Bishkek, Kyrgyzstan - July 6 2019: Fortnite app in play smartphone. close-up on screen iphone.
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アップルがEpic Gamesの人気ゲームフォートナイト(Fortnite)をApp Storeから削除したことから始まった両社の争いは前哨戦が終わり、9月28日に次回審理の第2ラウンドを控えています。

そこで不可解とされたのが、ひとつは「Epicがアップルの審査をかいくぐり、どうやって規約違反のディレクペイメント(直接支払い)オプションを入れた状態のフォートナイトをApp Storeに公開できたのか」ということ。もう1つが、なぜアップルが他のアプリ開発者も広く巻き込むUnreal Engine開発アカウントの停止差し止めまで求めたのか、ということです。

それら2つをつなぐ手がかりが、アップルが15日(米現地時間)に新たに提出した37ページもの申立書から明らかとなりました。

アップルはEpicのディレクペイメント追加がアプリ内購入ガイドラインの違反であり、ガイドラインはユーザーの安全を守るためであるとして、フォートナイト削除の理由を説明していました。

では、なぜEpicの行いが「安全」を損ねるのか。アップルによれば「Hotfix(修正プログラム/アップルのアプリ審査なしにパッチを当てられる仕組み全般のこと)を介してディレクペイメントを追加したため、それが公開されるまで確認できなかった」とのことです。

そうして審査なしに追加された直接支払いオプションは、アプリ内購入に関するiOSのペアレンタルコントロールの制限にもかかりません。そのため「Epicは、アプリに秘密の機能や検証されていない機能を挿入することで、アップルとiPhoneの顧客との関係を脅かしています」と主張されています。

もしもEpicの主張(直接支払いを残したままフォートナイトをApp Storeに復帰)が認められれば、他の開発者達がアップルによるアプリ内課金への手数料逃れを阻止できなくなると警告。その場合は「すべての開発者がアップルのルールに違反しても何の影響も受けないと宣言」されるのと等しく、誰もアップルの対応を恐れなくなる。すなわちルールのない無法地帯になる、というわけです。

またアップルは裁判所にUnreal Engie開発者アカウントの停止についての差止が命じられましたが、改めてEpicのiOS開発者アカウント(Unreal Engine関連を含む)すべてを停止する権利を保持できるべきだと主張しています。

なぜなら、アップルはUnreal Engineを「潜在的な脅威」だと捉えているため。同EngineがApp Store を弱体化させ、さらに未承認の機能を挿入すると脅すための第二の「トロイの木馬」となる可能性があると考えているからだと述べられています。

アップルによると、EpicはUnreal Engine を通じて「App Storeで利用可能で、Unreal Engine に依存している Epic 以外のアプリ」に「マルウェアや直接支払いメカニズムなどの不正な機能を挿入する可能性がある」とのこと。Unreal EngineそのものがiOSやApp Storeのセキュリティに重大な脅威になるというわけです。

「アップルは悪行が終わるまで、二度も騙されるのを待っていられない」として、Unreal Engineの開発を停止することこそ安全に繋がると示唆しているもようです。

もしアップルがこの申立書の通り考えているとすれば、フォートナイトどころかUnreal Engineの存在さえも認めがたいはず。互いの譲れない利害を争う裁判の性質上、アップルの主張が正しいとは限りませんが、少なくともEpicとの争いが早期に終わることはなさそうです。

Source:Case 4:20-cv-05640-YGR Document 73

Via:ArsTechnica