App Store

アップルが先住民族の言語を継承するためのアプリを「不正で詐欺的」だとしてApp Storeから誤って削除したことを、謝罪したと報じられています。

Tsmsyenファーストネーション(カナダの先住民族)コミュニティに属するブレンダン・エシュム氏は、昨年(2020年)7月にGoogle PlayとApp Storeに「Sm'algyax Word」なる自作アプリを公開。このアプリはFirstVoices.com(先住民族の言語と文化の教育とアーカイブを支援するWebプロジェクト)からアーカイブされたSm'algyax (ツィムシアン語。カナダのブリティッシュコロンビア州北西部やアラスカ州南東部に居住する人々の言語)のフレーズや単語の辞書として機能し、次の世代に言語を受け継ぐことを意図したものです。

本アプリはおよそ600ダウンロードされ、教育カテゴリーのトップチャートに浮上。まさにそのとき、App Storeから削除されてしまいました。エシュム氏は、アップルから規約に反する「不誠実で詐欺的な」行為により開発者アカウントが終了すると知らせる自動メールが送られてきたと語っています。

エシュム氏はアップルに理由の説明を求めようとしたものの、上手く行かなかったと述べています。そこで最終的にはカナダのニュースメディアGlobal Newsの一部門であり、消費者を代表して企業に質問するConsumer Mattersに連絡を取り、アップルに回答を求めました。

これに対しアップルはConsumer Mattersへ声明を出し、エシュム氏の開発者アカウントを終了させたのは間違いであり、彼のアプリが「文化的理解を深めるために技術がどのように使えるか」を示した素晴らしい例だと称賛。その上でエシュム氏に謝罪するとともに、このようなことが二度と起こらないようにプロセスを改善することを約束しています。

ちょうど今週、まさにApp Storeで「不誠実で詐欺的な」アプリがはびこっていると話題になったばかりです。Apple Watch向けのキーボードアプリ「FlickType」を開発したコスタ・エレフテリオウ氏は、機能もしないアプリが削除もされず莫大な収益を上げていることを告発していました

なんの罪もないアプリが濡れ衣で削除された一方で、複数の詐欺アプリを送り出した開発者アカウントは健在なまま。アップルはApp Storeへの信頼を取り戻せるよう、いっそう審査の厳格化やプロセスの透明性が求められることになりそうです。

Source:Global News

via:MacRumors