Ivan Romano via Getty Images
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米Amazonが、数十の取引企業に対してその企業の株式をより低いレートで購入可能にしているとWall Street Journalが報じています。この経済紙によると、Amazonは少なくとも上場企業12社と75を超える一般企業のワラントを取得しており、その潜在的な価値は数十億ドルに膨れているとのこと。

ワラントの仕組みはストックオプションに似ており、保有者は一定期間の後にあらかじめ定めた価格で株式を購入できます。つまり、”一定期間”の間にその企業の株価が上昇すれば、ワラント保有者は市場の株価よりも安い値で株式を手にすることができます。

Amazonは、小売りチェーンのKohl'sを初めとして航空機リース企業、コールセンター事業者、水素燃料電池サプライヤーなどとの取引で、ワラントを求め、それを使って安価に株式を購入、場合によっては相手企業の主要な株主のひとりになっているとWSJは報じています。またいくつかのケースでは役員会に加わる権利や買収を提案するオプションまで握っているとのこと。

ただ、WSJの取材に対してAmazonはワラント契約の額はサプライヤーとの契約額の1%にも満たないと回答しています。ワラント契約の額は特定の基準値に関連していることもあります。

Amazonは先週、自動運転トラックの技術を開発する”Plus”と称する企業に対して1000台分の自動運転システムを発注しましたが、同時にこの企業の株式を最大で20%まで購入できるオプションも所有していると、WSJは述べています。同様のワラントの購入をAmazonは10年ほど前から行っており、最近ではその方向性をさらに強化しているとも言われています。

ただ、Amazonに対する独禁法違反監視の目も鋭くなっており、ネット通販の巨人が取引企業に対して格安価格で株式を寄越すよう圧をかけているとするWSJのレポートを、規制当局がどう見るかも気になるところです。

Source:Wall Street Journal