Apple Arcade「お客をつなぎ止められない」ため、一部ゲーム開発者の契約を解除か(Bloomberg)

2アウト制のようです

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年07月1日, 午後 12:50 in Apple
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アップルが、定額ゲーム遊び放題サービスApple Arcadeの加入者維持のための戦略を転換し、開発中の一部ゲームの契約をキャンセルしたとの噂が報じられています。

Bloomberg報道によると、Apple Arcadeのクリエイティブプロデューサーは一部の開発者に、彼らが開発中のゲームは同社が期待する「エンゲージメント」(ユーザーとアプリの関わり具合)の域に達していないと申し渡したとのことです。「アップルはユーザーを夢中にさせ、無料トライアル期間を超えて契約を続けさせるタイトルにますます関心を強めている」との言葉が伝えられています。

そうしたテコ入れの背景には、120タイトル(7月1日現在)のどれもが大ヒットにまでは至らず、最近の戦略変更にも加入者数の成長が予想よりも弱いと窺われる事情があるとされています。Apple Arcadeの売上や加入者数は明らかにされていませんが、お試し利用者の中には2回目の無料トライアルを提示された人もいるとの報告もあり、一部ユーザーの契約はそう長続きしていないのではないかとBloombergは推測しています。

アップルはこれまで何本かのタイトルに100万ドル~500万ドルの資金を提供してきたとのこと。それだけ多額の投資を活かすためにはユーザーを夢中にさせる必要があるため、Apple Arcadeの担当者は4月の開発者との会合で、同社が望むゲームの具体的な例を挙げたと伝えられています。その1つはCapybara Games開発のGrindstoneであり、多くのレベル(ステージ)を持つ魅力的なパズルアクションゲームということで、瞬間の面白さとボリュームをどちらも求めるといったところでしょう。

しかし世に出る前のゲームアプリそのものは一切のマネタイズをもたらさず、開発者にとっての収入源はアップルのみです。よってアップルの契約キャンセルにより、一部の開発者が「突然、財政的苦境」に見舞われたと嘆くのは当然でしょう。その状況は新型コロナ禍により、さらに追い打ちを掛けられたとされています。

もっともアップルは無慈悲に見限ったのではなく、すでに達成した開発マイルストーンに基づいて支払っているとのことです。また、新しい基準を満たす将来のタイトルでは協力することを開発者に伝えたとされ、少なくとももう一度はチャンスが与えられると思われます。

2019年9月に開始されたApple Arcadeは月額600円のみでゲーム内課金もなく広告もなし。iPhoneやiPad、MacおよびApple TVでアップル製品の中では垣根を越えて遊べるうえに定期的に新作も追加されるのは、破格のコストパフォーマンスと言えます。

が、現在モバイルゲームの主流となっている基本無料+有料ガチャのシステムは企業側が利益を出すビジネスモデルに留まらず、ユーザーが「課金する」ことに快感を覚える構造も備えているため、一概に定額ゲームサービスの訴求力が勝っているとは限りません。今後Apple Arcadeのラインアップがどのように魅力を高めていくか、見守りたいところです。

Source:Bloomberg

 
 

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