米Apple、Epic訴訟は「フォートナイト人気復活キャンペーン」と断じる。37頁もの反論書類提出

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Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年09月17日, 午後 08:00 in apple
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CHRIS DELMAS via Getty Images
CHRIS DELMAS via Getty Images

米Appleは、Epic Gamesが仕掛けた『フォートナイト』に関する法廷闘争で、ひるむどころかさらに強気の姿勢を示しています。EpicがフォートナイトをApp Storeに戻すよう仮差止命令を裁判所に求めたのに対し、Appleは37ページもの反論文書を提出。そのなかで猛烈なEpicへの非難を繰り広げています。

Appleは文書において「Epicは自ら火事を起こし、そこへさらに燃料を投下しました。Epicは、Appleとの間で長年続けてきた契約条件を遵守すればすぐにも火を消し止められるにもかかわらず、緊急支援を法廷に求めています」と述べています。

そしてEpicがApp Storeへの掲載による宣伝効果およびパートナーシップから多額の利益を得ており、Epicが不服とする30%のストア手数料は、その利益額からすれば支払うに足るわずかな額だと主張。

「開発者は広告や物理的な商品およびサービスの販売、Appleへの手数料が発生しないその他多くの方法で収益を得られる」ことを考えても、本件におけるEpicの被害は自業自得であり、是正のための仮差止命令は不要だとしています。

また、App Storeからの削除でEpicが被ったとする「風評被害」については「Epicは、Appleとの契約に違反したうえで、事前に計画された全面的なメディア操作戦略を展開し、この取り組みを中心とした広告キャンペーンをいまも続けています。もし本当に風評被害を懸念しているのなら、こんな手の込んだ宣伝活動は行わないでしょう」と指摘。

フォートナイトへの注目度は2019年10月から2020年7月にかけて70%も下落していたと数字を掲げ「この訴訟(およびあらかじめ用意された一面トップ向けの行動)は、フォートナイトの人気を呼び戻そうとするための仕組まれたマーケティング戦略のように見えます」としました。そしてこれはEpicが”受難者(martyr)”ではなく、”迷惑者(saboteur)”であることを示していると述べています。

Epicは、Appleがゲームエンジン”Unreal Engine”関連アカウントを含むEpicの全開発者アカウントを停止しようとした点についても声高に非難しているものの、Appleはそれに対しEpicがUnreal Engineに依存するEpic以外のアプリに「マルウェアや独自の支払いシステムを含める可能性がある」ため、セキュリティ上の脅威になりうると主張します。

AppleはEpicが不具合修正の形で独自の支払いの仕組みをアプリに滑り込ませたことに対して「App Storeは顧客がアプリを発見しダウンロードするための安全で信頼できる場であることをユーザーに約束しています。Epicはアプリに秘密のまたは未検証の機能を挿入してAppleとユーザーの信頼関係を脅かしています」と述べ、こうなったのは「Epicが自らの商業的利益を進めるためにサードパーティやユーザーを犠牲にしているからにほかなりません」と、あくまで自己利益のためならルール破りも辞さないEpicの責任だとしました。

もとはといえばこの争いは、App Storeおよびアプリ内課金から30%の手数料をアップルが徴収するルールを不服とし、Epic Gamesが独自の支払い経路をフォートナイトアプリに組み込んだのが発端です。

そして、それによってAppleがフォートナイトをApp Storeから削除したのを見計らったかのようなタイミングでAppleのCM『1984』のパロディ動画を公開し、世間に対しAppleをあたかも”ビッグ・ブラザー”であるかのように印象づけようとしました。

この件に関する国内Twitterユーザーの反応をざっと見渡してみれば「Epicいい加減にしろルール守れ」「Appleいい加減にしろ手数料安くしろ」「Unreal Engine使えなくするのやめて」「XboxもPS4もSwitchもそれぞれ唯一のストアで30%取ってるんじゃないの?」「Androidのフォトナ重スギィ!」などなど、それぞれの立ち位置からそれぞれ違う景色が見えていることがよくわかります。

真に正しいのは誰にとっての正義なのかはよくわかりませんが、事態の収拾にはまだしばらく時間がかかりそうです。

泥沼化するEpic vs. Apple訴訟、次回公聴会は9月28日の予定です。どうぞお楽しみに。

Source:CourtListener(PDF)

via:iMore, Ars Technica

 
 
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