CBS Photo Archive via Getty Images
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SFテレビシリーズ『スタートレック』に”スコッティ”役で出演していたことで知られ、2005年に亡くなったカナダ人俳優ジェームズ・ドゥーアン氏の遺灰が、約12年前に密かに国際宇宙ステーション(ISS)に持ち込まれ、すでに地球を7万回以上周回、約17億マイル(約27億km)も宇宙を旅していることがわかりました。

12月25日に英The Times紙が最初に報じたこの件について、息子のクリス・ドゥーアン氏は「12年間秘密にしてきた」としています。クリス氏は、2005年に85歳で亡くなったジェームズ・ドゥーアン氏が生前「宇宙、科学、鉄道に情熱を注いでいた」と述べ、なかでも特に宇宙に行きたいとの願望を持っていたとのこと。

ドゥーアン氏の遺灰は当初、SpaceX Falcon 9ロケットに搭載されて打ち上げられました。しかしこのときはロケットが軌道に到達できず。それで諦めなかったドゥーアン氏の家族は、当時Space Adventures社を通じて民間人に販売されていたISSへの宇宙旅行のため、カザフスタンで隔離に入っていた起業家でゲーム開発者(ウルティマ・シリーズで知られる)リチャード・ギャリオット氏に接触。ギャリオット氏はドゥーアン氏の遺灰を郵送してくれれば、ISSに持ち込めると返答しました。

ギャリオット氏は、受け取った遺灰をドゥーアン氏の写真3枚にそれぞれラミネート、1枚はクリス氏に返し、1枚は宇宙葬としてエアロックから宇宙空間に放出、その後大気圏に落下しました。そして3つめはISS滞在中にこの宇宙ステーションのコロンバスモジュールの床下に隠したとのこと。

ギャリオット氏は自身がISSに搭乗した2008年以来、自分が知る限りは誰もそれを動かしたりしていないと述べました。とすれば、ドゥーアン氏の遺灰はいまもISSとともに地球を周回していることになります。ギャリオット氏は「ジェームズ・ドゥーアンは、宇宙の星々のなかで安息の場を得た」と述べました。

クリス氏は、NASAが人の遺灰をISSに持ち込むことを快く思わないであろうことを考慮したギャリオット氏から、このことを「しばらく黙っておく」ようアドバイスされたとのこと。そして12年という十分な時間が経過したことで、ようやくこの話を公にできるようになったとしています。

ただ、ギャリオット氏は2018年の時点で、すでにISSへの遺灰の持ち込みについて話しているのがYouTubeにアップされています

source:TheTimes