TSMC
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先日、半導体ファウンドリ(製造請負業)最大手の台湾TSMCがプロセッサ製造を値上げし、その分だけ今年秋のiPhone 13(仮)が値上げされるとの噂をお伝えしました。その続報として、2022年以降のiPhoneなどはかなり割高になる可能性があるとの観測が報じられています。

日経の英字メディアNikkei Asia報道によれば、TSMCは世界的な半導体不足のなかで価格の引き上げを進めているとのこと。その値上げ計画は、過去10年間でも最も大幅なチップ価格の上昇に繋がるとの見通しが述べられています。

すでにTSMCのチップはライバル企業よりも約20%高い価格設定となっていたものの、中小ファウンドリは材料費や物流費の高騰により値上げしていることに加えて、TSMCも今後3年間で1000億ドルの新規投資を行うことを公約済みです。そのためTSMCは自社の優位を維持するため、さらに製造価格を引き上げ、追加コストを顧客に転嫁したい意向だと伝えられています。

TSMCはまだ発注済の分(価格が確定)に対応しているため、値上げの影響は来年に顕著に現れる見込みです。日経アジアの情報筋によると、クアルコムなどのチップ開発企業(自社工場を持たないファブレス企業)はその値上げ分をアップルなどの製品メーカーに転嫁する予定とのこと。またTSMCはアップルに直接A14 BionicやM1などのチップを供給しているため、今後のiPhone価格に二重に影響するかっこうです。

そうしたスマートフォンやPCなどの小売価格への影響は「顕著になる」と予想されています。また家電メーカーも来年は、ハイエンドモデル価格を引き上げ、ミッドレンジやエントリーレベル製品への影響を相殺するのではないかとも推測されています。

しばらくチップ製造価格は、クライアント企業が製造プロセスの微細化や高度化を進めることもあり、高止まりする模様です。その一方で、もっかの半導体需要が落ち着けば、半導体ファウンドリは「より多くの顧客を獲得し、稼働率を維持するため」に価格を下げるはずだという関係者の証言も紹介されています。

今年のフラッグシップiPhone 13用の「A15」チップなどは早い時期から発注済のはずで、TSMCの値上げ分が転嫁されても影響は限られると思われます。が、本格的にチップ価格が値上げされそうな2022年のiPhone 14(仮)では、特にハイエンドモデルのお値段に注目したいところです。

Source:Nikkei Asia

via:MacRumors