Apple
Stephen Lam / reuters

Appleは8月26日(現地時間)、米国で複数の開発者による集団起訴について和解に達したと発表しました。和解の一環として、米国での小規模開発者救済のための1億ドルの基金設立や、App Storeのポリシー変更なども行うとしています。

この集団起訴は、Appleが自社決済を義務付け、外部購入へのリンクを認めず、かつ高額な手数料を徴収するのは反トラスト法(独占禁止法)に違反するなどと主張されていたもの。

この起訴が和解に達したのですが、その条件としてAppleが7つの重要な優先項目を実施するとしています。その中で、もっとも影響が大きそうなのが、App Store以外の決済方法について、ユーザーに通知することを許可するというもの。これまで、同様の内容は許可されていませんでした。これに伴い、通知を行うために、アプリ登録に利用された情報を使うことも許可されています。ただし、通知を許可するかはユーザーに選択権が与えられます。

これ以外に提示された優先事項は、下記の通り。

  • 年間のアプリ収益が100万ドル以下のデベロッパーの手数料を15%に割引するApp Store Small Business Programを今後3年間は維持する。

  • App Storeの検索結果が客観的な特性に基づいていることを確認し、このシステムを今後3年間は維持する。

  • サブスクリプション、アプリ内購入、有料アプリの価格設定を現在の100未満から500以上へとより細かく設定できるようにする。

  • アプリの登録拒否について、開発者が不服申し立てを行うオプションを維持し、この仕組みを理解しやすいコンテンツを追加する。

  • 拒否されたアプリの数や削除されたアカウントの数、検索クエリなどの客観的なデータを示す年次透明性レポートを作成する。

  • 米国の小規模開発者を支援するため、1億ドルの基金を設立する。

アプリ内で他の決済方法を認めたわけではありませんが、アプリ外でユーザーに連絡できるようになっただけでも大きな前進なのかもしれません。

Appleの独占禁止法違反に関しては、米国で標準アプリの削除制限を禁止したり、サードパーティのアプリストアやサイドロード許可を義務付ける法案が提出されているほか、韓国ではApp Storeの手数料を制限する法案が可決される見通しです。

今回の和解が、こうした法案や継続中の訴訟にどういった影響を与えるのか、今後の展開にも注目したいところです。

Source: Apple, HBSS