iPad ProやiPhone SEにはじまり、iPhone 12シリーズやAirPods Maxなどまで、実にさまざまな新製品をリリースした2020年のアップル。筆者も、iPhone 12 ProやMagic Keyboard、Apple Watch Series 6 Hermèsを自らのガジェットとして購入してきました。そんな中、2020年、最後の1台として手にしたのが第7世代のiPod touchでした。同モデルは2019年に発売され、いまだに後継機が出ていない現役モデル。もちろん、最新のiOS 14もインストールできます。

と言っても、実は自分のために購入したわけではありません。また、設定上は、筆者自身が購入したわけではなく、サンタクロースが持ってきたことになっています。ここまで書けばもうお気づきかもしれませんが、子どものファーストiOS端末としてiPod touchを選んだというわけです。4歳児へのプレゼントとしてはどうなのか……と色々迷いましたが、早期コンピューター教育の一環として持たせてみることにした次第です。

iPod touch Junya Ishino
▲キッズiPhoneとして、子どもにプレゼントした第7世代のiPod touch

ちなみに、子どもが欲しがっていたのは両親と同じiPhoneであって、iPod touchではありませんでしたが、両者の区別はついていないようです。「これは、子ども用のiPhone」と言って渡したところ、すっかり信じ込んでいました。見た目はほぼほぼホームボタンありのiPhoneのため、遠目では、ある程度ガジェットに詳しい大人でも見分けづらいのではないでしょうか。

この「キッズiPhone」という建前は意外と都合がよく、例えば、モバイルデータ通信が利用できないことは、すんなり理解してくれました。外出先で使いたい時には、親にインターネット共有を頼むようにと教えています。普段から、Apple Payやおサイフケータイでの決済に興味を示していたため、案の定、自分のiPhone(iPod touch)で改札を通過したいと言い出しましたが、その際にも「子どもは1人で電車に乗らないから、Suicaが入っていない」というロジックで納得してくれました(笑)。

操作に関しては、1、2歳ごろからちょこちょこ親のスマホを奪って触っていたため、タッチやスワイプ、ピンチイン・アウトといった基本は、改めて教える必要がありませんでした。恐るべし、デジタルネイティブ。ただし、文字はまだひらがなしか読めないため、文字入力や複雑な設定はできません。アプリや設定で漢字が出てくるとお手上げのようですが、なんとなく位置を覚えて、それなりに操作していることもありました。

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▲操作方法を改めて教える必要なく、いつの間にか使いこなしていた

iPod touchにはモバイルインターネット接続がなく、いわゆる見守り用端末としては使えませんが、4歳児が1人で外出することは幼稚園以外ほぼないため、Wi-Fiオンリーで問題なし。iOSの場合、ファミリー共有を設定しておくと、子ども側の端末から親の端末に、インターネット共有の許可を求められて便利です。2019年モデルで、チップセットはA10 Fusionですが、グラフィックスに凝ったゲームを遊ぶわけではないため、処理能力もこれで十分と言えます。

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▲ファミリー共有を設定しておくと、子ども側から親にインターネット共有を求めることが可能になる

ただし、放っておくとエンドレスでYouTubeを見たり、ゲームで遊んだりと、スマホ漬けになってしまうため、スクリーンタイムだけはきっちり設定しました。まず、iPhone全体の使用時間を、午前7時から午後8時半までに制限。就寝時間には使えなくなるようにしています。また、アプリ全体の使用時間を1日2時間までにしました。その上で、YouTube Kidsや知育系も含めたゲームは、それぞれ1時間という制約をつけています。

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▲使いすぎを防止するため、スクリーンタイムでの制限は厳しめに設定

Apple IDやパスワードの概念をよく理解していないため、不要かもしれませんが、念のためiTunesやApp Storeでの購入にも制限をかけ、アプリのレーティングは「4歳以上」にしています。FaceTimeやiMessageでやり取りできる人も連絡先に限定。加えて、筆者の端末から両親の連絡先だけを登録しておきました。こうすることで、両親とのみFaceTimeやiMessageでコミュニケーションを取れるようになります。

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▲FaceTimeやiMessageも、両親以外とはできないようにしておいた

スクリーンタイムで利用時間に制限をかけた場合、子ども側から延長の許可を求めることができます。とりあえずその操作方法を教えたところ、時間延長をガンガン求めてくるようになりました。こういったときには、直接話し合って、あと15分といった形で約束をしてから許可をすると、素直に従ってくれます。親側は、締切のサバを読む編集者のごとく、ある程度制限する時間を短めにしておくといいかもしれません。

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▲時間延長を求められた際には、話し合いが重要。ある程度サバを読んでおいた方がいい

ガチガチに制限をかけた子ども用iPhoneことiPod touchですが、実際に子ども側はどう思っているのかも聞いてみました。4歳にして、iOS端末のレビュアーデビューです(笑)。

──なんでサンタさんにiPhoneがほしいって言ったの?

息子:パパやママがダメっていったときも、ゆーちゅーぶがみれるからだよ!!(Android TVで勝手にYouTubeを見てしまうことがあり、よくバトルになっています)

──お、おう。YouTubeだけなの?

息子:あとね、カメラもとれるし、ゲームもあるし。

──小さいけど、大丈夫?

息子:ちょっとちがうけど、けすボタン(ホームボタンのこと)があるから、これがいいの。

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▲筆者の取材に応じ、iPod touchの魅力を語った筆者息子(写真はイメージです)

そんなこんなで、マイファーストiOSとしてのiPod touchには、そこそこ満足しているようです。実際、使い方を観察していると、YouTube Kidsを見ているか、カメラで写真を撮っているかがほとんど。カメラでは、オモチャやご飯、両親など、さまざまな被写体を撮って楽しんでいるようです。入手直後は面白がって、FaceTimeをかけまくっていましたが、家で何かあったときの緊急連絡ツールとしては役に立つかもしれません。4インチとコンパクトなため、子どもの小さな手でもギリギリ片手持ちできているのも、キッズiPhoneとしておすすめできるポイント。冒頭の写真も、子どもに持ってもらったものです。

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▲オモチャや料理の写真を撮るのも楽しいようだ

ただし、親の観点では、不満がまったくないわけではありません。設定や各種メニューなどの言葉に漢字が多用されていて、未就学児ではほぼ判読不能なのがその1つ。アップルとしてあまり想定していない用途なのかもしれませんが、いわゆるキッズケータイのように、漢字を使わない簡易メニューのようなものがあってもいいのではと感じました。また、スクリーンタイムの設定項目が非常に多く、それぞれが意味するところがやや分かりづらい印象も受けました。こうした点は、今後のiOSの進化に期待したいところです。