Mario Anzuoni / reuters
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アップルは、ロシアの映画監督・プロデューサー、アレクサンドル・ロドニヤンスキー氏の製作会社AR Contentとファーストルック契約を結んだと報じられています。ファーストルック契約とは、製作会社や監督の企画を優先して確認でき、いち早く獲得交渉のテーブルに付くことができる契約。アップルにはこれまでにリドリー・スコット監督や、ロン・ハワード監督のImagine Entertainmentなどと同様の契約を結んだ例があります。

アップルとの契約は複数の番組を対象としており、うちいくつかはロシア国内が舞台になるとのこと。これらの番組は、ロシアの作家や監督および、それ以外の国の制作者が監修します。

ロドニヤンスキー氏は、最近はストリーミングサービスのおかげで様々な国やその言語で製作した番組が国境を越えてヒットする機会が増えたと述べています。たとえばNetflixが配信する『ファウダ -報復の連鎖-』はイスラエルが舞台のドラマで、ヘブライ語やアラビア語といったわれわれにはなじみの薄い言語で製作されました。ほかにもフランス語やドイツ語で製作された番組がヒットするなどしています。ロドニヤンスキー氏は「われわれには素晴らしい時代だ」と述べ「これは世界中いたるところの映画制作者が、自分たちがよく知っている生活を題材にしたストーリーを、世界中の視聴者に幅広く届けるチャンス」だとしました。

ロドニヤンスキー氏はアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の『ラブレス』や『裁かれるは善人のみ』といったオスカーノミネート作に関わりながら、一方ではインディーズ作品との関わりも続けています。たとえばキラ・コヴァレンコ監督の『Unclenching the Fists』、アリ・フォルマン監督の『Where Is Anne Frank』などがカンヌで選に入っています。またロドニヤンスキー氏は先週ズビャギンツェフ監督、カンテミール・バラゴフ監督、ゴッドフリー・レジオ監督などとの新作を発表しており、レジオ監督との作品には共同製作としてスティーブン・ソダーバーグ監督も関わっています。

Appleが、コンテンツ製作について様々なアプローチを検討していることは、さほど驚くことではありません。Apple TV+でも『テヘラン』や『迷宮のアリス』など、英語以外の言語で作られた作品をいくつか配信していますが、その数は決して多くはありません。ロシア語やその他の言語の番組で入り込む余地はまだたくさん残っています。

Source:Variety