Humidifiers

長引く新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、テレワークが普及しています。通勤しない、ある種の気楽さがある一方で、快適な仕事環境は自分で用意しなければならず、企業で本格的にテレワークが導入されてしばらくは、環境の整備に難儀した方もいるのではないでしょうか。

室内の環境は、室温もさることながら、二酸化炭素濃度や湿度など、快適に過ごせる数値の目安がいくつかの政府機関から示されています。たとえば厚生労働省(当時の労働省)がオフィスの衛生環境について定めた「事務所衛生基準規則」によれば、「室の気温が17度以上28度以下」「相対湿度が40%以上70%以下」(いずれも空調設備を設置している場合)になるようにする必要があるとされます。

湿度は高すぎるとカビやダニの活動を促進し、低すぎると飛沫のエアロゾル化量を増やすほか気道の粘膜機能を低下させるため、適正な数値に保つことが重要です。人が快適に過ごせる室内の湿度は諸説ありますが、およそ55~60%前後といわれています。湿度を上げる方法は、加湿器の使用が一般的です。

加湿器を使う上で留意すべきポイントは、加湿能力やランニングコストもさることながら、メンテナンス性もきわめて重要です。加湿器は水を扱う家電なので、呼吸器系疾患のリスクを避ける意味でも、毎日の水交換や定期的な清掃が欠かせません。ここでは比較的安価な単機能の加湿器を紹介しますが、加湿器を選ぶ際には、使い方に応じてメンテナンスのしやすい機種を選ぶことをおすすめします。

ダイニチ「HD-LX1220」

ダイニチ「HD-LX1220」

7Lタンク装備の大型モデル。水を浸透させたフィルターに風を当てて加湿する気化式ですが、内蔵ヒーターにより温風を出すことも可能なハイブリッド式の製品です。タンク容量は約7L。フィルターに当てる風は温風と室温の2種類から選択可能で、加湿速度を上げるターボモードを搭載。タンクには抗菌アタッチメントを装着できるほか、フィルターやトレイに抗菌加工を施すなど、衛生面に配慮しています。

ターボモード時の加湿量は約1300ml/h。適用床面積は和室で20畳、洋室で33畳。価格は4万1500円。

稼働中はずっとフィルターが濡れている気化式は、定期的にフィルターとタンクの洗浄が必要。送風ファンを使うため、給気口の清掃も重要です。

ダイニチ「HD-LX1220」

山善「MZ-F131」

山善「MZ-F131」

くせのない外観と手頃なサイズ感の超音波式加湿器。超音波式は小型でおしゃれな外観の製品が比較的多く、入手しやすい価格で選択肢の多い製品カテゴリです。タンク容量は1.3L。自動切り替え可能な7色のライトを内蔵。最大加湿量は210ml/h。適用床面積は6畳。価格は5280円。

微細な振動によってタンクの水を放出する超音波式は、他の方式よりもこまめな水の交換が重要。タンクの水は頻繁に交換し、振動部のパーツも念入りに清掃しましょう。最近は殺菌カートリッジを備えた製品も出ています。

山善「MZ-F131」

象印「EE-RQ35」

象印「EE-RQ35」

タンク内の水を沸騰させた蒸気で加湿するスチーム式加湿器。やっていることは電気ポットと同等であり、水を加熱するため加湿器としては衛生的。加湿力の高い製品が多く、壁などに結露が発生する場合もあるため、設置場所には気をつけたいところ。

本機は安全のため一旦沸騰させた蒸気を65度まで冷ましてから放出する仕様で、室内の湿度/室温に応じて運転内容を3段階でコントロールする自動加湿機能や「湯沸かし音セーブモード」などを搭載。最大加湿量は350ml/h。適用床面積は和室で6畳、洋室で10畳。価格は2万1800円。

タンク内の水分だけを飛ばすスチーム式は、水道水に含まれるミネラルが固着して「スケール」と呼ばれる汚れを生じます。スケールの発生を抑えるためには、タンクの水を入れ替える際に残った水を一旦全て捨てて完全に入れ替える、定期的にクエン酸洗浄を行うなどの対処法があります。

象印「EE-RQ35」

積水樹脂「ULT-EL-GR」

積水樹脂「ULT-EL-GR」

ごく短時間、限定的な空間を一時的に加湿する用途であれば、電源を使わない簡易加湿器(自然気化式)も選択肢に入るでしょう。本製品は特殊な繊維に水を含ませて室温で気化させることで、周囲の湿度を少しだけ上げるというもの。

「コップ1杯の自然蒸発量の約20倍の効果」と謳っていますが、加湿量としては1時間あたり5ml程度ときわめて小さいため、単体で使うというよりは、メインの加湿器が別にある環境で、デスクの上など長時間滞在する場所などに補助的に置いておくような使い方が適切でしょう。価格は1,291円。

濡れている状態のフィルターを長時間置いておく使い方になりますが、「使用上の注意」にはメンテナンスに関する記述がないため、使い切りのインテリアと見た方がいいかもしれません。

積水樹脂「ULT-EL-GR」

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