのキーボードを「押し込んで」操作するというもの。ディスプレイが本体中央の支点で支えられ、シーソーのように下に動くという機構だったのです。この操作でソフトキーボードを使って文字入力すると指先に力が必要となり、長文の入力は指が疲れるものでした。
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Storm登場時は「iPhone 3G」が出ており、ブラックベリーも対抗としてタッチパネル型スマートフォンを出す必要があったのでしょう。しかしSurePressは受け入れられず、2世代で終わってしまいました。

・BlackBerry Torch 9800(2010年)、Torch 9810(2011年)

完全キーボードレス端末では現行ユーザーを取り込むことは難しいと考え、縦スライド型のキーボードを搭載したのがTorch 9800シリーズ。後に出てきた「Priv」の元祖と言えます。タッチパネルは普通の静電式となり使いやすさも向上。OSはBlackBerry OS 7.0となりAndroidアプリも一部動くようになりましたが、どっちつかずの中途半端な存在に終わってしまったようです。
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・BlackBerry Torch 9850(2011年)、Torch 9860(2011年)

BlackBerry Torch 9810と同時期に出てきたのが、Torchの9850シリーズです。キーボードの無い普通のスマートフォンスタイルで、タッチパネル操作が容易となり他社のAndroidスマートフォンに近い使い勝手が得られるものでした。しかしこのころは逆にサムスンやモトローラ、LGなどから多数のQWERTYキーボード端末が続々と登場。ブラックベリーはむしろキーボード機を強化すべきだったのかもしれません。
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・BlackBerry Curve 9380(2011年)

BlackBerry Torch 9850シリーズのすぐ後に登場したモデルです。「Curve」はキーボード付きのブラックベリーのモデルの中で、上位の「Bold」の下位に位置する普及モデル。若年層もターゲットにし、BlackBerry Torch 9800からスライドキーボードを取り外したデザインでした。しかしそのデザインや低いスペックから市場での反応はいま一つだったようです。
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・BlackBerry Z10 (2013年)

2013年、ブラックベリーは社名を「RIM」から「BlackBerry」へ変更。またQNXベースのOS「BlackBerry 10」を発表しました。それを搭載した最初のスマートフォンとして出てきたのがQWRETYキーボード付きの「BlackBerry Q10」と、キーボードレスの「BlackBerry Z10」です。SoCはSnapdragon S4となり、カメラも800万画素と当時としては十分。OSもSNSアプリのネイティブ対応や、Androidアプリとの親和性も増しました。しかし機能が高まり使い勝手が高まった分、多くの人々はキーボード付きのQ10を選んだようです。Z10は残念ながらQ10を超える魅力が無かったのです。
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・BlackBerry Z30 (2013年)

BlackBerry Z10の上位モデルとなるのがZ30です。ディスプレイの大型化(4.2インチ > 5インチ)とバッテリーの大容量化(1800mAh > 2880mAh)を図ったものの、ディスプレイ解像度はHD、カメラやメモリ容量も変わらなかったために他社のフラッグシップスマートフォンと並ぶ存在にはなれませんでした。スマートフォンディスプレイの大型化の流れに果敢にも追いつこうとした製品だったのですが、詰めの甘さが目立ってしまいました。
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・BlackBerry Porsche Design P'9982(2013年)

ポルシェデザインとのコラボモデルは2011年にリリースした「P'9981」から毎年のように新製品を投入してきました。このP'9982はZ10をベースモデルにし、ストレージを贅沢にも64GBに増強。ポルシェデザインのスマートフォンが欲しいユーザーから人気を得たことでしょう。今見てもカッコいいデザインでキーボードレスブラックベリーの中でも特異な存在です。
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・BlackBerry Z3 (2014年)

BlackBerry Z3はインドネシアなど新興国のスマートフォンユーザーをターゲットにした超低価格モデルです。前年発表の新興国向けキーボードモデル「BlackBerry Q5」は300ドル台で登場しましたが、Z3はさらに安い219万9000インドネシアルピア (200ドル弱)で出てきました。スペックは5インチ960x540ピクセルディスプレイ、Snapdragon 400にRAM1.5GB / ROM8GB、5メガピクセルカメラ、通信方式は2G/3Gのみというエントリーモデル。新興国でのブラックベリー人気回復を狙いましたが、他社からより安いスマートフォンが登場する中では力不足だったようです。
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・BlackBerry Leap (2015年)

2014年のグローバルモデルから、キーボード搭載の従来デザイン製品を「Classic」、大画面+キーボード端末に「Passport」と、製品名を愛称に変更した流れで出てきた、キーボードレスデザインの製品が「Leap」です。中身はほぼZ30と同等で、価格を引き下げ若い世代にアピールしようとしたモデルでした。
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・BlackBerry Priv(2015年)

スライド式キーボード+タッチパネル、しかも側面をカーブさせたエッジディスプレイを搭載し、SoCはSnapdragon 808、カメラも1800万画素とブラックベリーの当時の技術力すべてをつぎ込んだ、ブラックベリー史上最強と言える製品です。このPrivは他社スマートフォンからブラックベリー端末へ乗り換えてメインに使うことも充分可能で、使ったことがある人も多いかと思います。
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OSもついにAndroid 5.1を搭載し、完全なるAndroidスマートフォンとなりました。約10万円の価格もスペックを考えれば納得できるものだったと言えます。またBlackBerry OSで展開してきたセキュリティーソリューションを「DTEK」としてAndroid OSへ移植。ブラックベリーとしてはこのPrivを高セキュアな端末としても売り込みをかけたのでした。

