AirTags

アップルが開発中と噂される忘れ物防止タグAirTags(仮)は未だに公式発表されませんが、同社の特許出願した資料の中にそれと思しき説明や画像が発見されました。

「ワイヤレス位置追跡タグ」と「拘束保持リングを備えたファスナー」と題された2つの特許出願は、どちらも「GPSよりも正確に物体の絶対的な位置を特定できる無線タグ」に言及しているものです。すなわちAirTagsが備えている可能性がある機能の多くも説明されているかっこうです。

AirTagsらしき「物理的なオブジェクト追跡に使えるタグ」の概要は、「物体に取り付けられる小型で便利な形状のデバイス」であり、「様々な条件や環境の高い信頼性を保証する堅牢な構造設計」を特徴とするとのこと。また「防水性または防滴性を有し、衝撃、落下、通常の使用から生じるその他の一般的な外傷に耐える可能性がある」とされており、日常的な使用が織り込まれているもようです。

また「背面は金属製ディスク、上部と側面はプラスチック製」とは、噂されてきたAiTagsのデザインとも合致。さらにキーチェンリング付きのレザーポーチ(AirTags本体に取っ手はなく、ポーチに入れて持ち物にくくりつけると予想されている)も描かれています。

AirTags

そしてタグの位置追跡と方向探知機能は非常に正確であり「スマートフォンは3フィート(約90cm)~1フィート(約30cm)以内でタグの位置を特定できるかもしれない」とのこと。こちらはAirTagsにiPhone 11シリーズと同じU1チップが搭載され、UWB(超広帯域無線)により超精密な位置検出ができると予想されていることを彷彿させます。

また特許では忘れ物の位置を特定するだけでなく、タグを付加したモノに近づいたときなどに、他のデバイスのアクションを促す可能性も言及されています。すなわち「建物のロビーにあり、ユーザーがロビーに入ったときに、スマートフォンがそのタグから一定の距離内にあることを検出し、屋内の地図がスマートフォンに自動的に表示される」という実例も示されています。

そしてタグには様々なモードがあることも説明されています。まず「通常動作」モードではタグは電力を節約し、他の1つないし複数のデバイスと瞬間的または断続的に通信を確立し、自身の状態や位置に関する情報を交換することができる」とのこと。つまり定期的にiPhone側に位置情報を知らせることができるわけです。

さらに「紛失」モード は、「タグと1つ以上の他のデバイスとの間の通信が予期せず失われた場合に発生する 」というもの。その場合は第三者のデバイスを介して暗号化された送信を非公開でルーティングし、所有者のデバイスに情報を送信できるとのことです。要は他の人がタグの近くに来ればその人には知らせずにシステム側で検知され、所有者だけに位置情報を送るということ。また別のモードでは同じシステムを使い、例えば他の機器を経由して家に置き忘れたタグの位置や状態も分かるもようです。

ほかコンパクトなケースやApple Watchバンド、コードやストラップなどにも収納できるなど、アクセサリー類についての記述もあり。それに加えてベースに置いて充電できるという、iPhone 12のMagSafeを思わせる図版も含まれています。

AirTags

興味深いのは、タグをユーザーの体に装着して姿勢を確認したり、全身をトラッキングしてワークアウトでの身体の動きをモニターしたりできるイメージ画像もあることです。アップルはプロのトレーナーが指導するサブスクリプション「Apple Fitness+」を予告していますが(日本は対象外)Apple Watchに加えてAirTagsも活用する意図があるのかもしれません。

AirTags

アップルのようなハイテク大手は数多くの特許出願をしており、そのうち製品化や実用化にこぎ着けるものはごく一部です。今回の特許2つもAirTagsがこれら機能のすべてを備えていると保証するものではありませんが、少なくともアップルが超広帯域無線のU1チップを様々な用途での活用を検討していることはうかがえます。そしてAirTagsが11月に発表される可能性が濃厚であることは、これら特許が公開されたタイミングと密接な関係があるとも憶測できそうです。

Source:Patently Apple