Activision Blizzard
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社内の性差別的な風習についてカリフォルニア州公正雇用住宅局(DFEH)その他からの訴訟に始まり従業員のストライキ、幹部の離職などが相次いだ波乱の1年を終えようとしているActivision Blizzardですが、まだ問題は鎮火していません。

Wall Street Journalは、現在Activision BlizzardのCEOを務めているBobby Kotick氏に関しても、問題の発端となった女性への性的ハラスメント行為に対して事実の多くを知っていただけでなく、状況によっては告発された側の幹部の立場を保護するよう行動していた可能性があると報じました。

これを受けてActivision Blizzardの従業員を擁護する団体A Better ABKは「Bobby KotickがCEOを辞任するまで我々は沈黙することはありません。また、従業員が選んだ情報源による第三者のレビューを求めるという当初の要求を引き続き訴えていきます」とし、ストライキを再び敢行するとしています。

Brendan McDermid / Reuters
Brendan McDermid / Reuters

WSJによれば、Kotick氏はDFEHが訴訟を起こした後、企業行動担当副社長Fran Townsend氏から従業員に送信された「10年以上前の事実無根の古い話や脈絡のない話など、当社に対する歪曲され事実と異なるイメージばかり主張されている」との内容のメールを記述した本人だったとのこと。このメールは当時多くのBlizzard社員の怒りと反発を買い「忌まわしく侮辱的だ」という批判の声もあがりました。

またWSJは先日共同リーダーの立場を離れたJen Oneal(Jennifer Oneal)氏も、8月の就任後1か月足らずで法務部門に対して「私は入社以来いままで形式だけの存在とされ、疎外され、差別されてきた」「この会社の文化が改善されるとはとても思えない」とのメールを送っていたことも明らかにしました。

それ以外にも、2017年に女性従業員へのセクハラ行為で告発されたActivision傘下のゲームスタジオTrayarcで責任者の一人だったDan Bunting氏に関しても、Kotick氏は人事部門の解雇勧告をくつがえすために介入したと報じられています。

Activision Blizzardは、WSJの報道に対して反論文書を公開しました。その文書では「(報道は)Activision Blizzardと当社のCEOを誤解させるものであり、CEOに関して報告されたセクハラ問題は対処済みであり、現在社内で進められている包括的な職場への重要な変革を無視しており、我々の価値観に応えるために日々努力している何千人もの従業員の努力を考慮していない」としました。さらに「Kotick氏のもと、不適切な行為に対するゼロ・トレランス・ポリシーをはじめとする大幅な改善を実施しており(中略)、確固たるフォーカス、スピード、リソースを投入して前進しています。我々は、チームにとって最高の職場を実現するまで諦めることはありません」としました。

Kotick氏は、WSJが報じたた当初のメールの内容についても「我々の最初の対応は、率直に言って見当違いなものだった」と非を認めており、安全で包括的な職場環境を作るために「迅速な行動」を取ると主張していたとしています。その後、Kotick氏は新しいハラスメント防止方針を発表し、Activision Blizzardの取締役会で、多様性と安全性の目標を達成したと言えるようになるまで大幅な減給措置をとるとしていました。

Activision Blizzardの従業員はWSJの報道を受けてストライキをするとしているものの、状況から考えるとKotick氏が辞任の道を選ぶとは考え難そうです。取締役会は、Kotick氏のリーダーシップに「今後も信頼している」と述べているとのことです。

Source:Wall Street Journal