ドコモの第3四半期決算説明会で、井伊基之社長から、ahamoの事前エントリーが100万件を突破したことが明かされました。合わせて、提供開始日や詳細なサービス仕様もまとめて公開されています。スタートは3月26日。月の途中からのサービス開始になりますが、料金は新規契約の場合日割に、ギガホなどからのプラン変更の場合は高いほうの料金が適用されるようです。

ahamo Junya Ishino
▲提供開始日が3月26日に決まったドコモのahamo

12月に発表された段階では、ファミリー割引のカウントなどから外れると説明されていたahamoですが、1月14日に、井伊社長はグループインタビューで筆者らの質問に答える形で、その仕様が変更になったことが語られました。ahamo自体には割引がないので、家族何人で契約しようが2980円のままですが、家族にギガホやギガライトのユーザーがいる場合には、ahamoユーザーも1人とカウントされます。そのため、3人家族で1人がahamoに移り、割引額が減少してしまうといった心配がなくなりました。

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▲1月14日に、ファミリー割引の対象になることが明かされた

2月5日の発表では、ドコモの契約年数も引き継がれることも明記されています。ファミリー割引と同様、契約年数が長くなっても2980円から金額が安くなるわけではありませんが、継続利用期間は、dポイントクラブのステージに影響を与えます。現在の仕組みは、4年未満が1st、4年以上8年未満が2nd、8年以上10年未満が3rd、10年以上15年未満が4thで、15年以上だとプラチナステージに上がれます。ステージは、6カ月間の累計dポイント獲得数でも上げることができますが、4thは3000ポイント以上、プラチナに至っては1万ポイント以上と、かなり高額な買い物をしないと、貯まらないポイント数です。

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▲「ずっとドコモ割プラス」導入時に、現在のステージ判定方法が取り入れられている

そのため、dポイントクラブのステージは、長期契約ユーザーをドコモに留めておくインセンティブになっていました。例えば、プラチナステージの場合、d払いの「dポイントスーパー還元プログラム」で、1%の追加還元が受けられます。また、プラチナステージ限定の抽選で当たるクーポンや抽選は、内容がかなりお得。JALのラウンジ利用券や、1万円分の百貨店商品券など豪華な中身になっています。4th、プラチナを対象にした、映画や遊園地、スポーツクラブの優待もあるため、継続契約期間がリセットされるかどうかは、長期ユーザーにとって重要なポイントだったと言えるでしょう。

逆に言えば、これがなくなってしまうと、ドコモを使いづけるメリットが薄くなってしまいます。いったん、他のキャリアに移って様子を見るといったことも可能になるため、ユーザーを引き留めておく効果が薄くなります。ahamoの発表によってMNPの流出が止まったとはいえ、他社も対抗策を打ち出してきている以上、継続利用期間の維持は必要な措置だったと言えるでしょう。

当初のahamoは、ドコモ本体とは別キャリアのような扱いで、サービス開始直後の移行にはMNPが必要になる予定でした。サブブランドとして準備していたものを、総務大臣の発言を受け、急遽変更したのでは……と邪推されていたのはそのためです。ところが、ahamoのお披露目から約2週間後の12月18日には、MNPが不要になる仕様変更が発表されました。

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▲発表当初は、5月までMNPの手続きが必要な仕様だった
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▲12月18日には、ahamo開始当初からプラン変更で済むことが明かされた

ドコモは、その理由を「システム開発が間に合ったため」としていましたが、なんとしてでもメインブランドの料金プランとして提供したいドコモが、意地を見せたようにも思えました。別システムでなくなった以上、ファミリー割引や継続利用期間の引継ぎは自然なこと。あくまで筆者の推測にはなりますが、このタイミングと前後して、当初の仕様が変更になった可能性があります。

ファミリー割引の対象になることや、継続利用期間の引き継ぎはポジティブサプライズでしたが、意外な仕様も判明しました。それが、留守番電話サービスです。当初から、ahamoはキャリアメールが非対応になることは大々的にうたわれていましたが、ネットワークサービスの対応の有無は明かされていませんでした。ahamoは、ネット利用が中心の若者をターゲットにした料金プランなので、あまり電話は使わないという判断が働いたのかもしれません。

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▲ネットワーク側で相手の音声を録音する留守番電話サービスに非対応

とはいえ、電話に出られないときなどに、メッセージを吹き込んでおくという場面は、少なからずあるはずです。折り返せばいいとはいえ、用件が事前に分かればその判断ができて便利だっただけに、留守番電話サービスがないのを痛いと感じているユーザーもいるでしょう。特に、ビジネス利用をしていると、留守番電話サービスがないのはなかなか厳しいかもしれません。

ドコモによると、留守番電話サービス以外では、転送でんわサービスやキャッチホンにも非対応とのこと。筆者は、海外出張時に、IP電話サービスに転送をかけ、着信料を節約していただけに、この仕様は少々残念です。転送電話を利用する、サードパーティの留守番電話サービスも使えなくなってしまいます。

転送電話サービスは代替がないため、いかんともしがたいのですが留守番電話サービスは、必要な場合には、端末側に録音する伝言メモで補う必要がありそうです。ただし、伝言メモ的な機能は、一部端末には搭載されていません。国によっては、プライバシーや通信の秘密などとの兼ね合いで提供できないためと言われていますが、実際、グローバルメーカーのグローバルモデルには搭載されていないことが多々あります。

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▲iPhoneには、端末側に録音する伝言メモのような機能が存在しない

代表例で、シェア的に影響が大きそうなのはiPhoneでしょう。Androidでも、Pixelや筆者が使うSIMフリー版のXperia 1 IIには、この機能がありませんでした。そのため、ahamoでどうしても留守番電話が必要になる場合は、選択する端末に注意する必要があります。ドコモのAndroidスマホには搭載されているケースが多いため、こうした端末を選ぶのが無難と言えそうです。