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Brendan McDermid / reuters

米Amazonが、シカゴにあるDCH1物流センターの労働者に対し別の配送センターに移って「Megacycle」シフトに就くか、退職するかの選択を迫っていると伝えられています。Megacycleシフトは別名「墓場シフト」とも呼ばれ、深夜1時20分から11時50分までの10.5時間を就業時間とします。

若年層カルチャーなどを幅広く扱うViceメディアのなかのテクノロジーニュースサイトMotherboardによると、Amazonは最近、DCH1物流センターを閉鎖すると労働者に通知し、シカゴの別の場所にある新しい倉庫をMegacycleシフトとともに提供するとしました。

DCH1では近年、有給休暇の取得を可能にするよう会社に求めるために労働者が団結、従業員擁護団体のDCH1Amazonians Unitedを組織し、昨年3月にようやく「新型コロナウイルスの発生を考慮した上での有給休暇取得」を会社に認めさせることに成功したことが報じられていました。

しかし今年1月25日に、AmazonはDCH1を閉鎖すると従業員に伝え、数百名の倉庫現場労働者には同じシカゴに新設される別の配送センターでMegacycle労働を受け入れるか、退職するかという二者択一を提示したとのこと。以前のDCH1では、朝4時45分上がりで8時間労働の夜勤シフトと、午前の時間帯に4時間または5時間勤務するシフトなどを選択することができました。しかしこれらは段階的に廃止されつつあるとのことです。

Motherboardは、Amazonの措置に対し「新しい仕事の時間帯は倉庫で働く多くの母親たちや介護すべき家族を持つ人、朝の時間帯に家に帰る必要がある人にとっては無茶な要求です」「新型コロナ禍のなか、子どもたちは実質的に自宅学習をしているケースも多く、親がそこにいる必要があります」と訴える労働者の言葉を伝えています。

Amazonはここ数か月、米国内の倉庫労働者に対しMegacycleシフトに就くよう編制を進めているとされます。これはより長時間をより少ない頭数でこなさせることで人件費を削減し、従業員の生活や健康、安全性よりもあくまで物流の効率を高める施策であり、雇用主側の利益追求の側面が強いと指摘されています。Amazonは2020年8月、米国の都市郊外に1000の配送ステーションを開設し、プライムデー期間の配送遅延を改善するとの計画を明らかにしていました。

DCH1労働者を受け入れる予定の3か所の配送センターは、少なくとも時間あたり15ドルを支給し、包括的な福利厚生を提供するとしています。しかし、倉庫労働者の大半は福利厚生の対象にならないパートタイマーです。

Amazonの広報担当者Jen Crowcroft氏は、今回の件について「DCH1従業員にMegacycle勤務のみを指示しているというのは正確ではありません。Amazonの現場では幅広い雇用機会を用意しており、従業員に寄り添って最もよくサポートできるオプションを提示しています」「従業員は私たちの事業の中心的存在であり、彼らに世界クラスの施設と素晴らしい柔軟なキャリア形成の機会を提供できることをうれしく思っています」と本家Engadgetに述べています。

Source:Motherbord
via:The Verge
Coverage:CNBC

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