このPrivは細かいところで完成度の低さもあったものの、Androidスマートフォンの中でも大きな注目を集めました。もしかするとこのPrivからキーボードを無くした製品を出していれば、ブラックベリー人気をさらに高めることができていたかもしれません。しかし当時のブラックベリーには1機種に集中するだけのリソースしかなかったと思われます。

・BlackBerry DTEK50 / DTEK60 (2016年)

2016年はブラックベリーのハードウェア戦略の大転換期となりました。7月に発表されたDEK 50、10月登場のDTEK 60はどちらもTCLが製造したモデルです。しかもベースモデルはそれぞれアルカテル(TCLの海外向けブランド)「IDOL 4」、「TCL950(中国向け製品)」で、ボディーの仕上げを変えてDTEKアプリを搭載した高セキュアなAndroidスマートフォンとして出てきたのです。
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その外観はこれまでのブラックベリー端末とは異なるテイストであり、新規ユーザー獲得にはよかったかもしれませんが、旧来からのブラックベリーファンにとってはなんとも言えないデザインと感じられたかもしれません。

なおこの年の9月にブラックベリーは自社でのスマートフォン製造撤退を発表。インドネシアのBB Merah Putihと端末製造・販売で協定。12月にはDTEKシリーズを製造したTCLとライセンス契約を結んでいます。

・BlackBerry Aurora(2017年)

そのインドネシアBB Merah Putihによる製品がBlackBerry Aurora。Snapdragon 425、5.5インチ1280x720ピクセルディスプレイのエントリー機ながらカメラは1300万画素、フロントも800万画素と高めなのはセルフィー需要の高さからでしょう。価格は349万9000ルピア、Z3よりもスペックアップということで1万円ほど高い価格設定でしたが、これはインドネシア製としたことで中国で作るよりも価格が上がってしまったことがあったのかもしれません。
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東南アジア市場は先進国からブラックベリー端末の中古が流れてきた2010年ころから、料金が安価に利用できるブラックベリーメッセンジャー(BBM)の人気が高まり、ブラックベリーがあっという間に人気となりました。しかしAuroraが出た2017年にはもはや他に多くのSNSサービスもあり、ブラックベリーブランドのスマートフォンの人気回復にはつながらなかったのです。


・BlackBerry Motion(2017年)

TCLによるキーボード付きブラックベリー「BlackBerry KEYone」から、キーボードを無くしてタッチパネルのみにした端末です。ディスプレイ/キーボード以外のスペックはほぼ同等で、Snapdragon 625、1200万画素カメラ、5.5インチ1920x1080ピクセルディスプレイを搭載。キーボード付き端末はその後「KEY 2」「KEY 2 LE」と後継機が出ましたが、こちらはこの1機種で終わったあたりから、やはり他社品に打ち勝つほどの差別化を図ることは難しかったようです。TCLとしてもキーボード無しブラックベリーが売れれば、同じプラットフォームでアルカテルなど他ブランドへの同型モデル展開も考えられたでしょうが、それは叶わぬ夢に終わりました。
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・BlackBerry Evolve / Evolve X(2018年)

最後のキーボード無しブラックベリーとなったのが「BlackBerry Evolve」「BlackBerry Evolve X」の2機種。これらの製品はインド市場向けで、2017年にライセンス提携したインドの Optiemus Infracomがインドで設計、製造したスマートフォンです。EvolveがSnapdragon 450にデュアル1300万画素カメラ(カラー+白黒)、Evolve XがSnapdaragon 660に1200万画素カメラ+1300万画素カメラ(光学2倍望遠)という差があります。なお5.99インチ2160x1080ピクセルディスプレイ、1600万画素フロントカメラはどちらも同じスペックです。
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こうして振り返ってみると、やはり消費者がブラックベリーのブランドに求めているのは安全性だけではなく物理的なQWERTYキーボードだったと言えるかもしれません。iPhoneに対抗、あるいはキーボードとタッチディスプレイで利便性を高めようとしたり、新興国へ攻めていったものの、他社と同じスタイルの製品では消費者を振り向かせることは難しかったと思えます。

インドネシアの提携先による製品はAuroraだけで終わり、インドのOptiemus Infracomからは1年近く目立った動きはありません。これでTCLが撤退となるとブラックベリーの名を冠したスマートフォン新製品は出てこないことになります。しかしスマートフォンのセキュリティーへの懸念が広がる中、高セキュアなソリューションを提供できるブラックベリーにはまだ生き残る道があります。事実、4GフィーチャーフォンのPunkt.の「MP02」にはDTEKが搭載されています。
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QWERTYキーボードの無いブラックベリーが出てきても、それはブラックベリーではないという意見もあるかもしれません。しかしブラックベリーが市場で受けていたのは「押しやすいキーボード」に加え「高いセキュリティー」でした。5G時代を迎えあらゆるものがつながるようになる中、ブラックベリーが引退するにはまだ早すぎるのです。



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