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Epic Games

現在法廷では、アップルとEpic GamesとがApp Storeの30%手数料をめぐって争いを繰り広げています。その事件を担当する判事が、「アプリ外購入へのリンクを許可」という和解案を示唆したことが明らかとなりました。

米Bloombergによると、これはアプリ開発者がApp Storeのアプリ内課金システムを使う代わりに、WebサイトなどApp Store外での購入をユーザーに指示することを禁止したポリシーをめぐる議論の中で発言されたもの。具体的にはApp Store Reviewガイドラインの3.1.1 App内課金にある「App内課金以外の方法で、ユーザーを何らかの購入に誘導するボタン、外部リンク、その他の機能をAppやメタデータに含めることはできません」というルールの是非が問われた文脈でのことです。

ゴンザレス・ロジャース判事はEpic側の専門家証人(反トラストが専門の経済学者)デビッド・エヴァンス博士に対して、このルールを取り除くことで同社やその他の開発者がApp Storeの規則につき抱えている問題が解決するかどうかを尋ねたとのこと。するとエヴァンス氏は「Appleが持つ市場支配力をなくすことはできないでしょう」としながらも「それを弱めることは間違いない」と回答。しかし、代わりの決済システムを持たないアプリやゲームにとっては「あまり大きな解決策にはならないだろう」とも付け加えています。

アップルは長年にわたってアプリに外部購入への導線を禁じており、たとえばiOSのKindleアプリで電子書籍が買えないばかりかAmazon販売サイトへのリンクさえないのはそのためです。またNetflixもアプリ内課金(アプリ内での新規会員登録)を廃止しましたが、iPhoneやiPadアプリ内では「購読申し込みはできません」的な曖昧な表現をしているだけです。

EpicのフォートナイトはApp Store内支払いを回避、独自購入方法を実装したことがルール違反としてストアから削除されました。もしもアプリ内で直接購入できなくとも、アップルの30%手数料の対象とならずに支払える方法が宣伝できるようになれば、少なくともEpicについては「会社側が損をしない」「ユーザーも割安で購入ができる」と2つの意味で事態は大きく改善されると思われます。

これに対して、当然ながらアップル側は現状維持を主張しています。ゴンザレス判事に顧客が(App Store内支払いか外部での支払いかの)選択肢を持つことがなぜ悪いのかと問われたアップル側の証人で経済学者のリチャード・シュマレンシー氏は、App Storeの売上げを下支えし、アップルが手数料を徴収することを妨げることになると指摘したとのことです。

今回の裁判はしばらく続き、今後はティム・クックCEOやフィル・シラー氏といったアップルの幹部らが証言を予定しているため、より興味深い証言が出てくるなど目が離せない展開となりそうです。

Source:Bloomberg