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アップル幹部が、自社製品に搭載するセルラーモデムの独自開発を始めたと発言したことが報じられています。

Bloomberg報道によると、アップルのハードウェアテクノロジー担当SVP(上級副社長)ジョニー・スロウジ氏は、従業員向けのタウンホールミーティング(大きな会場に人を集めた対話集会)にて上記の方針を発表したとのことです。

スロウジ氏は「今年、わが社は初の内蔵セルラーモデムの開発をキックオフしましたが、これはもう一つの重要な戦略的転換を可能にします」「このような長期的な戦略的投資は、当社の製品に可能性をもたらし、将来に向けて革新的な技術の豊富なパイプラインを確保する上で重要な役割を果たします」と述べたと伝えられています。

アップルが独自モデムチップ開発に取り組んでいるとの噂は、2018年末から囁かれていたことです。昨年7月にはインテルのスマートフォン向け通信モデム事業の“大半”を買収し、モデム関連の知的財産とともに2200人ものインテル技術者を入社させていました。

スロウジ氏いわく、この買収によりアップルは独自のセルラーモデムを開発するためのハードウェアとソフトウェアのエンジニアチームを構築できたとのこと。そして新たに開発されるモデムは、Apple Watchに搭載されているWシリーズやiPhone 11以降に搭載された超広帯域チップ「U1」に続く、独自設計ワイヤレスチップになるというわけです。

この独自開発モデムがいつ実際の製品に搭載されるかは、明らかにされていません。アップルはクアルコムとの和解に際して6年間のライセンス契約を締結しており、2021年のiPhone 13(仮)に未発表のクアルコム製モデムを採用する可能性を示す文言も発見されています

アップルはiPhoneのAシリーズチップやMac向けのM1チップなど優れた独自開発チップを送り出した実績はありますが、モデムチップ開発は通信の互換性をワールドワイドに確保する必要があるなど経験がものをいう難しさがあります。

まず自社開発モデムをローエンド製品や旧モデルに導入しつつ、主力モデルには引き続きクアルコム製モデムチップを使用し、段階的に置き換えていくーーそうしたシナリオが現実的かもしれません。

Source:Bloomberg